子供の命

児相は一時保護の権限があって、虐待事例において親権者の同意なしに職権で子供を保護できるので、虐待を行っている自覚のない一部の親権者からは評判が悪いことであろう。けれども、適切な保護を行わずに子供の死亡など、重大な結果を引き起こしてしまえばそれは取り返しがつかない。

さまざまな親子には様々な関係性があり、抱える問題も様々だと思う。そういう問題を解決して、子供たちが安全に生活し、育ってゆくためにはもちろん、児童相談所だけがあればよいというものではない。周囲の人たちー親だけでなく祖父母などの親族や友人、学校の先生、地域社会の民生委員や児童委員、また、警察や役所などの組織、法曹などの専門職も加わって連携を取って子供のためにどうすれば一番よい結果になるかを考えて対応する必要がある。

それぞれがお互いに手柄争いをすれば、かえってよくない結果をもたらすかもしれない。そういう点では児童相談所はそれぞれの関係者との連絡役を務めなければならない立場かもしれない。

離婚後共同親権もその精神なのだと思う。父親が子供を支配するわけでもないし、母親が子供を独占するわけでもない。それぞれが1個の社会の一員として社会で子供を育んでゆくという気持ちが必要なのであろう。


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