ただの映画感想『SPIRIT』
★★★☆☆
ジェット・リー、武術映画からの引退作品(2006年)。実在した武術家「霍元甲」(フォ・ユェンジャア)を演じた。感想はシンプルに「感動した」。名言のオンパレードで涙腺ヤバかった。挙げたらキリはないが、ラスト前の霍と最期の刺客・田中安野が茶を飲み交わすシーン、セリフのやりとりが最高でしたネ。「茶に優劣はない」というセリフが核心を突いてきた。あと同じシーンで、田中安野が霍に「(優劣はないのに)なぜ技を競い合うんだ?」ってことを訊いた場面。「自分と向き合うために戦うんだ」の霍の言葉に合点がいった。そのほか、印象に残ったセリフは「天津一、それが重要なのか?」や「失敗しないとわからない」、「公平なことばかりではない」など。もちろん中心となるアクションも見応えアリ。単純に「カッケー」と唸る。静のシーンにも動のシーンにも深みがあって、円熟の域に達したジェット・リーが演じたからこその説得力だと感じた。