感情は死にきって春

来月21歳になるらしい。どう考えても15歳を超えたあたりから、時間の進み具合が早まっている。そういえばこの前やっていた『ブラッシュアップライフ』で「時の流れが早く感じるのは、時間の相対的な長さが短くなるからだ」と言っていた。『ブラッシュアップライフ』おもしろかったな。

去年、好きになった人に彼女がいて、その彼女が25歳だったこと。「25歳のおばさんより19歳の私を選んだ方がいいだろ」と日記に書き殴ったこと。若気の至りがすべて詰まっている。年上の男に惚れ、振り回され、挙句の果てには彼女持ち。若さが武器だと思っていた、そんな私ももう21歳だ。キツすぎる。一瞬で25歳になり、私も10代の子に「25歳はおばさん」と貶されるときが来るのだろう。想像するだけで泣きそうになる。

歳を重ねるごとに、妥協が増えていく。私は億を稼ぐ人間になりたいわけでもなければ、世界中を飛び回る人間になりたいわけでもない。ギターをかき鳴らすロックスターにも、世界を変える学者にも、優れた文章を書く作家にも、誰もがときめく洋服を作るデザイナーにも、言葉ひとつで笑いを取るお笑い芸人にも、なりたいわけではない。いや、本当はなりたかった。

なれなかっただけなのに、目を逸らしたまま、強がりで願望をねじ伏せている。随分とかっこ悪い人間になった。

見てわかるように、私はいつまでも子供だ。精神が全く実年齢に追いついていない。気を抜くとすぐ泣いてしまうし、気を抜くと怒り、気を抜くと誰かに縋っている。幼い頃に甘えられなかった分の衝動が、ここにきてぶり返してしまっているのかもしれない。一番厄介だ。

長く続けているのは事実だけど、実際は辞め方や終わり方がわからないだけの場合が多い。21歳なのに。やめることは始めるよりも勇気がいることなのかもしれないと最近感じる。

今書いているこの文章も終わり方がわからない。ここが私の駄目なところだ。いつも文章の締め方がわからなくなる。なにが言いたかったのだろう。とりあえず21歳になってしまうこと、妥協が増えたこと。その他もろもろ。まあ、とりあえず行けるとこまで行こうと思う。そろそろ子供っぽさをなくしたい。

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