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Tokyo 7th シスターズを始めてください

はじめに。

この記事を書き始めたのは大体三か月くらい前。「みんなにナナシスをやってほしいなあ」と思い立って書いたり消したり書いたり消したり消したり消したり。ようやくこの形で進めていくぞ!と思えたことと、2月26日から長編アニメーション映画が公開されることもあり、このタイミングでナナシスを知ってもらい映画も見てほしいというファンの思いでこの話を書いています。大多数の人は読んで「ほーん」と流していくとは思いますが、せめて誰か一人くらいには刺さればいいなと思います。

そもそもTokyo 7th シスターズ—通称『ナナシス』ってどんなコンテンツやねんという人のために大雑把に紹介を。

『セブンスシスターズ』という伝説のアイドルが解散して以来、世界的にアイドル文化は廃れ、終わったものとして扱われていた西暦2034年。Tokyo-7thという街の小さな事務所『ナナスタ』にアイドルグループ『777☆SISTERS(スリーセブンシスターズ、以下777☆S)』が生まれる。彼女たちはどうしてアイドルになったのか?どんな歌をどんな思いで歌うのか?それを我々が支配人となり、共に歩んでいくスマホゲームです。

ナナシスをよく知らない人にはこの説明では「ああ、オタク向けの美少女コンテンツでしょw」と吐いて捨てられるでしょう。

その通りです!!!

実際おおむねその理解で間違えていないです。確かにそういう側面があるのは事実です。後述するエピソードの中にはナナスタの面々の日常を描いたパートもあれば、大きなライブ等の非日常が描かれているわけです。ただ多くのアイドルコンテンツと違うと思う点は「売れるためにこの作品を作っているわけではない」というところです。ナナシス総合プロデューサーの茂木さんがとあるインタビューで「形こそ美少女アイドルの形をとっているが別にそんなことがしたいわけではない」と明言されています。ただただ売れるがためにこのコンテンツを作っていたとしたら、どこかのシンデレラやらきらきら星を歌うバンドやらにぶっ潰されてます。

さて、ここからは自分がナナシスをやっていて好きになった理由を自分なりに考えてまとめてみます。一つでもフックになるところがあればと思います

※以下、軽いネタバレなどを含む場合があります。なるべく配慮はしますがその点ご容赦ください※

分厚いストーリー

ナナシスの大きな魅力は分厚いストーリーにあると思います。特にメインストーリーでそれを感じることができます。構成としてはよくある「壁にぶつかる→困難に立ち向かう→乗り越える」という序破急に沿っていると思います。ただ、そのシンプルさ故に多くの言葉が本質を突いてくるもので、物語が進めば進むほどこれはフィクションなのだろうか?と思うこともしばしばあります。

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アイドルがカワイイ!素敵!だけでは終わらない、プレイヤーに現実を突きつける怖さと強さ。これこそがナナシスのストーリーの大きな魅力と言えるでしょう。また、キャラクター一人一人にスポットをあてたサブエピソードにも非常に素敵な物語が敷かれていて2話~3話構成にも関わらず、プレイヤーの経験や思い出をチクリと刺すような言葉や出来事が巻き起こります。サブエピソード侮ることなかれ。油断していたらすぐに心がやられてしまう。そんな物語が各所にちりばめられています

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キャラクターのおはなし

そして、そんな物語を成立させるために多くのキャラクターが登場します。メインエピソードで描かれるのは777☆Sの12名で、各々キャラがしっかりしています。アイドルが好きだった女の子、完璧な生徒会長、下町気質の少女、男性嫌いな王子様、etc....。その女の子たちがどうしてアイドルをするに至ったのかを描くエピソード1.0は一人一人のパーソナルに触れるため、きっとグループに好きな子が見つかるはず。そして、みんな少しずつ僕らと同じ部分を持っていることに気づくはず。そんな彼女たちが歩む道のりだからこそ、ストーリーに嘘がないように思えるのかもしれません。

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777☆Sに加えて、30人程度のキャラクターがナナシスにはいます。ツンデレ、ヤンデレ、メイド、オタク、etc...。その中でも特に推したい子が白鳥トモエという子。推しとか推しじゃないとか関係なく、この子のエピソードは刺さるものが多い。人生の中で何かしら憧れを抱いた人には特に。

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強い楽曲

このゲームは音ゲーなので当たり前に音楽が付きものなんですけど馬鹿みたいにいい。とてもいい。掛け値なしでいい。ナナシスを知らない状態でナナシスの曲を聞いてもいいと思うくらいにはいい。最悪、noteを見て曲を聴いてくれたらいいなと思います。

そして、現在100曲を超えるナナシスの楽曲はエレクトロサウンドが際立つモノがあれば、ミディアムテンポなゆるやかで優しい曲もあり、バンドサウンドが効いてる曲もあります。そのどれもが素敵。作詞は全曲プロデューサーの茂木さんがSATSUKI-UPDATE、カナボシ☆ツクモという名義で行っており、作曲にはlivetuneのkzさん、UNISON SQUARE GARDENの田淵智也さんを起用することもあれば、はじめましての人を用いるときもあります。ただ、どんな人が作った楽曲でもナナシスというコンテンツに寄り添ったもので、キャラやユニットの色をしっかり見せてくれる楽曲だなあと思います。

https://open.spotify.com/playlist/3bNEHWdAYhdkdH25VBSmlF?si=ZCer7P0IRWGV7z6Ophr_EA

上のリンクから以下オススメする楽曲を集めたプレイリストに飛ぶのでよかったら聞きながら。

1曲目 SEVENTH HAVEN/セブンスシスターズ [作詞・作曲 kz(livetune)]

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先ほども少し出てきた伝説のアイドル『セブンスシスターズ』の楽曲。聞いてもらえればわかると思うが、文字通りの強い楽曲。サウンドとしてはノれるEDM(素人なので間違ってたら優しく指摘してください)

ナナシスの2周年の年(2016年)にリリースされた楽曲なんですけど、イカれてるんですよね、本当。この後に6曲紹介するんですけど、「その曲とこれ共存するコンテンツ??」となると思います。

それまで、エレクトロなサウンドの中に、アイドルとしてのかわいさや少女性みたいなものを抱えてたものが一気に爆散したような曲で、初めて耳にしたときは耳を疑いました。別のゲームしてんのかな?って。これが起爆剤になったのかはわかりませんが、以降とんでもない楽曲が飛び出たり飛び出なかったりします。

ちなみにこの三年後にkzさんが書くHEAVEN'S RAVEはもっと狂ってます

2曲目 ひまわりのストーリー/Le☆S☆Ca [作詞 SATSUKI-UPDATE 作曲 Hiramy]

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2018年リリースされたアルバムに収録されたLe☆S☆Caの楽曲。明るく爽やかな風みたいな曲調が印象的。簡単にLe☆S☆Caの紹介をすると、明るく爽やかで弾けるような青春を思わせる三人組アイドルです。かわいい。

この世の真理を言葉にしたみたいな曲で、まるで世界そのものとまで錯覚するくらいスケールが大きく感じる曲。応援歌ともラブソングともとれる歌詞も特徴的だなと感じます。特に曲中の〈木漏れ日の中 猫みたいに 真実をくれるから かわりに僕のすべてをあげる〉という歌詞。無条件の愛や、確約された手助けのような内容になっているなと感じます。加えて〈青空まで連れてってあげる〉という歌詞は777☆Sの曲、僕らは青空になるともリンクする部分が見受けられ、ユニットを超えた一つの世界を作り上げているようにも思えます。

また、Le☆S☆Caというユニットはこの曲限りで3人中2人のキャストさんが降板。以降の楽曲はキャストが入れ替わったLe☆S☆Caとしてのものとなっていることも特別な感情を持って聞いてしまう理由になっていると思います。

3曲目 MELODY IN THE POCKET/777☆SISTERS [作詞・作曲 SATSUKI-UPDATE]

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2018年にリリースされたシングルの表題曲で、同年に開催された武道館ライブのタイトルにもなっており、公式からはそのライブへのアンサーソングであるとまで銘打たれた楽曲です。

この曲に至るまでに777☆Sは多くの楽曲をリリースしてきました。そのすべてが誰かの背中を押すようでもあり、遠い青空のような夢や目標を叶えようとする自らの心を焚き付けるための曲のように思える歌詞やメロディで創られています。しかしながらこの楽曲では、〈青空に届きそうだよ 今にも〉〈自分の足できたんだ〉という風に、遥か遠くに見えた青空を掴む一歩手前、いやもう青空を掴んだ。そんなところまできたことが伺えます。考えるに777☆Sが辿り着いた一つのゴールがこの楽曲もとい武道館ライブだったのではないでしょうか。そんなことを思いながらこの曲を聴く深夜が最高です(執筆時深夜3時過ぎ)

四曲目 I AM/The QUEEN of PURPLE [作詞 SATSUKI-UPDATE 作曲 KUMAROBO]

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2019年に発売されたThe QUEEN of PURPLE(以下QOP)のミニアルバムに収録された楽曲で、SEVENTH HAVENとは違った強さを感じるロックサウンドになっています。簡単にQOPの紹介をすると、正統派四人組ロックバンド。(Le☆S☆Caのときと温度差が違うのは許して)

QOPは楽曲がバンドサウンドなだけあって他のユニットにはないキリっとした曲が多い印象。そしてこのI AMは、そんなサウンドに乗せた青い歌詞が心をぶち抜いてきます。〈誰かになりたい〉という思いは〈もう一回誰でもなく「僕」がいい〉という思いに変わります。自分が思い描いた自分(すなわち誰か)になれるならなりたいけれど、そうじゃなくて今の「僕」、否定されたって、傷ついたって、それでも「僕」がいいと思いたい。強さも弱さも背負った曲になっていると思います。

この曲がQOPの楽曲でも際立つ理由は、クールでややトゲトゲした他の曲に対して、QOPのメンバーやバンドの内側の心情を初めて吐き出したような楽曲になっていることかと思います。I AMの良さを知るためにも他の曲も聞いてね。TRIGGERがおすすめですよ。

5曲目 LOVE AND DEVIL/4U [作詞 カナボシ☆ツクモ 作曲 田淵智也]

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2020年にリリースされた4Uの楽曲。4Uの軽い説明をすると、777☆Sのライバルでお友達のスリーピースバンド。ドラゴンボールで言うところのベジータに当たります。先ほど紹介したQOPに正統派と冠したので4Uにも何か冠をつけるとするならアイドルバンドという感じ。現実にQOPと4Uがいたら、QOPには推しメンはいないけど、4Uには推しメンがいるって感じ(伝われ)

この曲を紹介したい理由としてはただ一つ。カナボシ☆ツクモ改め茂木さんと田淵さんの親和性が高くて、全部どちらかひとりで手掛けた楽曲なのではないかと錯覚するということです。知っての通り田淵さんは一度聴いたら忘れないキャッチーな歌詞も曲もかける超人。そしてこの曲も例に漏れず耳から離れない曲となっています。加えて歌詞もここまで青空とか希望みたいなことを書いていたとは思えない歌詞。その中身があまりないような雰囲気も田淵さんの書く詞に似ていて、やはり一人で書いたのでは?と疑ってしまいます。とても愉快な曲なのでいつかライブでコールもしながら見たいですね。

6曲目 コドーモ・デ・ヒーロ/コドモ連合 [作詞 カナボシ☆ツクモ 作曲 立山秋航 宮原康平]

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2019年にリリースされたコドモ連合の楽曲。コドモ連合は、ナナスタ内の小学生4人で結成されたユニットで後々SEASON OF LOVEというユニットに進化する。彼女たちが中心になるお話も非常に魅力的で胸が痛むものなのでぜひ読んでほしいですよ。

この楽曲を紹介した理由は、ただただ楽しいんですということ。自分で選んどいてなんなんですけど紹介したい楽曲って結構物語とリンクしていたり、ユニットそのものを体現した曲だったりして、それを選んじゃってるので「結局ストーリーを読まなきゃおいしくいただけないんでしょう?」みたいな感想を持たれてしまう可能性が非常に高い。けれどもこの曲に関してはそんな心配無用!本編に一切関係のない楽曲になっているので存分に楽しんでもらえたらと思います。歌詞もひと昔の前のキャラソンって感じで楽しんでもらえるかと思います。

7曲目 SAKURA/WITCH NUMBER 4 [作詞 SATSUKI-UPDATE 作曲 Ken Ito]

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2015年にリリースされたWITCH NUMBER 4(以下WN4)の楽曲。WN4は777☆Sに所属する四名からなるユニットでエレクトロなサウンドが特徴です。

この曲、歌詞を読んでもらうと分かるんですけど明らかに失恋ソングなんです。でも、この曲を歌唱している4人は失恋を経験した描写がゲーム内やその他の場所でもなく、支配人のことが特別好きなキャラでもない。なのに、この曲がはWN4の曲としてリリースされた。何か特別な意味がありそうな気がしないでもないので、深読みのし甲斐がある楽曲。

それはそうと、この曲、公式に行われた楽曲総選挙で一位を取っているんですよね。確かに歌詞は切なくて、割と万人に受けるとは思うんですけど勢いは他の曲に劣る感触があります。そもそも勢いがついてる失恋ソングってどんなのだ。それでも、この曲が一位を取った理由というのは恐らく一番ナナシスらしい楽曲なのだろうということです。そもそもナナシスの曲はEDMっぽいエレクトロなサウンドから始まったコンテンツです。そういったことも踏まえると、原点回帰ではないですが、これがナナシスの楽曲なんですよと胸を張って誰かに紹介しやすい曲なのではないだろうかと思って最後に持ってきた次第です。

と、まあ、7曲紹介してきましたが、ここで紹介したかった曲が山ほどあります。背景を抑えると聞こえ方が変わる曲、ユニットの持つ感情のベクトルを知っていると心臓が痛くなる曲などなど。とにかくここで紹介した曲は氷山の一角にすぎません。ほぼすべての楽曲が各種サブスクリプションサービスで聞けるので一聴してもらえると幸いです。

以上三つの、半分以上が楽曲の話で紹介してきたナナシスをお勧めしたい理由です。とはいえ、別に興味ないしなーという人が多いことでしょう。では、ゲームを始めるきっかけを与えます

7周年記念イベント、始まります!


これです!!!!!

いや、本当これなんです。2021年の2月にですね、ナナシス7周年を迎えるんです。おめでとうございます。出会って五年になりますか。とんでもねえなあ、おい。そして、このような大々的なキャンペーンを打ち出したわけなんですけども、その内容がすごい。

はあ??????

イカれてるのは曲だけじゃないぞ!というわけです!今ナナシスを始めてもらえれば、777連分ガチャが引けます。なので、とりあえずインストールだけでもしてもらえればと思うんです。何十連分引いて気になった子を推しにするもよし、プレイしていってこの子が好き!応援したい!と思った子を狙うために何百連してもらうもよし。あなたなりの楽しさを見つけてもらえればと思います。

と、ナナシスを勧めたい三つの理由と始めるきっかけを与えたここまでの文章ですが、まだ大事なことを紹介できていません。最初に書いてある文章を思い出してください。

ナナシス、映画化決まってます!!!

歌って踊る777☆Sの姿を見るとここまで応援してきて本当に良かったという思いでいっぱいで初めて予告映像を見たときは泣きました。

初見の皆さんは「ナナシスのそれまでを知らないから、楽しめるかな?」と思うことでしょう。大丈夫です。公式HPに書いてあるあらすじを読みましたが、全部知らない内容です。誰だお前!本編でも名前見たことないぞ!という人が出てきたりするので、おそらく初見で十分に楽しめると思います。

そんな映画を十二分に楽しむためにも、今!Tokyo 7th シスターズを始めてほしいのです!そして、あわよくば映画を見てお金を落としてほしいのです!本当に大好きなコンテンツだから、多くの人に触れてもらいたい、知ってもらいたい。そんな気持ちでいっぱいです。

オススメしたい理由が三つ、始めるきっかけが二つとここまで書き進めてきたnoteですが、最後に個人的なナナシスへの思いを書きたいと思います。

最後に

自分はナナシスが好きです、大好きです。曲を聴いて泣いたり、キャストさんの変更を受けて体調を崩したり、映像化発表の時に跳んで喜ぶくらいには本当に好きです。もしかしたら、ナナシスがなかったらどこかでポキっと折れていたタイミングもあるかもなあなんて思うこともあります。それくらい心の支えになっている作品で、じゃあ終わりますよーと言われてしまうと柱を失った建物みたいに瓦解するのではないかと思ったりもしますし、もし自分の中にある核みたいなものが取り出せたらそこには色濃くナナシスの影響を受けているのだろうとも思います。うまくまとまりませんが、つまるところ全部好きなんです。個性あふれるキャラクターの心の動きも、ナナシスの世界観を成立させるきめ細やかに編まれた物語も、茂木さんを中心に回る楽曲たちも、キャラクターに声で命を吹き込んでくれる声優さんも、全部全部大好きなんです。その気持ちが少しでも伝わってくれていたら、この文章を書いた意味みたいなものもあるのかななんて。結局はただの自己満足で、これだけの文章を書けたんだぜ!という気持ちになりたいだけなのかもしれませんが。

本当の最後にこの文章を最後の最後まで読んでくれたあなたが、ほんの少しでもナナシスに触れてくれることが一番幸せです。2034年で生きる少女たちとその物語を愛してください。

追記 2021年2月12日

本日Tokyo 7th シスターズ総監督であった茂木伸太郎さんがナナシスプロジェクトから卒業されることが発表されました。上記の記事で取り扱ったほぼすべてを生み出している茂木さんがいなくなることは一ファンとしても不安なところがあります。曲は?ストーリーは?ライブは?不透明なことが多くありますが、7周年を超えて新しい景色を見せてくれるだろうナナシスの未来を楽しみにしています。

茂木さんが今後ナナシスのような、はたまた全然違う面白いモノ、心に刺さるコンテンツを生み出す機会があるのであれば自分もまたついていこう、触れていこうと思います。


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