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自転車を漕ぐ

学生の頃は大学から離れたところに住んでいて、どこに行くにも交通手段は自転車だった。
社会人になると主たる交通手段はもっぱら電車となり、10分以上自転車に乗ることもなくなった。

昨日、友人の自宅の近所にある銭湯に行くために自転車に乗った。
彼は職場に自転車で毎日1時間近くかけて通っている。
彼の仕事終わりに自転車でその銭湯へと向かった。

そこの銭湯は僕も何回か行ったことがあり、サウナに入るのに追加料金が要らず、水風呂がキンキンで気に入っていた。
入るのは数ヶ月ぶりだった。

銭湯を出て、そこから1時間くらい他愛もない話をして解散した。
時刻は午前1時を回っていた。

iPhoneで自宅までのナビをセットする。
53分かかるらしい。

長くね?

10分以上自転車を漕ぐのは久しぶりだなとか、人も車も長いこと通ってない道でも街灯はずっと点いてるなあとか、そんなことを考えてたら雨が降ってきた。
帰る頃にはびしょ濡れで、服もズボンも絞れるほどだった。

自転車を長いこと漕いでいるといろんなことを考える。
いろいろあり以前より一人でいることが増えたが、その分無為に日々を消費することが増えた。
寝る時間も早くなり最近は22時には布団に入っている。
その瞬間にその日の記憶が全くないという日も多い。
自転車に乗っている時間、この時間は物事を考えるのに最適だった。
自転車を漕ぐのは読書に少し似ている。
考え事をするときは散歩もいいが、これからは自転車に乗るのもいいのかもしれないと、ふと思った。

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