10万円
首相が急転直下で決定した全国民に10万円支給という政策、ネットを見ていると外国人にも給付されるようである。そこで、見られた意見に「外国人でも税金を払っている奴には支払ってもいい、日本人でも税金を支払わない奴には支払うな」というものがある。
そもそもこの支給はウイルス感染拡大の緊急事態宣言に伴うもので、外出自粛による経済的困難が起こることを緩和するために支給するものであろう。企業に対しては別途支給されるスキームがあるはずである。そこでは国民であっても収入の激減で税金を支払えなくなった人たちが含まれるであろうから税金の支払い云々は暴論というしかない。税金を払えなくなった人にこそこの支給は行われるべきであるというのが本来の姿である。
外国人についても、経済基盤が自国にある例えば留学生たちの多くはもう帰国したのではないか。となれば今日本に残留している外国人の多くは経済基盤を日本に持ち、日本で生活を続けたい人が主なのではないか。そういう人たちに彼らの母国が経済支援をしてくれるかどうかは不明である。ウイルスは日本人を選んで感染するわけではない。外国人であっても等しく感染の不安に晒されていることであろう。経済的困難も国境のシャットダウンが行われている中では日本人と同様に受けている可能性もある。
そんな中では日本人と同じく日本在住の外国人にも支給することはこの緊急事態には許されることではないか。もちろん、自分たちの民族の誇りがあり、日本政府の施しなど受けたくないという人たちは支給を辞退すれば宜しかろう。多くの日本人と同じく、今回の日本の経済不振の波を被って、これからの生活費をどうしようかと不安になっている外国人もこの支給を受ければ当座の安心感を得られるのではないか。安心感が未来への希望を持つきっかけにもなるだろうし、それこそが国を挙げてのコロナウイルスとの戦いに勝つための原動力になるのではないか。