見出し画像

8/8 草津ナイトレース C5L 5位

新型コロナウイルス流行期にも関わらず開催してくださった京都車連の皆様に感謝申し上げます。

なぜ参加したか?

草津のナイトレースへ初参加しました。
これまで参加を見送っていた理由は、

・落車が多い
・登りが少ない

という2点です。
登りの少ない平坦レースは、スプリント力に大きく劣る僕のような選手にとっては不利です。夜間走行のため落車が増えるのは仕方がないですが、自分はこれまで落車リスクの高い(と言われている)レースを避けてきました。

ただ、ここ最近は新型コロナ流行に伴う自粛の影響でレース数が極端に少ない状況です。今まで出場を避けていた平坦レースであっても積極的に出場したいという気持ちになりました。

また、今年から京都車連主催のレースはカテゴリー分けにAACA(キナン主催のホビーレース)と同じポイント制を採用するとの発表がありました。

画像1

ホビーレースでたびだび議論が起こるのがカテゴリー分けの方法です。
年代別カテゴリーであったり、実力別カテゴリーであったりと様々な方法がありますが、特にロードレースにおいては極端な年齢差(ジュニアクラスやマスターズクラス)を除けば実力別のカテゴリー分けが相応しいのではないかと思います。
しかし、多くの主催者にとって実力別に選手を振り分けるのは容易ではありません。参加者の自己判断に任せているレースも多いように見受けられます。
AACAのように、ポイント加算で強制的に速い人を上のカテゴリーへ昇格させる仕組みがあれば、ルール上のいわゆる「カテゴリー詐欺」は消滅します。主催者側で選手のポイントを管理する必要はありますが、京都車連の決断によって今後のカテゴリー分けはより健全化するでしょう。

今回は、京都車連の決断に非常に感銘を受け、レース参加を決めました。この流れが、全国に広まってくれることを切に願います。

試走まで

今回は、練習や飲み会でよくお世話になっているY崎さんと遠征をご一緒させて頂きました。
レース中の写真もすべてY崎さんです。ありがとうございました。

レースの開始は夕方からのため、遠征でありながらも午後2時30分というかつてなくゆったりとした出発。
名二環、名神、新名神と乗り継いて栗東ICへ。
琵琶湖へはビワイチで何度も訪れていますが、いずれも琵琶湖大橋を通過するショートコースのため、草津は初めての訪問でした。
琵琶湖に沈む夕日はなかなかのロケーションでした。

着替えて試走を19kmほど。
自分の出場するC5Lは8周回10.4kmと短距離のため、レース距離よりも長く試走をしていましたが、アップの量としては適正だと思います。このレースに何度も出場しているY崎さんからコースの注意点を細かく教えて頂くことが出来ました。

画像2

コースは上図のとおり
コーナーに便宜上数字を付けました。
緑色の点がスタート地点、ゴール地点は湖畔のストレートの先にある4コーナーを曲がって少しだけ登った先にあります。
4コーナーを曲がってからは100m~200mしかありません。そのため、最終周回の4コーナーを集団のかなり前方で抜けないと、スプリントに参加するのは極めて難しそうです。

レース

レース前にここ最近のルーティンとなっているエナジードリンクを飲んでカフェインを摂り、最前列に自転車を並べます。短いレースなのでボトルは1本だけ、白いボトルは空です。

ホイールは「のむラボ5号」。大阪の知る人ぞ知る自転車ショップ「のむラボ」謹製の手組ホイールです。
これは安いわりに軽くて程よく硬くて本当に最高です。
ショップでレーシングゼロがメンテナンス中なので手組ホイールを引っ張り出してきましたが、全く不満はないです。

画像4

周りを見渡して脚の有りそうな選手を観察します。
最前列に並んだ若い選手たちはかなり脚がありそう。皆知り合いのようで、沿道にいる人たちを交えて談笑しています。

画像5

スタート後、しばらくはバイク先導のローリングです。無理に進出してくる選手はほとんどおらず実に平和。

ゴール地点を通過してから1周目のカウント、それまでは0周目扱いだそうです。集団の前方、およそ2番手〜3番手で1コーナーを抜けます。
自分のほかにローテを回っているのは事前のリサーチで強いと予想していた若い選手たち。しかし、ペースがそこまで速くない。そして、前を牽く時間も短い。
序盤は力を温存し、最後のスプリントで勝負したいという強い意志を感じました。
彼らの作るペースがそこまで速くないため、自分ひとりだけペースを上げるのは得策ではないと思いました。彼らのスピードにあわせて先頭を牽きますが、大してきつい強度ではない。
今回のコースはインターバルがさほど掛からないレイアウトのため、このペースのままでは下位カテゴリーとはいえ集団が減る可能性は少ないでしょう。スプリント力に劣る自分のような選手にとって集団スプリントは歓迎できません。あと、人数が多いと単純にレースが危なくて嫌です。

画像8

2周が経過した3コーナー手前で、思いきってアタックしてみることにしました。
ローテを変わる瞬間に勢いよく踏み込みます。
少し強めに踏んだあとに後ろをチラリと見るとRCC(だっけか?)のジャージを着た選手が付いてきているのが見えました。
彼は横まで上がってきて、前は3人しかいないからこのまま逃げようと声をかけてくれます。
自分の力というよりは、単に集団の不意をついて逃げることに成功します。

画像6

運良く、中盤から3人の逃げをつくることに成功しました。
自分もローテに回って牽きますが、ローテに回ってくれるのはRCCの選手のみ。もうひとり、京都サイクルクラブ(だっけか?)のジャージを着た若い選手はツキイチで全く牽く気配がありません。
「お前も牽けよ!」とわりと語気を強めてRCCの選手が促しますが若い選手は前に出ようとしません。僕も「ふたりで回してたら(逃げ切りは)無理だから牽いて」と言いましたが、それでも若い選手は首を振って前に出ようとしません。
脚がないのかブラフか、おそらく後者だと思いますが、仕方なくRCCの選手と二人でしばらく回していると、集団からひとりブリッジしてくる選手がいて逃げは4名に。しかし、どうしてもローテが綺麗に回らず悶々とした中盤を過ごします。

残り2周手前で逃げのペースが上がらないことにしびれを切らし、単独アタックして残り2周を逃げ切ろうと考えます。
抜け出すことには成功しますが、自分の実力では後ろとの距離はさほど広がらず泳がされているような状況になってしまいました。
およそ1周を真剣に逃げ切る気持ちで踏み続けますが、最終周回に入り1コーナー付近で沿道から「この逃げは捕まるぞ」みたいな声が聞こえました。
後ろを見ると集団がすぐ近くまで迫っていたので、逃げ切ることを諦めて2コーナーを回った付近ですんなり吸収されます。

そこまで体力を使わないように気をつけていましたが、アタックを2回している上で逃げてもいたのでかなり脚と心肺がしんどい。それでも、集団内で最後のスプリントに備えて息を整えようと試みます。
ひと息ついて、4コーナーのかなり手前で早めのスプリント。
自分よりスプリント力のある選手に対して後手を踏まないよう早めに仕掛けました。
4コーナーを先頭でカーブして短い坂をもがきます。
限界まで踏みましたが、やっぱり疲労がたまっていたのかタレてしまいました。
ゴール手前で数人の選手に抜かれます。
先頭は…なんと女の子でした。
結果は5着。

画像9

画像7

レース後

苦手な平坦基調のレースでありながら、自分としてはかなり積極的に動けたのではないかと思っています。
下位カテゴリーとはいえ、自分からレースの集団前方で動けるようになったのは本当に最近のことで、夜練のおかげで実力がついてきたと思います。

・良く言えば積極的に動けた
・悪くいえば積極的に動きすぎた

という感想です。

2度も自分からアタックしたため、できればそのまま少人数で逃げ切りたかったですが、叶いませんでした。

画像3

序盤で最初にアタックしたときのワットがレース全体で一番高かったですが、W'balはそこまで下がっていませんし、その後もレースで動けている感触はあったので、問題はなかったと思いたいです。

単独逃げは何度考えてもやりすぎでしたが、逃げている最中もとりあえずは脚が一杯にならないくらいのペースを維持できていたとはデータ上からも感じています。

ラストの早がけスプリントでW'balが5を下回っています。これはFTPを更新してからレースや練習を含めて一番追い込めている数値です。最近は5を下回ることがありませんでした。
1時間以内の短いレースであれば、W'balは「きつさ」を表す指標として有用だと思っていますが、まだ自分に不勉強な部分が多く

・スプリントを仕掛けるのが早すぎてゴール手前でタレているのか
・もう少し追いこめるのにメンタルが弱くてできなかったのか

どちらがより大きな要因なのか判断できずにいます。
自分としては限界まで踏んでいたので、最後のスプリントをかけた位置がすこし早すぎたのではと思いたいですが。

集団でひたすら温存して最後のスプリントに備えるプランもありましたし、結果的に今回はそうしたプランの選手が上位に来ている印象でした。
序盤のペースが遅かったのも、自分よりも当該コースで経験の豊富な地元の選手たちの判断から来るものです。
ただ、自分のような一発のスプリント力に劣る選手にとってそれはあまり好ましい展開ではないので、今回は失敗しましたが自分のとった戦略も有効だったとは思います。
そして、何より男子中心のレースで優勝した女子選手が本当にすばらしいです。
地元のAACAでも男子に交じって奮闘する女子選手がいますが、彼女たちが男子に匹敵するフィジカルを得るためにどれだけ過酷なトレーニングを積んできたのか、想像に難くありません。心の底から尊敬します。

Y崎さん遠征中多くのアドバイスをいただきありがとうございました。
落車なく終えられて本当に良かったです。
夕食もごちそうさまでした。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?