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DOTO-NET、というコモンズ

2023年11月25日、ドット道東で新しい取り組みの発表を控えています。

それと同時に釧路市・港まちベース 946BANYAさんにてリリースイベントをします。最近毎日告知しているんですが、これにはみんな絶対来てほしい。

来てね!!!マジ集合です。

ここまで強調するのは、このプロジェクトがドット道東にとって大切な、そして一つの大きなターニングポイントになると考えているからです。
「道東誘致大作戦」、「.doto vol.1発行」、「ビジョンブック #道東の未来 」と、これまでさまざまな事業を通じて「道東」を自分ごとにできるようなきっかけづくりをおこなってきました。

「道東」というアイデンティティーのレイヤーが一つ増えることは、これまで単なる一つの地域区分でしかなかったものに共同体感覚が醸成され、文化が立ち上がってくるということ。
それぞれのまちのアイデンティティーや文化を保ちつつ、そこを結ぶ「道東」という架け橋をつくる。そうすることで今までつながってなかったもの同士の付加価値や域内循環を高められると考えています。

そしてそんなこれまでの一連の流れが収斂していくような事業がDOTO-NETなんだろうなと思い準備を続けています。

ー僕たちは小さな点だー

2019年、当時フリーランスとして道東各地で活動していたメンバーと一緒にドット道東を創業しました。その時に以下のエントリで「僕たちは小さな点だ」ということを書いています。

ぼくらはこの一年間で一緒にプロジェクトを繰り返し、時に(常に?)片道数時間かかるような道のりを行き来しながら、関係性を築いてきました。

それぞれの街で活動していたことが、広い地域で繋がり始めた時、共に活動できる仲間が増えました。

1人だけではできなかったこと、やりたいと思って諦めていたこと。

道東という概念が今よりもっと、くっきりと形になった時、そんなことが今よりも実現しやすい未来になっていると嬉しいです。

ぼくが地元の北見市にUターンしたのは2012年、25歳の頃。

千葉で働いていたUターン前、友だちと集まるとよく話すことは「いつか地元に帰りたい」ということでした。
地元に帰りたいと思う人がこんなに沢山いるんだったらと、自分達のような人に地元の情報を届けられるようになりたいとエイヤ!でUターンしたのがきっかけです。

それから北見のフリーペーパーを発行していたデザイン会社に入社し、2年弱。Illustratorも知らないレベルからローカルメディアを作りたいという思いだけで独立後にリトルプレスを作り始めました。
周りの先輩に協力してもらいながらも、取材・撮影・デザインと1冊7-80ページほどをほとんど1人で作り上げる日々。それを1年間。誰にも求められてない締切を切り続け、1年間で8冊ができあがっていました。

もちろん結果は散々なもので、大量の在庫がいまも実家の物置に積んであります。大した読んでもらえないどころか、もはや作ることが目的になっていて、締切前に4徹した号は作ったことを思い出せないページすらありました。
人に話せない借金もできたし、当初思い描いていた「地元を離れた友達」になんて届くはずもなく、当時を思い返すと暗澹たる思いです。

1988があったから自分のことを知ってもらえて、今につながっていった。仕事についても、圧倒的な物量をこなしていたあの頃と比べれば今はどんなことも幾分楽に感じます。(しんどいけども・・・)

あの頃があるから今があるけれど、当時の自分が目の前にいたらきっと全力で止めるんだろうと思います。若気の至りと言えばそれまでで、やり方を知らないだけの筋の悪い意地だったなあ・・・

もしもあの頃、ドット道東のような組織があったら。そしてこれからつくるDOTO-NETのようなコミュニティがあったら。やり方を教えてくれる人がいたら、力を貸してくれる仲間がいたら。

あの頃、自分がほしかったものをつくっている。今はそんな感覚を持っています。

道東の未来

2020年、ドット道東創業時にボードメンバーに加え、それまで関係性を築いてきた人たち、クラウドファンディングを通じて出会った方々と一緒に作ったガイドブックは日本一になりました。

それを皮切りにテレビ・新聞・雑誌・ラジオ、さまざまなメディアに出していただき自分たちの名前を広く知っていただくきっかけになりました。

その後も求人事業「 #道東ではたらく 」をリリースしたり、.doto vol.2では道東の1000人の理想を集めたり、さまざまな事業で「道東」という共通言語を自分ごとにできるようなきっかけづくりをおこなってきました。
身近に共感者がいなくても、距離を超え、時間をかければ隣のまち・隣のエリアに仲間はいる。そんな中で互いを支え合い、高め合った先に今の自分達があり、それは日本一にまでつながっていきました。

これはドット道東に素晴らしい能力が備わっていたということではなく、道東というもう一つの拠りどころをつくることで、関わってくださった人たちの力が結集した成果です。
それは九州に匹敵するほどの面積を持ちながら人口が90万人強という広大なエリアにまちと人が点在する極めて人口密度が低い地域において、連携がしづらく、仲間がいないという環境が一つの共通言語のもとに募っていった現象でした。

北海道の、それも東の端の、札幌でも旭川でも函館でもない場所からでも、関わる人のコミットメントの総和が増えれば日本一にだってなれる。

これは紛れもない希望であり、道東の未来だと思っています。

DOTO-NETというコモンズ

ドット道東がさまざまな事業活動の中でつくりだしてきた道東の文化は無形の資産を積み重ねてきました。

それは道東の中での人のつながりであり、道東にどんなことがあるのかの情報であり、道東という地域ブランドであり、メディアとしての発信力です。

これらが価値の源泉になり、ブランディングやPR、求人の情報発信というドット道東の収益事業につながっているのですが、これをさらに開いていくことでさまざまな人が活用していける地域の資産「道東資本」に変えていきたいと考えています。

この道東資本は前述の通り、ドット道東だけでつくりあげてきたものではありません。道東のアイデンティティを実感できるようなきっかけづくりをすることで、地域全体でつくりあげてきたもの。

これを顕在化し、道東にゆかりのある人が活用できるように、そしてこの道東資本を地域全体でさらに高めていけるようにしたいというのが、ドット道東の次のチャレンジであり、DOTO-NETになります。

現状で90万人強の人口も2045年には65万人になってしまうそう。

およそ30%減の未来が待っているのは、人口減少に合わせて労働生産人口もマーケットも縮小した未来で、この先も道東に暮らし続けたいと思っているぼくらにとって、シュリンクしていく未来はとてもとても寂しいものです。

だからこそ、仲間や応援しあえる関係性のおかげで自己実現ができた自分達に起きた現象を次の世代に循環させていく挑戦をしていきたい。
DOTO-NETでは道東資本を活用し、道東の未来を担う若い世代を応援していきます。地域のコモンズを育て、活用していくことが人口減少に抗う一つのアプローチになるのではないかと考えています。

そんなことを11月25日、釧路で、CAMPFIREの家入さんをお招きしてお話ししたいと思っています。マジ集合🙏


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