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2020年夏

今年はコロナ騒ぎが落ち着かず、色んな事がいつも通りじゃなくなってる。

GWもお盆も、楽しいはずの連休が、ことごとく遊びに行けない雰囲気。
これにがっかりしている人も多い中、私はあんまりそうは思っていない。

そもそもインドア派で、家で過ごすのが一番だと思っているので
ステイホームは得意中の得意!
こんなにしててイイんですか?ってちょっと嬉しいくらい。

毎年お盆には、当たり前のように朝から主人の実家に行って
お墓参りをしたりするのですが、今年は行かない事になりました。
東京みたいにたくさん感染者が出ている地域でもなく、しかも同じ県内にある実家なのに
他県から帰省してお墓参りに来た人とすれ違った時に感染したらどうするんだ!
と心配性過ぎる主人が決めて、早々にお義母さんに電話をしていました。

嫁の私から連絡するのではなく、息子からの連絡なら仕方ないよね?
そう思ってもらえるとイイなと思うのですが、どうかな?

結婚して十数年、毎年欠かさずやってた事をやらないのは
私としてはなんかちょっと気持ち悪い気もするけど
そうやって自分の中で勝手に『絶対やらなきゃいけない事』を決めていると
時々色々が窮屈だなと思うので、最近はだいぶヨシとする事にしている。
そういう時もあるさ!って。

お嫁に来て最初のお盆、その頃は数日お泊りもしていた。
おばあちゃんも居たし、親戚の人も何にも来たりして、にぎやかなお盆。
そんな中で、少しでもイイ嫁ぶりをアピールしようと頑張ったけど
なんかちょっと空回りだったカンジもある。

まだまだ主人の家族にも慣れなくて、緊張の連続だったけど
そういう私に気を遣ってくれるような主人ではないので
あーしろこーしろも全く言わず、自分はマイペースに実家でゴロゴロしていた。
もちろんそんな息子だというのは昔っから知ってるご両親も、その様子に何も言わず。

あと何日!とカウントダウンをしながらなんとか過ごしたお盆。
夏の数日お泊り、もちろん洗濯物もたくさん出るけど
洗濯機を借りて、洗濯物を干す事にも最初は抵抗があったので
たくさんの着替えを持って、大荷物での帰省だった。
山盛りの数日の洗濯物を持って帰ったので、自宅に戻ってからも忙しかった。
あの頃は仕事もしてたので、せっかくの休みも休めずなカンジがキツかったけど
やっぱり若いって、体力も気力も今よりあったなと思います。

そんな事を何年も続けて、お盆はこういうもんだと思っていたのに
ある年からお泊りせずに、その日のうちに帰るようなった。
特に理由も無くて、主人の気まぐれだったんだけど
それでイイなら最初からそうしてくれたら良かったのに!とも思うけど
お泊りをしてこないと、夜、みんなで一杯やる事はないので
それはそれでちょっと寂しいなとも思うのです。

勝手に嫁としての一大行事として、主人の実家への帰省を考えていたけど
そんな事を思っていたのは、私だけだったかもしれない。
少しでも気の利くイイお嫁さんを演じ切りたいといういやらしさ。
そういう下心無しで出来たらたいしたもんだけど、私はそうではなかった。
ただただ自分が思いつく、こんなのどうです?エライ?スゴイ?って
アピールしまくったけど、本当に望まれていた嫁像はどんなだっただろう?

そもそも私がこんななのは、自分の育ってきた環境にあるかもしれない。
私が子供の頃は、お店もやってたし、親戚も多くて、曾おばあちゃんまで同居する大家族だった。
そんな環境だったので、常にたくさんの人の出入りがある家で
若くしてお嫁に来た母、どれほど気を遣って暮らしていたかと思うけど
昔の人たちからしたら『気を遣って当り前』ってカンジで、その空気を子供なりに私も感じていた。

親戚のオバさんたちの会話を聞いていれば、気の利かない嫁がどうだとか
とにかくイイ話は聞かなくて、将来自分もそういう目に遭うのか?と子供の頃から思っていた。

だから自分がお嫁に行った家でも、本当はみんな私の事、どう思ってるんだろう?
を気にして、出来るだけ良く見られるようにと頑張っていた。

でも時間の経過と共に、あんなに文句ばっか言ってるのって
自分の親戚とテレビの中のヒドいオバさんたちだけなんじゃ?と思うようになりました。
もちろんお義母さんに『どう?』って聞いてみたわけじゃないけど
一緒に過ごす中で、お義母さんがそんな人ではないと感じています。

ちょっと面倒だなと思っていた帰省ではあったけど
お嫁に来た最初の年、お義父さんに
『もう家族なんだから、ただいまと帰ってくればイイんだ!』と言ってもらい
まだお互い慣れなくて、お義母さんとうまく話せずにいた時も
『娘なんだから、気を遣わなくてイイんだ!母さんも!』と言ってもらった事が本当に嬉しかった。
息子の主人には声がかからないけど、私だけ家庭菜園の収穫のお手伝いに声がかかり
炎天下、大量の枝豆を枝から外した事とか、今となっては懐かしい。
夏になって、枝豆を食べる度にその時の事を思い出す。

もうおばあちゃんも、お義父さんも居ないけど、今もお義母さんには大事にしてもらっていて
私は幸せな嫁だなって思う。この家にお嫁に来れて良かったなって。

そうは思っているけど、帰省せずに、ただただ自由に自宅で過ごせる事も嬉しく思っている今年のお盆です。

また日を改めて、なんでもない日にお盆の代わりのお墓参りに行こうと思っています。

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