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『いろはにほへとちりぬるを』

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僕なりの愛情表現です。
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記事一覧

食べることが好き、という話。

昔から体重の増減が半端じゃない。大迫なんて目じゃない。小学校から中学にかけて十キロほど太り、中学で五キロ、そして高校で十五キロ減量して、社会人になってまた十五キロ戻った。なぜ太ったのかということを後になって振り返ると、その当時は食べることくらいしか楽しいことがない日々を送っていたことに気がついた。特に社会人一、二年目は地方への出張にかなり行っていたので、マイルと共にぶくぶくと太った。新卒で入った会

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夜の短さ、という話。

人は夜行性だと思う。というのも日々の生活において面白いことは夜に集中していると感じている。
テレビのゴールデンタイムも、豪華なディナーも、ゆっくりできるお風呂も行われるのは基本、夜だ。大体の人にとって楽しみは夜にあるのではないだろうか。というか朝昼は社会への奉仕に皆さん勤んでいるので夜にしか自由を持てないというのが事実だと思うけど。
だから人は夜に対してすごく期待をしている部分があると思っている。

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髪型について、という話

今まで好きになった女の子はみんなショートカットだった。もうショートカットそのものが好きだ。特に後頭部を軽く刈り上げているボーイッシュにしている笑顔のかわいい娘が好きだ。さらに、その短く切った髪を耳のかける仕草がまた、とてもとても好き・・・。
このように女の子の髪型へのこだわりは強いが、しかし一方で自分の髪型には全くこだわりがない。
邪魔にならないかどうかだけが諸々の基準になっている。一八歳でおしゃ

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ワキタに生まれて、という話

脇田という苗字に生まれて、これといって良い思いをしたことがない。アダ名は大概ワッキーだし、連想されるのはペナルティだからよくモノマネさせられた。
脇、は人体の「脇」と直結するイメージだからワキ毛やワキガなんて言葉とも随分身近になってしまった。いじめというほどひどくは無いが、からかわれやすい苗字だと思う。そんなものと一生付き合っていかなければならないのだから苗字というのは恐ろしい。もっとこう、佐々木

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ヲ(オ)タクだった、という話

中学三年、受験期を迎え一人部屋で遅くまで勉強をしていた時のこと。
垂れ流しにしていたテレビから明るい音と共に唐突にアニメが始まった。
それが俺がオタクに足を踏み入れることになるきっかけの作品『今日の5の2』との出会いだった。
その時は深夜アニメ黄金期であり『とらドラ』『禁書目録』『けいおん』『化物語』とメジャー級の作品がぽんぽんと生まれ、俺もその濁流にまんまと飲まれ、つま先からてっぺんまでどっぷり

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留守番が好き、という話

両親が共働きで、帰りも遅かったので、鍵っ子だった。学校から帰ってくると家には大概一人で、その留守番時、一人の時間が何よりも好きだった。
友達からの誘いをよく「観たいドラマの再放送があるから」と主婦のような理由で断ってまっすぐ帰宅する。夕方三時くらいからフジテレビでドラマの再放送を観て、四時から相棒の再放送を観て、五時からMXの五時に夢中を観る、というのがゴールデンタイムだ。すっかり耳年増な小学生へ

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盗む、という話

自分が小学生低学年の頃、一番上の姉貴がお金が盗まれた、と大騒ぎした事件を強烈に覚えている。その長女は昔からマメな性格でお小遣いをきっちり五百円貯金していた強者。ある日その五百円玉貯金の半分が無くなったのだ。日曜の朝、長女が号泣しながら「貯金箱からお金がない!」と母に訴えかけた。消えた額は確か五千円ほど。当時小学生だった長女にとっては大金だっただろう。
そして真っ先に疑われたのは、父、次点として俺で

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リタイアをした、という話

今年の四月末で新卒で入った会社を退職することにした。理由は色々とあるけど、突き詰めれば「頑張れなくなった」から。社会人としてほぼ毎日(前職はフル出張だったので本当に毎日)仕事のことを考えていく中で、これ以上頑張る必要性を思えなくなってから極端にダメになっていった。会社にとっても俺の存在が荷物になっていたと思うので、俺の退職は会社からしても良いことだと思う。知らんけど、本当に。
一年目の頃からお世話

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父に思うこと、という話

二十四歳の今思う、父についてのあれこれを書いておきたい。
尚、俺自身が終わりの見えない反抗期の真っ最中なので、それを踏まえて読んでもらえればなと思う。
父について、一言でまとめるとしたら、空気が読めない人、だ。
酔っ払うと(酔っぱらわなくても)人が言われたくないもの、ことをあっさり言う。思慮がないわけではないがその思慮が思いの外欠けているからデリカシーの判断がゆるい。
例えばだ、姉が結婚することに

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遠くに行きたい、という話

昔から落ち込むと遠くに行きたくなる。現実の全てから目を離して知らない土地でリフレッシュしたい。そんなことしていても現実は一向に回復しないので、毎回渋々帰ってくる。旅行と呼ぶにはあまりに動かないし、旅と呼べるほど大層なものでもない。せいぜい、「遠足」くらいのイメージで良い。
でもその遠足のおかげで気付けたことが沢山ある。
初めてそれを行なったのは高校三年生の冬だった。当時からバイトでたらふくお金はあ

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屁への抵抗感、という話

うちの父はどこでも構わず屁を発射できる人だったので、うちでは父は基本悪だった。うちの中で父の立ち位置が非常に悪い針の筵なのはどこでも構わず屁をこくからだと4歳くらいから思っている。
しかしいつの間か俺も父と同じように、屁をどこでも出せる人になってしまった。
悔しい。
下品だということはよくわかっている。周りにいたら最悪のテロリストだ。でも、誰も気づかないんじゃないかと本気で思っている節がある。

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褒めれるのが好き、という話

人一倍ちやほやされたい。人一倍人に甘やかされて生きてゆきたい。それだけを思って日々起きて寝ている。
承認欲求の強さと自分のことを評価してくれる人への独占欲は、自分の中でも数少ない胸を張って言い切れる自分の個性だ。
小さい頃から立場や関係性の名称にこだわった。今君と僕の関係はこうだよね、と確認したがる男の子だった。
メンヘラということだと、思う。自分の何かを他者から獲得をしたがっていて、そしてそれを

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似てるをすぐ見つけられる、という話

昔から、誰が誰に似ているかを見つけるのが得意だ。そしてそれで共感を減るのが快感だった。
周りの友達が芸能人の誰似かで図鑑を作ったこともあるくらいだ。
僕が小学生の頃に流行った有名人の顔診断サイト、『顔チェキ』をご存知だろうか。携帯のカメラで顔写真を撮影し、それをサイトに送ると似ている芸能人の候補を教えてくれるサイトである。僕が小学六年生くらいの頃、何でかえらい流行った。小学生だから携帯を持っている

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歯磨きが面倒、という話

いつだって歯医者に行ってから後悔するそんな君へ、同感だ。
虫歯になる危険性は幼い頃から重々承知している。虫歯しんどいよね、痛いし。歯磨きの大切さ、歯磨きをすることへのメリットを実感するのは大体歯医者でゴリゴリに歯を削られている時だ。一日の始まりと終わりでほんの数分やればいい作業なのに、やらなくてもいいゲームとか漫画の整理とかそんな作業に比べたらいくらでも楽なはずなのに、何でできないのか。
1年間丸

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