「新しい資本主義」のスローガンはまだあったのか?
首相就任から1年くらい経ったのかな。ロクな政策がない岸田政権ですが、岸田首相肝入りの「新しい資本主義」もその1つ。その実現会議では、相変わらず賃上げによる経済の好循環を目標としており、特に足元の物価上昇を上回る賃金上昇率を実現したいようです。
「新しい資本主義」を初めて聞いた時から思っていたのですが、賃金は下方硬直性があり上げるのにハードルがある、それが故に物価上昇に対して遅れて上昇する、物価上昇とほぼ同じくらい最終的には上昇する(そうしないと賃金が上昇している同業他社に人が取られる)という流れがあるので、政治がやることといったら賃金の上げ下げをしやすくすることだと思うのですが、これは安倍政権時代の同一賃金同一労働にも近いのですけど、あれはどこに行ったのか?
あともう1つは物価上昇率を超える賃金の上昇率は差分を誰かが負担することになるのですが、それは誰なのか。日本国? 今は前者が後者を上回っている分が企業の利益剰余金=留保金となっているわけですが、これを吐き出させたいのであれば、留保金課税を拡大させていくのが手っ取り早いですが、会社の留保金は株主のモノ、かつ、既に課税済みのモノですからね、これをやろうモノなら、企業経営者や投資家から非難轟々でしょう。
ということで、結局は何もしないということになるでしょうな。
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