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低負担低福祉vs高負担高福祉

ああ、何でこんなに1日にいくつも書いているのだろう。

さっき、私が「ネトウヨ的世界観」で描いた小さな政府を目指すならば絶対的に家制度が必要になる。何故かって?そりゃ政府が税金を取らなきゃ金がないから人々を援助できないからである。金は国民の懐にある。その金を分配するためには「家」という中間組織が必要になる。当然、そこには格差ができるので貧乏なA家の子は古着を着ているし、金持ちのB家の子はブランドものを着ているかもしれない。

政府は最小限の援助しかできないので「みんな同じ服を着て」なんてことはできないのである。この場合、A家とC家の夫婦が離婚して母親と子供がA家に出戻った場合、養育費を支払うのはC家であり、B家の人は全く無関心でいられる。その代わり、出戻った子供や母はA家で肩身の狭い思いをするかもしれない。また、B家の非モテは部屋住として味噌っカツ扱いされるか何処かに養子にやられたり、家長の命令で無理やり結婚させられるかもしれないわけである。見合い結婚万歳の世の中である。仮に家なんて嫌だ!と「盗んだバイクで走り出した」場合、うまく儲けられればいいけれど、失職すれば下手すりゃホームレスである。野垂れ死したとしても死してしかばね拾うものなしで処理されてしまう。

一方で、大きな政府を選択すれば、個人主義の世の中になる。家なんぞに縛られずにみんな好き勝手に生きられる。一人で生きても結婚しても離婚しても国が面倒見てくれる。子供が生まれたら子供手当である。年老いれば年金である。失職しても手厚い失業手当が支給される。

養育費などは支払っても支払わなくても構わない。

けれども、大きな政府ではみんな稼ぎの半分以上を巻き上げられる。こういう国は例えばフランスである。北欧の国も結構税率が高い。何年か前のNHKスペシャルでフランスの父親にインタビューしたのがあって、そこでは、そのフランスのお父ちゃん、「僕の収入の半分以上が税金にとられるのは本当です。けれども、税金は自分に返ってくるから不満はないんです」と言っていたのを覚えている。(もちろん吹き替えである。私はフランス語なんててんでわからない)

まあ、日本ではこういう基本的な理屈も分からずに、「大きな政府、大きな政府がいい!私にもっとリターンをくれ!でも税金は、私の負担は小さな政府並みでよろしく」という人が多いような気がする。特に左派には結構そういう主張を見る。

確かに団塊の世代以前は小さな政府でも経済成長がバリバリだったから、小さな負担で大きなリターンを得られた、いわば食い逃げできた世代がいたわけだ。彼らは少しの年金保険料負担でガンガン年金をもらえたわけである。多分団塊の世代はもう逃げ切りに入っている。

けれども、氷河期の20年を経験し、1.26ショックを経験してもはや少子高齢化がガンガン進行している日本で食い逃げする余地はもはやなくなったのである。

自分の親、祖父母世代の逃げ切りを見ている今の現役世代は「自分たちもあわよくば」と思っているのかもしれないが、むしろ、上の世代が食い逃げした借金も併せて支払わなければならない羽目に陥っているのである。

「ピコーン!女性にも働いてもらいましょう。」という弥縫策は「あ、フェミニストです、子供いりません。アセクシャルです。結婚ってなんか意味あるんですか?」という人たちを大量に生み出し、しかも、韓国万歳という人たちは韓国の出生率0.9を目指して子なし大国ニッポンを目指しているわけである。

サヨクや無責任な評論家が煽る「低負担高福祉」は最初から詐欺なのであるが、上の世代の幸運を見て育ち、都合の悪いことを見たくない教育を受けた人にとっては「何で自分たちだけはまともにやらなきゃならないんだ!」という不満を持ち、「僕ちゃん結婚できないし子なしだから子供のためのお金なんて払いたくありませーん!むしろ自分を政府が高福祉で援助して下さい」としか言わなくなっているわけである。

野党がギャーギャーとモリカケやサクラを叫ぶけれどまともに倒閣に動かないし政権交代しようとしないのも、彼らの支持者たちから「さあ、政権交代したぞ、今すぐ低負担高福祉を実現してくれ」と言われるとその時点でフリーズせざるを得ないからではないか。

野党は誠実に自分の支持者たちだけでなく国民全体に向かって「低負担高福祉は詐欺です。国民は『低負担低福祉』か『高負担高福祉』かのどちらかを選ぶべきだ」と説明する必要がある。

一番まともに高負担高福祉を実行しているのが自民党である。(彼らは中負担中福祉と言っているけれども)なにしろ、消費増税を実行したのである。本来なら左派は全員、自民党に足を向けて寝られないはずなのである。国民をペテンにかけているのは彼らサヨクである。

国民はもう少し道理を弁えて、サヨクの妄言を捨てて厳しいけれども正しい選択を行うべきである。


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