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思い出すコトとか。 第80回

あ、今の自分、背伸びしてるかも

美味しいご飯、可愛い服、素敵な小説、お洒落な喫茶店…と堪能していると、ふと我に帰ることがあります。
果たしてこれらの素晴らしい物事たちに、私みたいなヘナチョコが手を伸ばしていいものなのかと。
私は幼い頃から自意識過剰で、大人になってそれがやや薄らいだ今でも、お洒落な喫茶店やレストランに入った時の場違い感(周りはそうは思っていないかもしれませんが)を感じるのです。
でも、別にしなくてもいい言い訳をさせてもらうと、これって自分に酔っているわけではないのです。
むしろ、「自分」から解き放たれている状態なのです。
皆さんは、嫌なことがあると「自分」ではない誰かや何かになりたいと思うことはないでしょうか。
生まれや育ちや職業や性別や交友関係など、様々な「自分」を形成するものから解き放たれるために、私は小説を読むし、お洒落な喫茶店に入りたがります。(ちなみに私は「育ちがいい」という言葉は褒め言葉ではないと思います。)
だから私が背伸びしていても、それは他者へのアピールや自分への陶酔感ではなく、ただの現実逃避です。
私は私じゃなくなりたいのです。

今日はここまで。皆さんも良い夢を。

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