英文法解説「"動詞 A with B"の表現」
こんにちは。
そろそろ三月も終わりですが、日々新型コロナウイルスの感染者が増えており4月からどうなるかまだまだわかりませんね。
今日取り上げるのは"動詞 A with B"の形を取る動詞です。
withは「~と(一緒に)、~に賛同して、~(手で扱う道具)で」といった意味を持っていますが、イメージとしてはあるものとあるものが一緒にある状態だと思います。
今回はそんなwithを用いる表現をいくつか紹介していきます。
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"provide A with B"
provideは「~を供給する」という意味になります。
日本語でもインターネット回線や電話回線を契約する際に「プロバイダー」という言葉を耳にしたことがあるかもしれません。
あのプロバイダーはもちろんprovideに人を表すerがくっついた形で、「提供者」という意味になり、この場合は通信サービスを提供する人という意味でプロバイダーと使われています。
また、provideは細かくいうと「必要としているものを提供する」という意味があるためproviderには「大黒柱、亭主」という意味もあるみたいです。
My father is a provider of the family. (うちの父は一家の大黒柱だ)
He is such a good provider. (彼は家族に不自由ない生活をさせている)
providerはさておき、"provide A with B"は「AにBを提供する」という意味になります。Aには「誰に」提供するのか、Bには「何を」提供するのかが入ります。
Cows provide us with milk. (雌牛は我々にミルクを供給している)
All languages can provide us with valuable information about society.
(全ての言語は私たちに社会に関する価値のある情報を与えることができる)
withの後ろにあるもの(=B)をprovideの後ろにある人(=A)に対してくっつけさせるというイメージでしょうか。
withを用いる表現では何かと何かをくっつけたり、何かと何かが一緒に行われたりする動作に用いられるため、動詞の意味とwithのイメージを結びつけると覚えやすいと思います。
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"supply A with B"
supplyもprovideと同様に「~を供給する」という意味ですが、ニュアンスが少し異なり「定期的に継続して商品などを供給する」という意味があります。
supplement「栄養補助食品、サプリメント」が継続的に飲まないといけないことと繋げればイメージが掴みやすいと思います。
provideと同じで、"supply A with B"「AにBを供給する」となります。
We supply companies around the world with background music. (我が社は世界中の会社にBGMを提供しています)
Brazil supplies us with much of our coffee. (ブラジルは我が国のコーヒーの多くを提供している)
こちらも先ほどと同様に、withの後ろにあるものをsuppulyの後ろにある人にくっつけさせるイメージですね。
また、provideとsupplyはどちらも"provide/supply B for[to] A"「BをAに供給する」と書き換えることができます。
この場合「誰に」と「何を」が逆になるので気をつけてください。
Cows provide us with milk.
=Cows provide milk for[to] us.
We supply companies around the world with background music.
= We supply background music for[to] companies around the world.
withの後ろには「何(誰)を?」に当たる部分が来るため、供給される物が続きます。一方でforの後ろには「誰(何)に対して?」が続きます。
このwithとforのイメージが掴めていたら、語順を間違えずに文章を作ることができると思います。
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"present A with B"と"help A with B"
「供給する」ではありませんが、同じ形を取る動詞としてpresent「~を贈呈する」とhelp「~を助ける」があります。
"present A with B"「AにBを贈呈する」
"help A with B"「AのBを手伝う」
とそれぞれAには「誰を」、Bには「何を」が入ります。
He presented me with a signed copy of his book. (彼はサイン入りの自著を私に贈呈してくれた)
My sister helped me with my homework. (姉が私の宿題を手伝ってくれた)
よくある間違いが
"My sister helped my homework"
としてしまうことです。
確かに一見「私の宿題を手伝った」となりそうなのですが、helpの後ろに直接ものを持ってくることができないため、先ずは「誰を手伝ったのか」を言った後に「何を手伝ったのか」を持ってこなければなりません。
以上を踏まえた上で実際の問題にチャレンジしてみて下さい!
解答は最後にまとめておきます。
Q1. We had barely any camping gear, but Paul helped us out. He ( ) us with anything we needed.
1. gave 2. asked
3. provided 4. showed
Q2. The girl who saved the child from drowning has been ( ) with an award for courage.
1. given 2. offered
3. presented 4. promised
Q3. Please help ( ).
1. me this heavy baggage 2. my heavy baggage
3. me carrying this heavy baggage 4. me with this heavy baggage
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まとめ
今回扱った表現は以下の4つです。
"provide A with B"「AにBを提供する」
"supply A with B"「AにBを提供する」
"present A with B"「AにBを贈呈する」
"help A with B"「AのBを手伝う」
他にもwithを用いて同じ形を取る動詞はありますが、よく出てくるこの表現に慣れておけば、「あぁ、provideと同じやつね」と関連して覚えることができるので押さえておいて下さい。
解答
Q1. 3
Q2. 3
Q3. 4
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