短歌2024.2(9首)

背丈よりおおきな絵画見つめては見つめ返されないこのからだ

瞑想の目を閉じるとき伸びる根が土を分けゆく力を思う

吐く息と湯気が混ざって渦となり春の国まで先に行ってて

十五時のロイヤルホストは満席ではじめて通る道で帰ろう

すすきのに雪は汚れて積みあがり夕焼けのないまま夜が来る

雪の影は少し青色 飛行機に乗るなら軽い服を着てきて


名姓の順になまえを裏返すアルファベットがすこし疎ましい

音を立て雪降らす昼 セックスも妊活とよぶ妹よ手を

先祖代々々々のからだ泣かなくて水のにおいに吐きそうになる


2月につくった短歌たち。

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