リプロダクティブ・ライツ

この荒尾市のサイトにあるようにリプロダクティブ・ライツ、つまり子供を産むかどうかの権利は全て女性にあるのである。男は何の権利もない。つまり、女性が子供を産むことについて一切の権利もないのである。男は口出しもできないのだから一切関与できないというのが当然であろう。

かつては家父長制があり、家制度があった。家長の権利、つまり家督を継ぐのは原則的に男であったから家長には跡継ぎや子供を儲けなければならない義務があった。日本にはもはや家父長制はなく、男には子供を儲けなければならない義務というものはない。そのため、リプロダクティブ・ライツで勝手に女性が子供を産むことについてはニュートラルな立場になっているということであろう。もはや子育ては結婚の意味ではなくなっているのである。

これは、男にとってもはや結婚は無用になってきていることを示している。もちろん財産を相続しなければならない少数の富豪にとっては公的な理由ではなくて私的な理由で後継を求めることはあるだろう。けれども、たいして相続財産のないこの世の多くの日本人男性にとってもはや結婚には大きな意味を持っていない。なんとなれば、生きているうちに財産を全部使い切ってしまえば子供に相続させる意味はなくなる。

むしろ今、結婚が必要な人たちは同性愛者ということであろう。彼らはお互いの絆を公的に認めてもらいたいという願望が強いわけである。離婚の時にどうするのかは知らないけれど。

まあ、彼ら彼女らは別にリプロダクティブ・ライツを行使する必然性もないので結婚しようがどうでもいいんじゃないの、というのが本当のところだが、そういうわけにもいかないのであろう。

兎にも角にも異性愛についてはもう結婚は不要になっているわけである。結婚したところでリプロダクティブ・ライツは女性だけのものだから男にとってはなんの権限もないわけである。精神的な絆を求めるだけなら同棲や事実婚で十分であろうし、女性に家政婦能力を求めるならば家政婦を雇えば良いだけだし、性的欲求を充足させたければセックスワーカーを雇うか性機能付きのドールなどを用いれば良いだけである。

自立した女性に主婦という役割分担を強制するのは自由の束縛であるし、もう時代遅れである。女性もその辺の男の精子で妊娠するよりも例えば男性芸能人とか韓流スターの精子で妊娠したいのではないだろうか。

各芸能プロダクションは男性芸能人の精子ビジネスをやればいいのである。多くの女性が自分の「推し」の精子で妊娠すれば満足感も高くなるであろう。

そうすれば最初から養育費だのなんだのいう必要もない。女性も妊娠出産育児に満足できるのではないだろうか。

私にはディストピアに見えるけれど、結構その方が男女ともユートピアに暮らしていると感じられるのかもしれない。

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