迫りくる増税の足音②いきなりボス登場
文春砲なんざー屁とも思わんのですが、この文春記事は笑ってしまいました。
これ、本当に恥ずかしいくらい、財務省です。読まなくても、分かるくらいですが、あえて主張を見てみましょう。
典型論点①債務総額とGDP を比較する蛮行
「一般政府債務残高/GDP」は256.2%と、第二次大戦直後の状態を超えて過去最悪。他のどの先進国よりも劣悪な状態にある(ちなみにドイツは68.9%、英国は103.7%、米国は127.1%)。
総債務とフローである年間GDPの比較。財務会計ちょっとでも知ってたら、いや、複式簿記の知識あったら、メチャクチャですよこれ。
国債発行して、インフラ作るでしょ。それでできた道路なり、橋なりってそれ自体に価値あるじゃないですか。しかも、そのインフラができることで、ビジネスが生まれたり、商流物流が変わり、法人とそこで働く従業員の所得が増えるでしょ。なので、負債に見合いに資産に対する評価を差し引いた正味純債務との評価です。これ、財務会計の常識。
この財務省ロジックだったら、電力会社や通信会社みたいなインフラ企業だったり、三菱地所とか三井不動産みたいな不動産デベロッパーなんて、一切成立しないじゃないですか。彼らは借入を多額にして、数年、あるいは数十年かけて設備なり資産を作ったうえで、数十年かけて回収していくわけですから。
極めつけはこれ。
私は、国家公務員は『心あるモノ言う犬』であらねばと思っています。昨年、脱炭素技術の研究・開発基金を1兆円から2兆円にせよという菅前首相に対して、私が『2兆円にするにしても、赤字国債によってではなく、地球温暖化対策税を充てるべき』と食い下がろうとしたところ、厳しくお叱りを受け一蹴されたと新聞に書かれたことがありました。あれは実際に起きた事実です
ガース元総理にもトンでも提言をして一喝されたと話していますが、こんなの口外するの恥ずかしいでしょ。基本的には、長期のものは長期国債なの、だって長期的に貢献していくのだから。この提案にきちんと叱ったガース元総理はえらい、というか、こういうのが政治家の仕事なのです。
典型論点②とにかく緊縮の一本やり
彼らの主張は極めて単純なのです。
数十兆円もの大規模な経済対策が謳われ、一方では、財政収支黒字化の凍結が訴えられ、さらには消費税率の引き下げまでが提案されている。まるで国庫には、無尽蔵にお金があるかのような話ばかりが聞こえてきます。
今のコロナ禍でどの国家もみな病人です。病人にいきなり健康になれ、毎日、ジョギングと筋トレしろというのが、財務省のロジックなので、ばらまき一切ダメ。
あと、印象操作も酷い。MMTのようなトンでも理論を背景にする山本太郎みたな例外を除いて、普通の国会議員並びにそのブレーンはプライマリーバランスゼロの達成はいずれかの時点で実現すべきといっています。が、今ではない。今は病気から回復するところが肝心で、回復後に増税をやればいい。
消費税の引き下げも同じで恒久的な引き下げは主張している政党は山本太郎のところとか共産党とか政権担う可能性が微塵もないところだけ。
あとさらにいうと、日本国は子会社に自国建の通貨を発行できる日本銀行があるため、無尽蔵にお金刷ることはできます。まあ、日銀にお金を発行させて国債と交換するのは禁止にしていますが、現状も市場を介して日銀が政府発行の証券を買い取っているのだから、お金刷り放題でもある。しかも、連結財務諸表では債権債務の相殺で消える!わぉ!
最後に嫌な予感
岸田政権になった途端に緊縮派筆頭のような財務省の事務次官が出てきたということはこれからはありとあらゆる手を使って増税しようという意思表明か。なるべく多くの論点をつぶしていき、今の時点での増税はありとあらゆる意味で間違っていることを主張したいですね。
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