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ニューエクスプレス ベトナム語を一週間でやった話

黒田 龍之助『外国語の水曜日―学習法としての言語学入門』の中で、一週間で学生に「エクスプレス」という語学入門書を使って外国語を教えた話があった。そのことが記憶にあって、自分でも一度真似してやってみたいなあと思っていた。そこで、大学の夏休みに決行することにした。

そこで選んだのはベトナム語。使う教科書は、前掲の本で使われていた「エクスプレス」シリーズの後継「ニューエクスプレス」シリーズ。『ニューエクスプレス ベトナム語』を一週間で終わらせよう!と決めてやってみたのだった。これがすべての間違いだったのだが…。

時は大学一年の夏休み、2011年8月22日(月)~2011年8月28日(日)である。
勉強法としては、スキットを書き写し、意味を確認し、文法事項を確認し、2度ほど音声を聞きながら発音練習をするという流れだ。

最初の1日は休憩を除くと4時間半ほどで終わったようだ。しかし最後の一日は12時間やっても終わらなかった記憶がある。それも当然で、一日あたり3課やれば終わるという計算であるが、本の後半に進むにつれどんどん文法が増えて複雑になっていくのだ。当たり前の話である。うろ覚えだが、最後の方本当にきつかった。

「こんなに辛いはずでは…?一週間でどうやって一冊やったんだ?」と思って『外国語の水曜日』を見返してみたところ、5日間で8課進んで終了となっていた。一冊終わらせてなかった。一冊終わらせてなかった!

とにかく明らかに分量が多い。そりゃ大変なわけだよ。

個人的に、覚えるのにかかった時間と同じ時間をかけて忘れていくと考えていたりする。これはたぶん正確ではない。しかし、一夜漬けしても身に付かないというのはよくあることで、短期間に詰め込んだものはすぐに忘れてしまうというのは感覚として皆あるのではないかと思う。

結局、やった内容を今はほとんど覚えていない。
やるとしても毎日1課とかで進めるのがいいでしょう。

ニューエクスプレスシリーズは、同じシリーズの名を冠しては居るものの、言語によって(つまり著者によって)かなり難易度や分量にバラエティがある。なので、簡単なものなら毎日1課も可能だが、内容の多いものだと毎日1課やるのも大変ということも起きる。
よほど暇でない限りは、進める量を無理に決めるのでなく、毎日(あるいは気が向いたときに)少しずつ進めるなどやるのがいいと思う。

急いで一冊やったところで、あんまり身に付かないし、ブログ記事のネタくらいにしかならないのであった。

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