この世は泣いている
夜が深くなり
己の悪がどれほどか
顧みることもなく
罪の領域へ踏み込む
次第に重く科せられる罰
夜が明けて
己の善がどれほどか
顧みられることもなく
言葉は祈りとなり
神域は姿なくある
美しい声になって
水晶の目になって
毒は蜜に
花は散る
安らかに
最も弱く
失われぬ純粋
それらを傷つけ
踏みにじるもの
そのことに
喜びを感じるもの
果てなく沈む泥沼
大いなる揺らぎも
星々も銀河さえも
やがて極炎の坩堝へ還る
押しつぶす歪みの
真っ暗な空白を巡り
失われぬ魂たちが
善悪の理を超える