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彼らはふざけてなく全力 バンクバンレッスン

所々思うことは後半まとめます

あらすじ

とある銀行の店内に突如として拳銃とナイフを手に2人の男が現れる。

筋書き通りの防犯訓練。

あっという間に犯人役は金を奪って逃走するが、彼らを見た若い男女は本物の銀行強盗だと勘違い。

2人の誤解を解こうと、彼らは銀行に戻ってくる。

強盗と銀行員の説得の甲斐もあり若い男女は状況を理解するが・・・。
若い男に秘められた過去。隠和な支店長が犯した過去の過ち。生き別れた父と娘の再会・・・。

お決まりのシナリオで作られた防犯訓練では納得ができない銀行強盗と銀行員と一般人が繰り広げる壮大な防犯訓練。

https://bankbanglesson.com

どれだけ真面目になれるかが鍵

と思いました。
大事な要素として、これは防犯訓練であるということ。本当に強盗が来て、「絶対にやらないだろう」みたいなことをフィクションという免罪符を盾にゴリ押ししてるのではなく、あくまでも「訓練」であることが面白さを増幅させます。
別に皆は訓練をめちゃくちゃにしてやろうという魂胆はなく、ただただ盛り上がっておかしなことをしているというところが笑えてくるのです。

なんなら、笑いを取ろうとしている所は(演出として)滑るところもスパイス。ツッコミらしいツッコミもなく。強いて言えばタケシがちょっとだけ距離を置いて見てるくらい。
彼らはみんな笑いを取ろうとしているのではなく、ちょっと頑張る方向が変というだけでとんでもないことが起こっているんだなと。バタフライ効果というかなんというか。。。

これは防犯訓練のブレーンストーミングである

これが自分の中で一番しっくりきました。しっくり来たし、コメディとして納得のいくシチュエーションでした。
1回目から2回目に移る時の話し合いがまさにそんな雰囲気でした。「そんなことしねえよ」というものですら、やってみようの精神でどんどんやってしまっている。
ブレストしてから精査せず全部実行したらこうなるという典型でした。もしかしたらこの作品は世の中にブレストによる発想の自由さと精査の大切さを教えてくれているのかもしれません。多分違うけど。

棒からの、迫真

今作のポイントは1回目の訓練はどこかぎこちない。ここがポイントで、最初は演技が棒で然るべきなのです。ある種の劇中劇なわけで、ウルトラ自然な演技を警備会社の人ができるわけが無い。
ところが、2回目3回目とどんどん熱が入ってきて「演じている」感が無くなってくるところが演技力だなと。もちろん、訓練中のさらに小芝居が入るところはどこかチープさがあってメリハリもあるしちゃんと波があって笑いました。
最後はしつこいくらいの柳田復活と支店長がブチギレていくところ。「俺は支店長だぞ」とキレたところで私の緊張は切れてしまいました。

所々BGMが切れて滑る→小芝居が始まるという波もあり、すごく構成も練られているなという印象もあり。最初からずーっとあのテンションだとガス欠というか、胸焼けしたかもしれません。
むしろ、ちょっと引いてしまうかもなあ

最後に

個人的な事情ではありますが、今回は今出舞さんが公演期間中に体調不良で降板となりました。コロナで公演中止は何度がありましたが、こういった公演期間中に手元にチケットがある状態で降板というのは個人的に初めてでした。
この時の対応としてはそのまま行くことも払い戻しをすることもどちらが正解、不正解は基本的には無いと思います。行動原理として自分はどうしたいか。ということがあればいいのかなと思います。私自身は、払い戻しをせず観劇する。という選択をしました。

幸いにも、代役となった小澤暢子さんも素晴らしいお芝居をされていて公演を支えてくれていたので作品のクオリティとしては十分に保てたでしょう。

個人的に、推しの有無関係なく観劇をする方向にシフトしている部分もありますが、思うところがあります。これについては有料にしてみようかなと。
別に攻撃するつもりはないですが、賛否あることだと思うし、リトマス紙みたいなことをするつもりもないので。


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