見出し画像

花桐

6月10日刊行の、いわてマガジン7号にて、平谷美樹先生原作「花桐」コミカライズを掲載して頂きました。

平谷先生の原作「百夜・百鬼夜行帖37花桐」
読みやすくて面白いです。あと、遊郭ものにありがちなナチュラルな差別とかも全然感じなくて、とても読みやすかったです。

まず、百夜はどういった女の子なのかなぁ、と考えると、江戸時代という女が一人で生きるには厳しい世界で、盲目であり、家族がおらず、若い女(年齢的には少女)という、なんという…厳しい…
その中で生きるために必要なのが、侍の幽霊であり、馬鹿にされない言葉遣いであり、強い霊力的なものなんだろうなと思いました。

百夜は同年代に友人を作れないタイプの女の子じゃないですか。そんな彼女が友人となる七瀧と出会うお話だったので、その尊い出会いの巻をコミカライズさせて頂けてとても嬉しいなぁと思います。
男性中心社会である江戸という町の中で、生きていくために少女であってはいけないと思うのです。でも、そのままの自分を奪われた少女、ちゃんと正しく人間関係作れるのでしょうか。いつか絶対壁にぶち当たってどん底まで落ちるんじゃないか、と考えてハラハラしました(原作たくさんあって全部読めてないどころかほとんど読めてないのですが、読んだ限りではそういった描写はありませんでした)

歴史をそこまで頑張って勉強はしてこなかったのですが、男も女も生きにくい、しんどい時代が江戸時代だなと思ってます。これは私が近松の何作か読んだからの感想かもしれません。
江戸時代でよく取り上げられるのが遊郭で、その描き方ってこれからの時代はちゃんと考えて書かなきゃならないから難しいだろうなって思っています。きらびやかに飾り立てて囃し立てる遊郭の描き方は嫌いです。人身売買やぞ。西鶴地雷です(読んでない)

話は戻りますが、百夜と七瀧が仲良くなるの、とても嬉しいなぁと思います。同郷で二人で話が盛りあがる場面がありますが、楽しくお話をできる同性の存在プライスレス。それでも仕事柄絶対に分かり合えないだろう場所にいる二人が尊い。二次創作が書ける。大人になる前の少女たちのしんどさ、生き辛さ、女であること、エトセトラ、考えだしたらどこまでも妄想できます。

きっと上記のような物語ではないのだろうなぁとは思いますが、また時間を見つけて他の作品も少しずつ読んでいきたいと思います。

今回コミカライズさせて頂き、他人の作品で漫画を描く、ということをしました。
ぶっちゃけ、ストーリーが決まって、盛り上がるところが分かっているものを描くの、楽でした…!そもそもの原作がとてもしっかりしている。起承転結とか、面白いポイントだとか、しっかり描かれていて、こうやってお話って面白くするんやな…ととても勉強になりました。
大御所の先生の作品なので精一杯やらねばという所はありましたが、本当に自由にやらせて頂きました。感謝しかありません。
改めて振り返り、実力不足で分かりにくい場面があったり、流れが悪かったりと反省点がたくさんあります。なんで悪い点って描いた後に分かるんでしょうね…。

他の掲載作品も、読み応えのあるものばかりで、改めて500円で読めるの安いと思いました。電子でも出てほしいな。
今度岩手遊びにいったら、親と友達に見てもらってどや顔するために、もう一冊入手したいなと思います。早く岩手行きたい。そもそも親も友達もつれていきたい岩手…
今回いわてマガジンさんに掲載いただいたのが2回目だったのですが、編集の方も優しくて(対応もめっちゃ早い)とても良い経験をさせて頂きました。だいしゅき…
岩手いいところだよ…ごはんが美味しいし、推し寺できました。お友達にいくつか温泉つれていってもらって泊まったりしたんですが、最高でしたね…宮沢賢治の博物館もまた行きたい。
今度いつ行けるんだろう?コロナ早く落ち着かないかなぁ…

振り返りというよりもただの日記みたいになってしまいました。
発行されたの2か月も前だよ…!その間の記憶がありません。ワクチンは2回打ちました。負けない。

今日はいわてマガジン読み直してゆっくりしようと思います。
買ってね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?