能天気なリベラル

これ、リベラルの基本的な考え方で、韓国の方針とも合致していると思うけれど、韓国の外相もG7外相会談の場で米国の圧力で日韓外相会談を開かせられたわけである。本当は韓国はむしろ北朝鮮や中共と共に反米を叫びたかったのではないか。けれども、米国としては38度線は守りたいのであろうと思う。

日本が米中間の争いから手を引くなんてことができるわけはないのであって、もう韓国も中共も日本の福島の無害な処理水の排水にまで無理筋の文句を言ってきているのである。中共などは北斎の浮世絵に落書きをしてみたり、死神に米国の国旗を纏わせたり、インドのコロナ大流行を揶揄する画像をツイッターで発表したり、もう駄々っ子が騒ぎまくっている様相である。

リベラルにしてみれば、そういう駄々っ子に餅の一つでも持っていってそらお食べ、賢くするんだよと言ってやれば中共も日本だけには特別扱いしてくれるはずと儚い希望に縋りたいということなのだろうけれど、中共はレアアースでも無茶をやった前科を持っている。

つまり、中共はレアアースの安売り競争を仕掛けて世界中のレアアース鉱山を潰して回り、ついには中華産レアアースしか市場に残らない状況になると、一気にレアアースの価格を吊り上げたのである。その時に打撃を受けたのは日本の電子工業である。半導体部品などにレアアースを使用していた日本では大騒ぎになった。残念ながら中共の目論見は外れ、日本はレアアースを回避して生産する技術を開発したわけである。

中共は結局、吊り上げたレアアースの価格を元に戻さざるを得なかった。

中共は同じ手を再び使おうということのようである。

英国ではレアアース対策を取り始める様子である。

日本の左派リベラルにしてみれば「え?日本は憲法9条を奉じる平和主義国家だから中華と仲良くして反米を叫んで何が悪いの?」と能天気に考えているかもしれないが、その能天気さは米国と対立して日独伊三国同盟を結ぶような能天気さに近い。

当然のことながら今のところは単なる米中経済摩擦である。ヒトラーのような狂人が狂気に任せて他国を侵略するようなことに加担してはいけないわけである。ヒトラーは最初、チェコスロバキアのズデーテン地方の割譲を要求した。当時の英国首相であったチェンバレンは宥和政策としてその要求を受け入れたわけである。ところが、ヒトラーは無理が通れば道理が引っ込むと考えたのかどうかは知らないけれど、第二次大戦に打って出たわけである。これは宥和政策で力による現状変更を認めればどういう結果になるかを端的に示したものであろう。

今、南シナ海で領有権の主張をゴリ押しし、東シナ海では日本の領土である尖閣諸島に侵入を繰り返し、インドとの国境紛争を行なっているのが中共である。彼の国を無批判に支持することはチェンバレンの判断と同じことになりはしないか。

左派リベラルは都合の良いことしか言わないかもしれないが、世界の人は見ていると思うのである。勿論、中共が力による現状変更を諦めて世界の秩序に戻り、平和を望むなら日本は支援の手を差し伸べる選択もあるだろうが、今の中共は自らを軍事強国と自認し、ヒトラーと同じ野望を胸に抱いているかもしれないのである。

仮に中共がヒトラーと同じ選択をするならばそれは世界の多くの人々にとって不幸となることは間違いない。けれども、今、まさに中共で利益を上げている企業にとってはまるでハルノートを呑めと言われているように感じるかもしれない。多分、満州に進出していた日本人や日本企業もハルノートをとんでもないと感じていたことだろう。

左派リベラルも論調を変えて「大日本帝国のためだ!主に自分の利益のためにハルノートを拒否しようぜ」というのだろうか。ちょっと興味深いところである。

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