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「家畜の安寧 虚偽の繁栄」
なるほど、まろびでてしまったか。
――原爆の日につきつけられた「まなざし」。私たちはいかに「日本」が「不気味の国」として見られているか忘れている。
2023年の夏、「原爆バービーの(合成)画像」が極東の小島で炎上した。原爆投下をおもわせる背景の中、映画「バービー」役の女性が映画の「オッペンハイマー」(原爆の父)役俳優の肩に腰掛け、はしゃいでる画像だ。それに、映画「バービー」公式が、「It's going to be a summer to remember😘💕(忘れられない夏になりそう)」と喜悦にみちた反応をして炎上していた。
![](https://assets.st-note.com/img/1692550685882-2uUJbuiBFY.jpg?width=800)
もちろん興行成績的な快進撃を続ける映画「バービー」に「原爆の勝利のイメージ」が組み合わさっているから喜悦なのだろう。この「原爆」のイメージとは、「アメリカの偉業」「科学の勝利」「野蛮な国に鉄槌」――そんなところだろうか。
彼等はいつもは「ポリコレ」にやかましいのに、むしろ「原爆バービーのコラ画像」は称賛の嵐だった。ワーナー・ブラザース・ジャパンが慌てて謝罪したのは、あくまで日本市場での「売れ行き」を懸念したのにすぎない。要するに市場原理の話だ。
だが、こうした「すれ違い」を可視化する、わかりやすい例があった。
これである。
![](https://assets.st-note.com/img/1691733060599-5Qu07FHNlC.jpg?width=800)
国連の広報センターが、おそらくは何気なく呟いてしまった「核兵器をOFF 平和をON」のツイートが炎上していた。
日付は長崎原爆の日、不穏な黒いオーラの漂う引用リプ欄を私が、おそるおそるクリックしてみると、やはりというか当然というべきか、大炎上していた。
わしら被爆国だというのに少なくもない分担金払った挙げ句お前らにこんな事日本語で言われる筋合いねえぞ。喧嘩売ってんのか、核兵器保有国に言いやがれ https://t.co/uBURSPnVQi
— ladysmoker (@lady_smoker_) August 9, 2023
お前ら被爆国をおちょくってんのか。 https://t.co/8U4VpRUWqf
— 猫組長 (@nekokumicho) August 9, 2023
日本に何を求めている?
— HAYASHI Tomohiro (@SonohennoKuma) August 9, 2023
ロシアに言えよ。
もっと言えば、侵略者かつ核の恫喝をしている自分達の常任理事国を引き摺り下ろせよ。 https://t.co/QiGgICXGkN
こんな組織に上納金払うのはやめろ https://t.co/3LXlFp4BK0
— May_Roma めいろま 谷本真由美 (@May_Roma) August 9, 2023
「わしら被爆国だというのに、核保有国にいいやがれ」
「中国、ロシアの大使館に直接メンションしろ」
「核兵器をもっていない日本人に対して、なにドヤ顔で言うんだ国連?」
――とにかく多くの人々のいうことをまとめていえば、「日本語で日本向けに核兵器をOFF? 言う相手を間違えてやしませんか?国連の常任理事国(核保有五大国)たちにいえよ!」ということになるだろうか。
![](https://assets.st-note.com/img/1691910155963-04pWBtUnwF.jpg?width=800)
そもそも「原爆バービー」事件などは、「原爆=勝利のイメージ」のカジュアルな利用なだけで、それ以上でも以下でもない。
それよりも、「核兵器をOFF 平和をON」のほうは、「土人どもへ正しい平和思想を啓蒙する仕草」を、よりにもよって「被爆国」相手にやっているだけに、あれ?これはなに?となるわけだ。
これは「喧嘩うってんのか」的に終わらせてはいけない。この「すれ違い」にこそ本質がある。彼等が一体「日本人」をどのようにイメージしていて、一体どんな「善意という悪意」をもっているか、その「無意識」が表出している。
そうして私が調べたところ、この「核兵器をOFF 平和をON」は日本だけを相手にポストされており、他の国には呟いていない。つまり国連広報センター的にはむしろ日本向けのサービスとして画像を作り、あくまで善意から、確信をもってこの「核兵器をOFF 平和をON」を日本向けにいったのだ。ああ~なるほどね、これですよ、これ、分かった。アレである。やはり書かなくてはいけない。
なぜ彼等、国連広報センターが、よりにもよって「被爆国」に対して「正しい平和思想」を啓蒙するような仕草を自信満々でしてしまったかといえば、多くの「日本人」には理解し難いかもしれないが、それは彼等にとって溢れんばかりの善意なのである、つまり、
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