デモリールについて

3DCGアニメータ向け就職活動で必ず必要なデモリール(場合によってはポートフォリオ)に求められること、作成時の注意点についてまとめました。
※私はまだアニメーターとしての就職経験がないので、伺った話や調べてわかったことを自分なりにまとめています。参考程度にお願いします。

ちなみに私の現在のデモリールはこちらです。

求められること

・行きたい会社の作品に沿った内容にする

行きたい会社が演技の多い会社であればデモリールも演技の入ったショットを入れる。アクションならアクション。タイミングの取り方も同じ、カートゥーン系の会社に行きたいなら、snappyな(メリハリのある)タイミング、VFX系(リアル系)なら、現実の動きに忠実なタイミングにする。日本の場合はカメラレイアウトができることがわかるような内容なら更にgoodです。

・自分がどんなことができるかがわかるようにする

自分の実力を証明する唯一の手段でもあるので、会社にしっかりアピール出来る内容にする。新卒やジュニアに応募するなら基礎能力が証明出来るものにする。

・一緒に働きたい!期待感のもたれるものにする

会社の人からすれば、これから一緒に働く人を選ぶので、この人と一緒にやってみたいと思われるようなデモリールにする。

・オリジナリティ、個性のあるものにする

アニメーションのアイデアも人それぞれですが、自分の個性がわかるもの、実体験に基づくもの、好きなものなどをこだわりを持って作れば、個性が伝わると思います。誰かのショット完コピはダメ絶対。元の作者や関係者が見れば一瞬でわかってしまうそうです。練習としてはとても良いですが、自分の作品としては入れないようにする。


作成時の注意点

・1分〜2分以内

人事の方も何百というデモリールを見るので、短くまとまっているものの方が良いです。最後まで再生してくれるかも分からないので、長すぎはよくないです。

・クオリティ最優先

とにかく量より質が大事です。
極端に言えば一つのショットのみでも良い。それを見た人がもっと見たいと思えば、連絡はくる。ただ、もし自信のあるショットが1つのみで短いのであれば、80点くらいのショットをいくつか入れると良い。

・1番目に最も自信のあるショット、最後に2番目に自信のあるショット

基本的にはどれもこの構成にしているそうです。ただ、人事の方などにアップデートしたデモリールを見せる時は
1番自信あるショット → 最近のショット → ・・・→ 2番目自信あるショット
の順にすると良いそうです。最初二つの順番はうる覚えです。とにかく新しく作ったショットを分かりやすいところに持ってくれば良い気がします。

・ショットのブレイクダウンを書く(担当箇所や使用リグなど)

自分がどこを担当したのかどのアニメーションを付けたのか、企業で携わった作品をデモリールに入れる際は特に必要です。人によっては担当していないキャラクターを白黒にして分かりやすくしている方もいました。個人制作の場合はフリーリグを使用することがほとんどかと思いますが、リグの使用条件によってはショットに明記する必要があるものもありますので、忘れずに明記しましょう。工数を知ってもらうため、作業に費やした時間も書きます。その場合、日にちではなく時間数で書く。

・レンダリングしなくて良い

playblastで問題ないそうです。レンダリングする時間をアニメーションブラッシュアップに当てましょう。逆にレンダリングしたせいでライティングやテクスチャなど、他の部分で気になってしまってアニメーションに集中してもらえないこともありそうです。しかし、playblastでもmayaの場合ですが、薄い白枠に出力サイズが書かれてる状態や、選択カメラ名の表示はなくし、極力みやすい形にしましょう。

・BGMはなくても良い(つけるなら声の入ってないもの)

音楽を選ぶ時間をアニメーションブラッシュアップに当てましょう。
ただ、ショット数がある程度増えてきたら、音楽を入れ、ビートに合わせてショットが切り替わるようにすると見る側も気持ちよく見れるそうです。
歌声が入ってない曲を選びましょう。


おまけ

・行きたい会社に入っている方のデモリールを見る

入りたい会社が求めるクオリティの目安として分かりやすいです。ショットの構成や内容についても参考になると思います。

・上手いと思った人のデモリールをコマ送りで見る

フレーム単位でアニメーションを見るととても勉強になります。
上手い人のアニメーションを細かくみてどんどん吸収しましょう。


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