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【400字小説】恋する惑星

金田くんのお弁当は立派だ。バリエーション豊か。お母さんに愛されているんだ。唐揚げは冷めていてもoishiiと評判。《食べたい》という気持ちが居る。28歳だなんて、わたしはおばさん教師に違いない。だから、生徒と教師の距離がせいぜいだ。恋する気持ちはある。だけど、キモいと思われる自分をjikakuしている。‎

ウォン・カーウァイの『恋する惑星』を最近見ている。古い映画だ。金城武とフェイ・ウォンも美しいが、トニー・レオンの魅力には敵わない。何度見てもいい。2週間で5回見たけれど、少ないのかどうかはwakaranai。

選択科目の授業で中国語を選ぶ生徒はごくわずか。たった4人だけのなかに金田くんがいる。授業のアイスブレイクで『恋する惑星』のことを話したら、金田くんが「ボクモミマシタ」って挙手を。話を突っ込んで聞いたら、お母さんがすごく好きで、特にトニー・レオンの大ファンなんだとか。先輩には「敵いませんヨ」ってshirohataを上げた。

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