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Where are you from?

誰かに気軽にそう質問するのは失礼なことだという人は近年アメリカでかなり多い。

TPOによるよなあ、というのが私の言われる側としての超単純な気持ちだ。

私はアメリカに住んでいて、そこそこ年数は経っては来たけど、話せばその会話力から非英語ネイティブなのは明白だ。だからたまにそう聞かれた時も気持ちはわかるし別にいやだとは思わない。

ただ、あまりにも出会い頭に聞かれたら話は別で、そういう時はちょっと意地悪な気持ちになり、すっとぼけて住んでる町の名前を答える。その後、いやいや、出身国のこと!と重ねて聞いてくるか、なんとなく察して趣味や食べ物の話に切り替えるか、子供の有無や結婚して何年かなどまで踏み込んでくるか、聞いた分だけ自分の情報も話すか、、そういうやりとりで相手がどういう人かを推察する。

つい先日私に出身国を聞いた人は、NYCで生まれ育って今は近隣の静かな町に住んでいる推定50代の女性美容師さんで、高校生になる子供に毎朝六時半に起こされること、昔日本人のフォトグラファーと付き合っていたことなど自分のことも沢山話しつつ、私のこともジャンジャン盛大に質問し、近隣の訪ねるべき観光スポットまで紹介しまくって最後は疲れた様子だった。沈黙が好きではないんだなあと思いながらその人と話して、私もそれなりに疲れたけど、次回からはお互いもう少し相手に慣れて自然にいられるんじゃないだろうかと思った。

ただ、これは質問される側としての場合であって、そう親しいわけでもない相手に私が気軽にこの質問をすることはない、やっぱり。相手がその質問でどんな気持ちになるか、どんなケースでアメリカに住んでいるのか、そんなことは本人しかわからないし、複雑な事情のある人も多いと感じるので。。相手が典型的な、自分のイメージするアメリカ人ではないからって、会話のつなぎにしたいだけの人は要注意かも。好きな食べ物やお気に入りのお店の話なんかの方が絶対無難だよね。