身近な藻類やその他の微生物に出会う


身近な藻類やその他の微生物に出会う

https://www.atlasobscura.com/articles/algae-new-species-microscope-citizen-science

必要なのは、地元の水を入れた瓶と顕微鏡だけ。藻類オブスキュラへようこそ。
ジュリア・ヴァン・エッテン著 2023年8月15日
藻類やその他の原生生物には、ほとんどあらゆる形や色があり、あなたの近くのどこかで繁殖している可能性がある。
藻類やその他の原生生物は、ほとんどあらゆる形や色をしており、あなたの近くのどこかで繁栄している可能性がある。ジュリア・ヴァン・エッテン
ノースカロライナへの家族旅行が失敗に終わった、雨の多い悲惨な一週間の最後の夜だった。また嵐の雲が近づいてきたので、私は小さな木の桟橋に行き、瓶に水を入れ、湿原の草を数本中に押し込んだ。レンタカーで家に戻り、顕微鏡でサンプルを見始めたとき、私はあまり期待していなかった。そして私は叫んだ。

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草のかけらはぬるぬるした茶色の膜で覆われており、その中に小さな涙型のうろこ状の細胞壁があり、その中に曲がった青緑色の構造物が見えた。これらは、微生物学者の私でさえ、ノースカロライナの沼地で無造作に見つかるとは思ってもみなかった何かの兆候だった。草のサンプルにいたこの単細胞生物は、本当にパウリネラだったのだろうか?このアメーバ属には、世界中の生物学者が欲しがるような希少でとらえどころのない種がわずかに含まれている。ほとんどのアメーバは自分で餌を作ることができないが、パウリネラ属のいくつかの種は光合成をすることができる。しかし、これらの種は1世紀近く北米では記録されていなかった。私が見ているのは、科学にとって新しい種である可能性があった。

上司や同僚とメールや画像のやり取りをした後、数分も経たないうちに私は確認した: どうやら光合成をする新種のパウリネラらしい。この発見は個人的にも仕事上でも意義深いものだったが、珍しいことではない。実際、地球上のほとんどの微生物は未発見のままである。新種を見つけるために地球の果てやノースカロライナまで行く必要はなく、あなたの家の裏庭にいるかもしれないし、見つけるのに必要な時間やお金、専門知識はほとんど必要ないのだ。

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この<em>Paulinella</em>属の新種の可能性は、ノースカロライナの湿地で発見された。
このパウリネラ属の新種の可能性は、ノースカロライナの湿地で発見された。ジュリア・ヴァン・エッテン
何世紀もの間、博物学者たちはまず、あらゆる場所から水のサンプルを採取することによって新種を同定してきた。そして、目にしたものを観察し、しばしば最も基本的な顕微鏡で観察し、生物をスケッチし、詳細なメモをとった。このような方法は、正式な科学的訓練を受けていない人がほとんどである今日の趣味の顕微鏡コミュニティにも受け継がれている。試してみるには、サンプルを採取し、そこに生息する微生物を観察・記録し、見たものを同定するためのそれなりの機材が必要だ。さっそく始めよう。

必要なもの
サンプル採取に必要なのは、蓋をひねることのできるガラス瓶(ジャムやピザソースの瓶が最適)と、水たまりから海までの水域だけである。サンプリングするときは、枯れた植物や濡れた土、緑色で水に浮いているものなど、ぬるぬるしたものを探す。このようなものを一掴み瓶に加え、それが完全に浸かるように十分な水があることを確認する。次に、瓶を日の当たる窓辺に数時間から数日間置く。昆虫の幼虫やカタツムリ、カイアシ類と呼ばれる小さな甲殻類などの小動物が動き回っているのが見え始めるはずだ。

これで観察の準備は整った!アムスコープ(Amscope)、モティック(Motic)、オマックス(Omax)など、100ドル以下の比較的安価なモデルを提供しているブランドがある。さまざまな大きさの微生物を観察できるように、4倍から1000倍までの倍率がある複合光学顕微鏡を探そう。最低限、スライドグラスと使い捨てのプラスチックピペットかスポイトも購入すること。サンプルと器具が揃ったら、瓶の水を一滴スライドグラスに垂らし、その上にガラスのカバースリップをのせて平らにする。瓶の底、つまり粘液が濃いところから水を取ってみてください。ただし、顕微鏡からの光がまだ差し込む程度に希釈してください。

瓶をお持ちですか?ほとんどの環境から水を集めることは、小さな生態系を明らかにするための第一歩です。
ビンを持っていますか?ほとんどの環境から水を集めることは、小さな生態系が働いていることを明らかにする第一歩です。ジュリア・ヴァン・エッテン
顕微鏡で見たものを記録するには、いくつかの選択肢がある。多くの人は安価なアダプター(約25ドルから)を使って、スマートフォンをスコープの接眼レンズに接続している。顕微鏡にスライドさせてコンピュータのモニターに接続する専用のカメラもあるが、高価になることもある。また、昔ながらの方法で、カメラなしで単に観察し、見たものをスケッチすることもできる。

もうひとつ必要なものがある。それは、見つけたものを解明するための資料だ。微生物の同定は、練習してもなかなか難しい。北米の淡水藻類』(またはそれに準ずるもの)のようなフィールドガイドは高価なので、中古のものを探すか、iNaturalistに写真を投稿すると、クラウドソーシングで同定できる可能性がある。また、FacebookグループのAmateur MicroscopyやInstagramなど、同定を手伝ってくれる人たちが集まる素晴らしいオンライン・コミュニティもいくつかある。後者は主に私が自分の発見を共有し、他の人の素晴らしい写真やビデオから学ぶ場所である。

発見できるかもしれないもの
あなたが遭遇する奇妙な細胞の大半は、原生生物である。原生生物は(ほとんどが)単細胞生物で、通常バクテリアよりも大きく、どんな顕微鏡でも見ることができる。原生生物の細胞は私たちの細胞とよく似ている: 私たちはどちらもDNAを核に保存し、ミトコンドリアのような細胞小器官を持っている。唯一の違いは、原生生物は私たちが存在する10億年以上も前に、このことに気づいていたということだ。実際、現在生きているすべての植物、動物、菌類は、原生生物の祖先から進化した。

スライドグラスの上で回転したり、互いに食べ合ったり、ウンチをしたり、繁殖したりしている原生生物には、アメーバ、繊毛虫、珪藻などの藻類など、さまざまなものが含まれる。原生生物はそれぞれの微細な生態系に存在しながら、地球上のあらゆる生命を支える食物網の基盤を形成している。

原生生物として知られる小さな生物は、動物界、植物界、菌類界にきちんと分類されないが、しばしばその環境において重要な役割を果たしている。もしあなたが今日、食事をしたり呼吸をしたりしたなら、原生生物に感謝することができるだろう。
原生生物として知られる小さな生物は、動物界、植物界、菌界にきちんと分類されないが、しばしば環境において重要な役割を果たしている。今日、あなたが食べたり吸ったりしたものは、原生生物のおかげなのだ。ジュリア・ヴァン・エッテン
例えば、珪藻は光エネルギーを糖に変換し、光合成の過程で酸素を放出する。より大きな生物はこの糖分を含んだ藻類を食べ、魚のようなさらに大きな生物は藻類を消費する。珪藻は、食べられていないときには、大気中の酸素の約25%、つまり私たちが呼吸する4回に1回の割合で酸素を作り出している。珪藻は鮮やかな黄金色をしているため、水のサンプルから簡単に見つけることができる。また、円形(私のお気に入り)、菱形、円柱、さらには三角形や星形など、美しく複雑な形をしており、ビクトリア朝時代から賞賛されてきた。池や水たまり、鳥の水浴び、あるいは海のサンプルを採取すれば、ほぼ間違いなく珪藻を見つけることができるだろう。

珪藻とは異なり、すべてのサンプルに緑藻類が見つかるわけではないが、だからこそ探すべきなのかもしれない。藻類の一種であるこの青みを帯びた生物は、透明なベトベトに囲まれた丸い宝石のようだ。灰色藻類は、おそらく20億年ほど前にシアノバクテリアから光合成を獲得した最初の生物である。極めて希少な生物であるため、研究するのは難しいが、私はこれまで3度、この生物を発見した。1度は私のオフィスのすぐそばの臭い池から、もう1度は下水道に流れ込む小さな小川から。屋根裏の古い箱の中からミッキー・マントルの野球カードを見つけるようなスリルがある。そして、光合成をするパウリネラ属のように、深い進化の過去と、地球上のすべての生命がつながり合っている現在を知る手がかりが隠されている。

スライドに映し出された生物は、私たちが呼吸する空気から食べるものまで、あらゆるものに関与している。より多くの人々が、時間と労力を割いて、このような地球最小の市民を観察し、「藻類オブスキュラ」として、おそらくは初めて目にするものを共有することで、科学もまた恩恵を受けるのである。

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