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ニチイ、ファミカセ事件

 

そういえば、昔こんな事あったよなー。
みたいな話はいくつかあって。
その中の一つにニチイ、ファミカセ事件なるものがある。

あまり物欲がなかったけれど、たった一つ夢中で欲しくてたまらなかったものがある。
ファミカセだ。
ファミコンのカセット、ファミリーコンピューターのカセット(ソフトの事)である。

当時小学校の3.4年位だったはずで、英語の勉強するからという、完全なる口実、言い訳をつけて、買ってもらったファミコン。ダイエーだったと思う、車で連れて行ってもらって、後部座席でウキウキしていたように思う。買ってもらったカセットはポパイの英語遊びとベースボールだ。

ファミコンのハマりっぷりを語り出すとまたえらく長くなるので割愛して。
とにかく、どっぷりハマって、自分の持ってないカセットを持ってる友達が羨ましくて仕方がなかった。貸してもらったり、家までやりにいったり。とにかくなんでもやってみたかった、けど、つまらないと思えば、すぐやめちゃってたから、その辺は今とも全く変わってないかな。


そんなある日、母親とニチイに買い物にでかけた。当時のニチイは、いわゆる校区外で一人で遊びにいってはいけないとされていた所だ。そんなの、いまでもあるんかな。

母が何を買いに行ったのか全く覚えてないが、おもちゃ売り場と婦人服?かなんかの売り場の間の通路に、宝の山のような光景が飛び込んできた。

ファミカセのワゴンセールだ。
いや、リアル宝の山だ。

なんやこれ!?めっちゃあるやん!!
当時は、情報源なんてものはないに等しく、どんなカセットが発売されているかなんて、おもちゃ屋さんにいかなければ、ほぼ知らなかった。僕はこんなにもたくさんのカセットがあるなんて知らなかったし、もうワクワクがとまらなかった。


よくみかける、光景だ。
子供「買ってー!」
親「買わない」
以上。うちも類に漏れず、その会話がばっちりなされた。
 もちろん、買ってもらえないのはわかってたから、ひたすらに眺めてた。いわゆるジャケ買いのような選び方で、このゲームは面白そうだ、これよーわからん。とか。一個一個手にとって見てた。見漁ってた。

気がつくと母親の姿が見えなくて、見渡してもいないし、不安もあったけど、ちょっと拗ねてたから、僕は一人で歩いて帰った。帰ったんねん、ぐらいの気持ちやったとは思う。
今思うとひどい子供だ。いや、ほんまに。


当然携帯もポケベルもない時代。連絡なんてとれるはずもなく、母親はしばらくして家に帰ってきた。
 怒られたかどうかは忘れたけど、よく一人で帰ったなーて、後年話をしたのは覚えてる。
ただ、はっきり覚えているのは、この会話だ。

母「あんたが、あんだけ、みてたから一個買ったらななーておもててん。」
俺「えー!!!!!
ほんなら、いまからいこう!♡」

この時点で、全てが薔薇色に。

母「いや、もういかん。」
俺「なんやねん(泣)」


僕は拗ねたよね。完全に。


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後年。
あの時なんで、買ってあげななーて思ったて、言うねん。言わんかったらいいやん。笑。
みたいな談笑してたな。


いっぱい、そんな類の話はあって。
けどおっきくなれば全部笑い話で。

時間の経過がいろんな事をあったかくしてくれる事はある。


思い出は、色褪せたりなんてしない。



んなわけで、本日もいってまいります!
2020/2/29 閏年やね。
13:45 東京のホテルにて。

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別ブログに投稿したものを後日
転載、加筆修正した記事です

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