投資で勝つためには考え方を変えよう!
※この記事は2024.4.16にmoomoo証券アプリのSNSで投稿したものを、2024.6.26にnoteで再掲したものです
「投資初心者が投資で勝つためには」
このテーマではセミナーや動画で何度も何度も発信していますが、今回テキストでここにも残そうと思います。
私は投資の専門家でもないし、金融機関出身でもありません。ただただ20年以上投資が好きで数々の失敗をしてきた普通の個人投資家です。
でも自身が発信者になって分かったことがあります。
それこそが投資で勝つためにまず考え方を変えないといけないということです。
それは、
・投資で勝てる方法なんてない
・しかし必ず失敗する手法や体験はある
です。
仕事でも同じですよね。
仕事で簡単に成功する方法はありません。言い換えれば再現性のある成功手法はありません。
孫さんや柳井さんの成功体験セミナーを受けたって我々凡人には再現できないし、運・不運も再現性がありません。
つまり「仕事で成功する方法」なんて探すだけ無駄なんです。
自身で失敗を繰り返しながら成功に近づくしかありません。
しかし、先人が失敗した体験や手法は再現性があります。だから先人からは失敗を学び、それを避けることを1つづつ積み上げれば「成功に近づける」わけです。失敗での失点を回避しやすくなりますからね。
投資も同じです。
我々は「勝てる方法」を探します。勝てる人を探し、その人の意見を聞きその人の相場感で投資したら勝てると錯覚します。
これでは一生勝てません。
「何をしたら失敗するか」「何を避けるべきか」を1つづつ積み上げて成功の確度を上げるしかありません。
投資で失敗する手法を避けることが大事
さてここから本題です(笑)
投資で何をしたら失敗するか。最も分かりやすいのが「格言」「アノマリー」「シーズナリー」です。
私はいつも「格言」「アノマリー」「シーズナリー」を否定し、こんなもので投資してたら勝てないよ・・と言っていますが、これは若い頃にデータ好きの私がシーズナリーデータで投資をしていた時期があったためです。もちろん結果は惨憺たるものでした。
これを書いているのは2024.4.16ですが、さて「格言」「アノマリー」「シーズナリー」が好きな方は何を根拠に投資しますか?
・4月の日経平均は過去50年で勝率は6割 直近10年では7勝3敗
・セルインメイで5月に株売りなので4月は高い
・水星逆行中なので株は下がるぞ!
・水星逆行中なので株は大きく下がるか、大きく上がる!(ボラティリティが跳ねる)
・遠くの戦争は買いだ!
売りと買いの双方で「格言」「アノマリー」「シーズナリー」が存在します。さて今回はどれを選択しますか?
結局毎月 上がる側のアノマリーと下がる側のアノマリーを「自身の裁量」や「雰囲気」で決めるわけです。もうこの時点で勝てるわけがないのが分かります。
4月のアノマリー・シーズナリーが直近10年で7勝だとしても、現在2024年の4月は1日から上値切り下げ、長期チャートで高値レンジ、中期で下落、短期も下落な地合いで、4月は株高だ!という根拠だけで買ったら大きな含み損です。
※2024.6.26追記
24年4月相場は4/19まで急落。上昇アノマリーで買った投資家の多くが損切りを余儀なくされる-10%の暴落相場となりました。
しかし、4/22からは5.5%反発し、終わってみればその後にほぼ行ってこいまで戻しました。
アノマリー・シーズナリーメインで臨んだ投資家は下落で損失を出し、切ったところが底だった・・という最悪のパターンになってしまいました。
水星逆行は2022年後半からの株高の流れで5連敗、1年半ずっと外れ続けたものが今回はたまたまワークしました。今回水星逆行で利益を出せた人がいるなら、それは1年半ずっと水星逆行でヤラれ続けた人です。そうでないと今回だけ都合よく取れたりしません。アノマリーやシーズナリーは同じルールでINし続けた結果の勝率XX%という話ですから。
水星逆行の有効性を発信する人は、ここ1年半このアノマリーではずっと負け続けていて、その間はそれを黙っていて今回当たったら「ワークした!」と言うわけです。
遠くの戦争は買いだ!も同様です。
4月頭にイラン・イスラエル戦争として急速に地政学リスクが悪化。遠くの戦争だと浅はかなロングをしたら、これも損失になっているでしょう。
4月頭の下げは地政学リスクの悪化から原油高、インフレ再燃で金利高からの株価下落です。遠くの戦争で株安です。
世界がコンマ数秒単位で繋がる今の時代に、「遠く」の意味があるわけがありません。
地政学リスクが勃発した場合は地理的な距離に関係なく安易な買いは避け、様子を見ながら基本的に下げ相場になるだろうとして対応するのは当たり前です。
ちなみに節分天井、彼岸底は米相場時代の格言ですが、遠くの戦争は買い・・も昭和の格言でしょう。。
いったいいつの話をしているの?ということです。
日本の干支で兎年は跳ねるとか年老いた解説者が未だにラジオで解説しているのもとても滑稽です。
日経平均は海外投資家が7割を占めている状況で、日本人すら最近の若い人は「今年何年だっけ?」レベルで干支なんか意識していないでしょう? 私も年賀状をデジタルでやるようになって以来、もはや何年かなんか覚えていません(笑)
アノマリー投資は、この令和の時代に日本の干支で相場を占うのと大して変わらないということです。
もうお分かりかと思いますが、投資で勝ちないならまず「明らかに勝てない手法であるアノマリー投資」をやめることです。
私も発信者になって分かったのですが、皆がなんとなく知っているワードや事柄はネタにしやすいのです。
皆がイメージしてくれるから。
だから「セルインメイ」「節分天井 彼岸底」「XX月は強い・弱い」「掉尾の一振」などを発信するんです。しかもこれは「私が言っているのではないのです」「昔からの格言です」「過去XX年のデータからはそうなっています」と、自身の発信責任も回避できます。
これは発信者にはとても都合が良い。
だから「格言」「アノマリー」「シーズナリー」を発信する人は
・そもそも投資能力が高くない
・投資系タレント、エンターテイナー
・メディア出演や書籍出版で稼いでいる
・時代に取り残された老害系解説者
ような方しかいません。
実際問題、爆損系YouTuberやAbema系番組出演者くらいしかアノマリーを語る人いないでしょう?
こちらもエンターテイメントとして楽しむ分にはいいですが、「格言」「アノマリー」「シーズナリー」を発信する人の多くはデータを掘り下げたりファンダメンタルズを調査するなど、時間をかけて投資に取り組んでいません。自身のオリジナリティを出せず、「格言」「アノマリー」「シーズナリー」に頼る時点で、自身で成功体験を編み出していないとも言えます。
と、かなり失礼なことを書きましたが、本当に投資で成功している人は「格言」「アノマリー」「シーズナリー」などで投資をしません。非効率な手法や意味のない手法を回避して、自身の投資戦術を編み出している人が勝てる投資家です。
「格言」「アノマリー」「シーズナリー」は
・実際にデータ集計したら大した偏りや傾向がないものが多い
・現状のファンダメンタルズや需給を凌ぐほどの威力はない
というものです。
アノマリーのような不思議な偏りは「ある」か「ない」かと言われれば間違いなく「あり」ます。そこを否定するつもりはありません。しかし長きに渡って勝てる投資家になれる手法かと言えばNOです。
分かりやすい言葉、キャッチーな格言は発信する側も受ける側も楽です。楽だからこそ意味がないんです(笑)
勝てる投資家になりたいと様々な手法を勉強する前に、「格言」「アノマリー」「シーズナリー」からは距離を置きましょう。勉強するならもっと意味のある、そして効率的なものにすべきです。
ダイエットしたいなら、様々なダイエット手法を調べたり運動量を増やすことも大事ですが、その前に大前提として摂取カロリーを見直しましょうというのと同じです。
アノマリーやシーズナリーを無視し、アノマリー推しの発信者から距離をおくだけで投資成績は向上します。私がそうだったので(笑)
限りある時間と脳の記憶キャパを無駄なもので浪費しないようにしないと勝てるものも勝てなくなります。
私は効率的に勝てる確率の高い勉強法としては、チャートの勉強に重きを置くようにしました。
これから入ってくる若い投資家は、もっともっと効率的に情報を取れる層になります。「格言」「アノマリー」「シーズナリー」なんかに頼る人は絶滅危惧種でしょう。。。
現在投資を頑張っている我々も「古臭い間違った手法」をまずは回避し、投資効率のいいチャレンジを続けましょう。さすれば少しづつ勝てる投資家に近づけると考えています。
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