ベガルタ仙台、経営改善なるか?

前回の記事をあげてから、経営検討委員会の経営改善に向けた提言が公表されたので、その内容を見てみましょう。

そもそもの提言内容

コロナの影響、構造的な赤字構造、その他の3つに分かれて提言がされている構成ですが、コロナの影響は一時的な集客減少くらいであとはもともとの構造の問題のように思います。それぞれ、内容を見ていきましょう。

コロナ禍の対応

6つの項目の提案があって、気になる点を抜粋しました。
後ろ向きなモノが多くてつらいのと、仙台市民にどれくらい愛されているかによってこれらの提言が成功するかが決まるかなと。
1.ユニフォームスポンサー料の獲得強化(「赤字の構造要因の改善」と共通)
・スポンサー「未定枠」4か所の新規見込先のリストアップと進捗管理の徹底を行う。その際、県内企業にこだわらず折衝を行い、必要に応じて社外取締役や行政の支援を要請するなど、総力を挙げた取り組みとすること。
→うーむ、Jの理念とかけ離れているのですが、もっと地元から小口でもいいから集めないのかな。大口で期待できるのはやっぱり、マイナビ?でも、レディースと違って、チーム名に入れられないからね。
2.入場料収入減への対応
・Jリーグ放映権の配分を全クラブの共存が図れる方式とするよう、リーグの理解を求めること。 
・共存重視のJリーグ配分金の配付を要望していく。
→DAZNとJリーグで大型契約を締結したのは周知のことですが、いつからかviewer数で収益按分をしているとの話。見てる人、少ないのでしょう。
3.施設使用料等の減免要請
・スタジアム施設使用料等の減免について、特段の配慮をいただけるよう、仙台市に経営状況の丁寧な説明と要請を行うこと。
・仙台市に経営状況を丁寧に説明したうえで、減免等の支援について特段の配慮を依頼する。
→当然の努力。なぜ今までやってこなかったのでしょうか。あと、サッカーに興味のない仙台市民にどう説明するかも大事ですね。
4.クラウドファンディング等による資本強化
クラウドファンディング等の実施による資本増強を行うこと。加えて法人向けに寄付または特別協賛による支援を要請すること。
→前回の記事内容ですね。 
5.ファン・サポーターに向けた情報の発信
・経営環境の厳しい現実を、ファン・サポーターに向けて率直に情報発信し、フロント・チーム一体となって支援を要請する。
→これほどあけっぴろげに情報を公開するチームも珍しいかも。
6.経営危機を乗り切るための身を削る取り組みの必要性
クラブ自身が最大限の「自助」努力を行うことで、支援する側の「共助」、「公助」が行われるものであるとの認識を、経営トップから個々の社員、また監督・スタッフをはじめチーム全員まで、しっかり浸透させることが必要である。
・人件費削減等の聖域なき経費削減を実施していく。まず、役員報酬を募金実施期間は2割カット、それ以降は1割カット(自主返納による)を実施する。
→営利法人としては当たり前のこと。

赤字の構造的要因の改善

こちらもコロナのところとほぼ同じですが、やっぱり取締役会が機能してなかったようですね。①はしごくもっとも、②はたかだか30億円の事業規模でこんな組織は不要。業績が悪かったら、取締役を代えるのが健全。
1.ユニフォームスポンサー料の獲得強化 (内容はコロナ禍における対応に記載) 
2.スポンサー収入に係る経費削減 
3.入場者数増加への取組強化 
4.物販収支の改善 
5.女子チーム運営経費の削減
6.取締役会の機能強化
・取締役会の決定機能・監督機能の強化のため、①議論可能な役員数とする、②取締役会の補完的機関として「ガバナンス委員会」(仮称)を設ける等の改善を検討すべき

その他

これは中期的な課題を提案しています。ボールパークって何?ってところですが、長崎みたいなイメージかな。長崎といえばジャパネットの高田元社長が集中的にテコ入れしてよくなったが、大山会長がベガルタの代表で短期的にテコ入れしてくれないかな。やらないだろうな。
1.中長期的な経営ビジョンの策定
 2.ボールパーク構想の推進
3.「コロナ後」の観戦スタイルへの対応

まとめ

ということで、ベガルタ仙台の経営改善に向けた提言を見てきました。全部実現できれば安泰、半分くらいは達成してほしいところ。それと、現経営陣がどれくらい踏ん張れるか。ベガルタ仙台の問題はピッチの外がメインにしかみえないため、ここは何としてもやってほしいところです。

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