犬も喰わないものには近寄らない話

これは、日本でもこれから頻発しそうな話のような気がする。

というのも、日本ではこれまで、妊娠出産育児というアンペイドワークを女性がにない、男が1馬力で稼いで子供二人を育て上げるといういわゆる厚労省の提示していた「標準家庭」が基準だったわけである。

これが、氷河期で男の稼ぎが少なくなり、あるいは女性の人権意識の高まりで女性の総合職採用が解禁された1980年代以降、夫婦共働きが一般化したわけである。厚労省も家族の多様化を理由にもう「標準家庭」は引っ込めてしまった。

そうなると女性の方は自分が共稼ぎで働いているのだから男の方もケア労働しろよ。家事育児介護全部やるのが当然だろ!フルタイム残業付きで働いているのは言い訳にはならない。私はパートで働いているのに夕食を作っているのだ。残業しながら5時に子供を保育園に迎えに行って夕食を作り風呂に入れ、寝かしつけて午後10時に帰宅すればいいのだ。いや、冷静に読めば時空を捻じ曲げなければ無理な要求をする女性は結構いるのである。

その時会話した女性には、「じゃあ残業をやめて給料が減ることを受け入れなければダメですね」と指摘したのだが、彼女は「そ、そんなの残業を1時間減らして対応すればいいじゃない!」と叫ぶのみだった。残業して10時に帰る人が1時間残業を減らしても帰宅は9時にしかならないのである。

そうすると横入りしてきた女性が「どうせ男は終業後に赤提灯で飲んでるだけですよ。遊んでるんです!」とSNSに書き込んで、だから男は悪いのだ!と強弁することになるわけであった。そうすると同調した女性たちが「男が悪い!」と次々に書き込むのでもう会話不能になって彼女たちが勝利宣言することになったわけである。

流石に無理だろうというのはこの労働時間の問題は単純な算数であるわけで、ツイフェミさんたちが無理やり強弁して相手の男の口を塞いでもその時は勝ったような気分になるかもしれないが、何の解決にもなっていないということである。

悪名高い男女共同参画も日本は男女とも労働時間が長く、男がアンペイドワークが少ないのは賃労働の時間が長いからであるという国際比較を出しているわけである。

そうするとフェミさんたちは賃労働の時間を無視してアンペイドワークの時間だけを取り出して男のアンペイドワークの短さを非難しているのである。いくら隠しても無理なものは無理であるということであるが、彼女たちにしてみれば男どもに鉄槌を食らわせてやった。男なら過労死するまで働けや。もちろん我々は「賃労働の長時間労働については関知しない。男は自己責任で家族を養う賃労働をして女性の満足するだけのアンペイドワークをせよ。収入を減らすとか過労死するとか禁止。」というわけである。

かつて、「女性の賃金格差ということで言えば女性の平均労働時間は男に比べて少ないじゃないか。女性も男並みに働いて家族を養う大黒柱となれば男が専業主夫になってアンペイドワークを担えばいいじゃないか」という議論をしたことがある。そうすると稀には夫が専業主夫になり、女性の自分が家計を支えている人もいないわけではないが大多数の女性は「女性は体が弱いのです!いつ働けなくなるかわかりません!男を専業主夫にして養うなんてとんでもない!女性の自分が働けなくなった時の保険のために夫には自分より高給を稼いでもらわないといけないのです!」というわけである。

夫には女性である自分より高給を稼いでもらいたいというならば給与の男女格差を無くせないじゃないかというのはもう心の中に食い止めざるを得なかったわけである。他にも女性である私の給料で夫を養うのは嫌だから夫は専業主夫でもいいけれど自分の食い扶持くらい自分で稼ぐのが当然だろうという意見もあったわけである。それって専業じゃないよね、っていう反論もおそらく理解されないので飲み込むしかなかったわけである。

こういう状況下で最近の若者は共働きを前提として生活費を半分づつ出すと言い出す男も現れたようで、女性たちが「はあ?生活費を出すのは男の義務でしょう!デートでも男が奢るのは当然!」とキレていたりするわけである。

そういう話はもう何年も前に「女性の上昇婚志向」ということで話題になったわけである。

日本はかつてはそういう男が金を出すという不平等と女性が家事育児を一手に担うという不平等があってバランスが取れていたわけである。それを女性の負担だけを取り出してその不平等を解消して平等にしましょう、けれども男が金を出すというのは当然のことでしょうと主張しているのが現状であろう。

総計では男の負担がどんどん増えることになっているわけである。そりゃ女性にしてみればお得になる訳であるから喜ぶだろうが、男には不平等感というか現実の負担増が重くのしかかっている訳であろう。で、男の28%が50歳まで一度も結婚しないという時代が来た訳である。流石に50歳以降で初婚の事例は稀である。多分、未婚のまま生涯を終えることは容易に想定できる訳である。
続く世代が結婚したがっているかというとそうでもない訳である。種々の機関が行うアンケートでは男女とも結婚したいよねとは出ているけれど、実際、男が結婚するのは30代になってからである。そこで結婚する機会を逃すと50代まで未婚ー生涯未婚への道に突き進みかねない。

女性は「自分たちが恵まれていないから結婚できない!もっと男どもに負担を押し付けて女性を安楽にせよ!」って叫んでいるのだが、女性の未婚率は17%である。男の方が結婚に消極的なのである。
そんなこと言って男は料理なんてできないでしょう?って女性はいうのだが、今時スーパーやデパ地下に行けば出来合いの食材も多いし、レンジでチンするだけで食べられるものも大量に売っているのである。料理アプリを見ればそれなりの料理も見よう見まねで作ることもできる時代である。男にとって女性がいないとご飯が食べられないということはないのである。洗濯だって最近の洗濯機は自動で洗剤を入れてくれるので簡単である。男が一人で生きてゆくことはそれほど難しくない時代になってきているのである。

しかも、フェミニストさんの「家父長制反対!家制度反対!」の叫びによってもう家を継ぐという意識も薄れてきているのではないだろうか。相続先がなくて国家に返納される財産は年間600億円だという。少なからぬ家がどんどんと消失していっているということであろう。いやでも結婚して子供を産み育て、家を継続してゆかねばならないという感覚は特に男にとってはもう過去のものになりつつあるのではないか。

かつては「長男の嫁」「農家の嫁」ということで長男や農家の男は結婚相手としては女性から忌避された訳だが、そういう人たちは静かに老いて行って家を畳んでいるのかもしれない。財産を国に返納しなくても、直系の子孫ではなく他の縁者に相続されて消えている家も多いことだろう。

デートの時だけは男に家父長的態度で奢ってもらうことを期待した女性たちは結婚したらその家父長的態度をモラハラやDVと認識して子連れ別居して離婚している訳である。離婚時には親権は9割近く女性が単独親権を取り、男はもう家族から切り離されるという男女不平等が罷り通っている。これに対して男側が親であることを主張すると女性差別という非難が飛んでくる訳である。女性たちは男を家族から消去した上で、お金だけは養育費として義務的に支払えという訳である。もう無縁となって会うことすら許されない子供達のために金を払え!それが義務だろう!面会は関係ない。どこに住んでいるかわからなくても生きていると信じて金を払い続けなさい。無意味に金を払うことこそ男の存在意義です。もちろん男の方は逃げないように国家から監視されるべきです。女性と子供は自由に転居していい。それが男女平等ということでしょう!というのが女性やリベラルの人たちである。

そういう意見に対抗しようとして離婚後共同親権などというと女性差別主義者のレッテルを貼られることになる。

一番いいのは逃散であろう。離婚後共同親権とか男の権利とか言わずに、「いやあ私は弱者男性で非モテなんですよ。だから女性はもっといい男、イケメンとか白馬の王子様とお付き合いして幸せな結婚してください。私はゲームとか趣味とかを共に孤独を愛して生きてゆくので十分です。」と言って静かに恋愛や結婚から身を引くことが良いわけである。

結婚しなければ生活費を勝手に3万円多く引き出されることもないし、それで「いいじゃないのそれくらい!」って開き直られることもないのである。結婚しなければ離婚もないのである。子供もいないから相続の問題もない。自分の稼ぎは自分で使って死んだ時に残っていれば国にお返しすればいい。

フェミニストさんに家父長制反対!男は女性を差別するな!と叫ばれてもそもそも一人であれば家父長という称号自体無意味であるし、差別するべき女性などどこにもいないのである。カイザルのものはカイザルに返せ。そういう罵詈雑言はそのままフェミニストさんに返せば良いのである。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?