2022年後半に見た映画感想(ネタバレあり)

2022年の7月~12月に見た劇場公開作品の感想をまとめておく。多少ネタバレもあるかも。(~)内は見た日付。

この中で、『さかなのこ』が異様に刺さっている。人を選ぶ気はする作品なのだが…。

劇場版 からかい上手の高木さん(7/14)

よかったです。最初の方はなんかじれったいなって思ったが、中盤~最後はよかった。特に、本筋と関係ないクラスメイト3人組が中学生最後の夏を思ひ残すことない様に過ごそうとしてるのがエモだった。青春のアイコンだ…。
この映画、光の表現がよくて、松明の灯りと夜の照り返しを色の異なるリムライトで表現してるのとか、打ち上げ花火のところで2つの異なる落ち影の重なりを変化させて発光の表現してたのとか、よかった。

シング・ア・ソング!~笑顔を咲かす歌声~(7/18)

よかった。イギリスの軍人の妻が結成した合唱隊についての話。やっぱり歌をテーマにした作品はいいな…。ストーリーは王道というかあんまり捻りはないけど、実話に基づくってことで、実際こんなドラマチックなことが起きたのか…って感じ。扱ってる題材は軽くないけどコメディタッチで気楽に見れる。

FLEE フリー(8/4)

アフガニスタンから亡命した人の人生を描いたアニメーション。

アニメーションではあるけど、その理由が出演者に危害が及ばない様にするためなのでアニメとして動きが面白いとかではない。アニメーションによるドキュメンタリーは結構異色ではある。あんまり楽しい話でもないが、見て良かったと思う。フィクションと比べるなって感じだが鑑賞体験としてはメイドインアビスに近いところがある、まあadventureでなくfleeなのだが…。

現在の語りはスウェーデン語かデンマーク語で(言語わからんのでどっちがどっちなのか区別できんがドイツ語に似てた)、アフガニスタンパートではダリー語っぽくて、ロシアパートやロシア人はロシア語で話すが、ロシア語と英語以外は全くわからん。

ゆるキャン△(9/8)

よかったですね。やりたいこと、楽しいことを計画し実現することを通して、他人に楽しみを広めていく…という話で、割と気楽に見れてよかった。アフロいいやつ。一家に一人なでしこちゃん欲しい…。
なでしこちゃんがジムニー乗ってるのなるほどって感じ。

さかなのこ(9/8)

めちゃくちゃいい。よくわからん。何?

『さかなのこ』、変な映画ではあるのだが、変ってほど変ではない。さかなクンの伝記映画の様で居てさかなクンの人生そのままでもない。そもそも主人公からして演じてるのが、のんさんで、性別が違う(見た目は女性なのに、作中では男性として扱われている)ので混乱する(冒頭に、「男でも女でもどっちでもいい」みたいなことが書かれてて、このことを示唆してるんだと思う)。観てて次の展開が予測できない感じもあり、鑑賞後は混乱してる。何だったんだ…?

この作品は、さかなクンの自伝を元にした物語である。幼少期の主人公の近所に住む、魚に詳しいだけの無職の不審なおじさんをさかなクン本人が演じてる訳だが、それにより、これは主人公(さらにはさかなクン)のあり得た一つの未来であることが示唆される。結局主人公は自分の好きなことだけをやり、個性を伸ばした結果成功するからいいのだが、成功しなかったら無職の不審なおじさんになるのだろう。そのことを考えると、好きなことだけやらせて個性を伸ばす教育によって成功した人の自伝的な作品でありながら、鑑賞後に、個性を伸ばす教育を手放しで称賛する気にはなれない。なんかどう評価したらいいかよくわからない作品だった。

夏へのトンネル、さよならの出口(9/22)

よかった。80分ちょいと短いのがいいけど、全然短く感じなかった。
基本的には浦島効果のあるトンネルで起きる話。話の筋は難しくないが、時系列を整理しながらもう一度見たい。
主人公男子がぶっきらぼうに喋る感じもかなりキャラクターに合ってたと思う。映像もきれいだし。

後で出てくる晴れた夏の駅のシーン、あれはすべての小道具が雨→晴れって感じになってて気持ちよかった。向日葵も鮮やかだし。

雨を告げる漂流団地(9/29)

長かった。そもそもアニメ作品で2時間は長いし、それでも2時間も尺必要だったか…?って感じた。とはいえ自分がハマれなかっただけだとは思うが。
思ったように話が進まなくて、進んだと思ったら戻って、解決したかのように見えたことが蒸し返されて、それで長く感じたのだと思う。快いものだけが映画ではないが。
なんか、最初聞いて、キャラから水瀬いのりさんの声がする…花澤香菜さんの声がする…と思って中盤まで声が気になってしまった。声のキャスティングした人とは好みが合わないだろうなと思ったが…。

私に天使が舞い降りた!プレシャス・フレンズ(10/14)

よかったですね。わたてんを期待して行ったらわたてんが出てきた。顧客の本当に欲しかったものだ。しみじみいい話って感じ。
わたてんのTVシリーズ好きなら見るべきで、知らなくてもまあいい話として楽しめるかなあという感じ(でも松本に戸惑うと思う)。

ならせ! PUI PUI モルカー+DRIVING SCHOOL 予習編(11/1)

良かったですね。というか映画館の大きなスクリーンで映してもちゃんと映像きれいなのすごいな。Driving Schoolの方は2話見逃してたので丁度よかった。

四畳半タイムマシンブルース(11/4)

まあ良かった。早口なナレーション中心に進んでいくので爽快感もなく淡々としている。四畳半神話大系と同じ雰囲気。90分ちょいという尺は正解だろう、もっと長かったら疲れて見てられないのでは。途中不可解に思った点が、後半にパズルのピースがはまっていくように解決していって小気味良かった。

ぼくらのよあけ(11/7)

SF。話はよかったけど、ストーリーを語ることに始終してて一本調子になり、あまり映像作品として引き込まれる感じではなかったかも。
話は好きなんだけどね…。原作漫画読むべし。

すずめの戸締まり(11/11)

満足です。
あまり減点したいと思うような要素もなかったんだけど意外とそこまで刺さんなかったなって感じ。面白かったしよく出来てるとは思うんだけど。
会話がコミカルで面白かったのは良かった。重苦しくならずに見れた。
インフラエンジニアの話でしたね…(違う)。

かがみの孤城(12/23)

めちゃくちゃよかったですね。きれいに構成されたいい話だった。おすすめです。
映画の中で結構説明してしまってる気もして、あんまりもう一度見たくはならないかもなあ…と思っていたのだけれど、だんだん2度目が見たくなってきた。
来場者特典がすごくよかったです。ネタバレになるので鑑賞後に開けろって書いてあるのだけど、映画の内容を補完するようなものになっていて、満足感が高かった。

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