キレる私はやめられないと思うのでキレない人を選ぶ方がよい。

たぶん、こういうのを見てなぜ?夫がきちんと妻の気持ちを思いやればいいのにって考える女性の方が多くなっているのではなかろうか。そういう女性は多分、ジェンダー平等ってそういうものだと思っているだろうし、フェミニズムをもっと広めることで男達も自分のわがままを言うことをやめてもっと女性のことを優位に考えてくれるはずと思っているに違いない。

そういうものの一つが夫婦別姓だと思う。男にしてみればピンとこないかもしれないが、女性にしてみれば自分が生まれ育った家族と引き離される気分がするのだろう。結婚して姓が変わると自分はもう別の家族、生まれた家とは切り離されてしまう。で、もちろん、夫の方も自分の生まれた家と切り離されるのは嫌だろうから別姓でいいじゃない。なんて私は思いやりのある女性なのかしら、と自画自賛できるのが夫婦別姓制度であろう。

それなら事実婚でいいじゃないという意見には断固反対である。もちろんそれは相続制度のためである。子供には今は相続における婚外子差別は無くなっているのだけれど、妻の相続特例、つまり、夫の遺産を半分相続できるという制度は事実婚では適用できないわけである。そうなると、実家の親が死んだ時に「ここは私の家よ!」と言って強引に遺産分割を迫るよりほかないわけである。本気でそういうことをすると、実家の兄弟姉妹と絶縁状態になるかもしれないのである。

これが法律婚であれば夫方の財産を合法的に奪うことができる。夫側の姻戚など所詮は他人であると思い切ってしまえば、別に縁切りになったとしても一円でも多く奪えば得になるわけである。実家の兄弟達とも揉めずにいい顔ができるわけである。

つまり、別姓婚を導入した場合、男にしてみれば別姓婚を希望する女性はいくらいい人に見えてもお断りすることが正解になるかもしれないわけである。なにしろ結婚は恋愛とは違って一時のものではない。何年も家族という集団を維持してゆかなければならないわけである。その中で、仕事場で緊張して家庭で休もうと思っても、家庭で全力で奥さんのご機嫌を取らなければならないならば、男にはもうどこにも休む場所は無くなるわけである。

別姓婚を望む人はジェンダー平等を目指す人が多いわけだから夫が家庭で休息することは怠惰であると認識する人が多いだろう。特に共働きの女性では私だって働いているのだから夫も家庭では主婦たる妻の命令に従って家事育児に従事すべきだと考える人が多いだろう。もちろん、彼女達にしてみれば家庭の家事育児だからといって手を抜かれては困る。アンペイドワークだから給与をもらえる仕事より下位に置かれるのはおかしいということだろう。

そうなると、妻という監督者に背けないで休息を与えられず働き続けることになる。(もちろん妻は自分のペースで家事ができる)妻と喧嘩しても自分で休息をとる夫は不合格の烙印を押されて、モラハラ夫、DV夫という扱いになり、ついには妻が子供を連れて別居することになる。裁判所もDV夫として厳しい処分を下すことになるだろう。もう二度と子供にはあえず、ひたすら養育費を支払うだけの人生が待っている。

間違ってそういう夫に国が子育て助成金を支払ってしまうと怖い市長が「直ちに返却しなければ刑事告発するぞ」と脅しにかかってくることにもなりかねないわけである。子供の姿を一眼見ようと子供の学校の卒業式に行こうものなら学校から親権者でもないのに入ってきたと警察を呼ばれる恐れもあるわけである。

そうじゃない。私は模範的な夫になろうというのは自由である。常に妻の言いつけに従って家事育児を行う。けれども妻の気まぐれにより、正しいと思ってやったことを否定されることは覚悟すべきである。例えば皿洗いをしても、いつもの洗剤とスポンジを使って洗っていると急に後頭部を殴られることは覚悟しておいた方がいい。「せっかくここに新しい洗剤と新しいスポンジを置いているのになぜ使わないの?私の気持ちを踏み躙っている。」と言われると、妻の気がすむまで土下座しなければならないかもしれないわけである。そういう生活を続けていて、例えば鬱になったり、過労死を起こしても私は責任は取れないのである。

もちろん、妻の方は「自分が完全に正しく、夫の方が完全に間違っている」というだろうし、ジェンダー平等を謳う男性たち、サヨクやJリベラル達も「女性が完全に正しい、間違っているのは常に男性である。」ということだろう。そういう女性達は夫婦別姓が認められたら必ず別姓婚を選択するということだろう。

もう結婚しないというのも男にとって優れた選択肢になっている。フェミニストは「家制度反対、家父長制反対」と叫んでいるが、もう70年以上前に新しい憲法で家制度も家父長制も廃止されている。今あるのは民間の風習に残った形骸であると言ってよい。家がないのにそれをわざわざ継ぐ必要もなくなっているわけである。

農家の息子だからといっても跡継ぎがなく死んだってかまわないのが日本の現実である。もう死んだ後のことは放置しておけば誰かが耕作するかもしれないし、自然に戻って行くだけかもしれないが、勝手になるようになるのである。勤め人であればもっとどうでもよいのである。別にお城の殿様に仕える時代ではない。そりゃ親は結婚しろというかもしれないが、それは孫の顔を見たいという個人的な欲望によるものだけであるので拒否して構わないものである。

自分の会社を後継に任せたいとか莫大な財産があるという人なら結婚せざるを得ない、どうしても後継が必要であるというかもしれないが、その場合には別姓婚は確かに一つの目印になるかもしれない。別姓婚を求める女性と例え無理に同姓を強要して家庭を作っても早期に壊れてしまう危険があるわけである。それよりも別姓婚を望まない女性の方が、家庭をしっかりキープしてゆくことができる可能性が高いわけである。

もちろんそういう女性だからといって、現代では男が亭主関白だあとかワガママのし放題では家庭を維持してゆくことが困難になることはまあ覚悟しておいた方がよい。当然、長い年月にはさまざまな危機が降りかかるだろうけれど、夫婦でお互いに力を合わせて乗り切ってゆくことが必要になるだろうし、その中で夫も妻も相応に力を尽くす必要があるわけである。

この時にお互いに理不尽な扱いを相手に強要しない人が荒波を乗り切れる可能性が上がってゆくということであろう。

追記: そうそう、これじゃキレる人がもうどうすればいいの?ってことになる。一つの解決策は仕事に打ち込むことである。キレる人は結婚に向いていないだけで、仕事上は有能かもしれない。仕事を自分の社会的役割として成果を上げればそれはそれで評価されるかもしれない。家では暴力を振るうDV夫やモラハラ夫ももしかすると仕事は頑張っているかもしれない。こういう人も単に家庭に向いていない人という評価が与えられるだろう。

いやだ、それでも結婚したいという人はもう自分に合う人を探すしかないわけである。つまり、多くの人は共産党を左翼だと見なすが、あなたは共産党を右翼だとみなす人であるわけである。そうなると共産党が左翼か右翼かということでケンカになってしまうわけである。つまり、あなたの相手は共産党を右翼と言ってくれる人である。そういう人は少ないので鐘や銅鑼を叩いて探しまくらなければ見つからないかもしれない。それでも根気良く探せばそういう人が出てくるかもしれない。もちろん、それでも他の部分のミスマッチが全てを台無しにする可能性はある。けれどもせっかくの相手との縁を台無しにしないように努力することはあなたに何らかの成長をもたらすかもしれないわけである。

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