夫婦別姓

日本の家制度は儒教を基礎にしているわけだから夫婦別姓なのである。つまりは夫の家に妻は入れないので別姓ということになる。だから儒教的価値観の残る中国も韓国も夫婦別姓である。

西欧はこの家(House)という概念と家族(family)という集団があって、familyには夫と妻と子供が入るのでそこは同姓ということになる。一応、家制度は法律で否定されている日本ではfamilyだけが残っているので同姓が基本になる。

この状況で夫婦別姓を主張すると、妻のHouseを主張することになるわけである。夫のHouseを否定する!と叫んでも妻のHouseを主張するとその照り返しとして消していた夫のHouseが浮かび上がってくることは避けられないであろう。

familyは分割されるわけである。恐らくはそういう人たちは子どもの苗字も妻のものを継がせ、妻側の両親を親とせよ、夫側の舅姑とは縁切りだ!と叫ぶことが多くなるのではないか。そうなると日本では婿養子となる。けれども婿養子にするコストは払いたくないので無料で婿養子に来て妻側の両親の介護を夫が担ってくれ、もちろん家族を養う賃労働も家事育児全般のアンペイドワークも婿養子がやれ、ということになるだろう。

けれども、夫は姓が違うので別のHouseに所属しているわけである。妻のHouseとは家族ではないのである。いざとなったら男だけが「他人」として蹴り出されるのが関の山ということになる。

いや、そういう制度であれば女性が一方的に有利になるのでそういう制度を望む女性たち、フェミニストたちが増えることは理解できるのである。けれどもそんな不利な関係性を敢えて受け入れて結婚する意味が男にあるかどうかというとそれはわからないのである。

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