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夢の向こうにあるもの【MIU404 #5 夢の島】



第5話「夢の島」が放送されました。
リアルタイムで視聴して以降、本当に毎日見返しています。
面白さももちろんですが、その内容があまりにも深すぎて…未だに飲み込めていない気がします。
とんでもないドラマに出会ってしまった…。



◎4機捜の連携


とあるコンビニ。
強盗犯の出没に備えてそこに潜入しているのは、我らが4機捜。
伊吹・志摩のコンビニ店員姿はさすがに萌えでした…可愛すぎる。
とはいえチーム404の会話はいつもの調子、それを聞かされるチーム401。
陣馬さんは「うるせえ!」と怒鳴ってましたが、視聴者としてはそれだけで音源販売して欲しいくらい聞きたいですw
そして、そんなコンビニ店員さんになりたかった九重くん。文句を言っているのがまた可愛いです。

志摩は伊吹をどんどん飼い犬化しているようで「待て」だの「よし、行け」だの指示が的確で上手いんですよ。
ハンドサインもキレッキレで、志摩さん調教とか絶対に上手そうですよねw

そして強盗犯の捕まえ方が、また個性に溢れていました。
犯人のひとりに対峙するも、いきなり殴られちゃう九重くん。
もうひとりの犯人の隙を突いて両腕を固定し、後ろから押さえにかかる伊吹にパスする陣馬さん。
そのまま、九重くんが捕まえ損ねた犯人を投げ飛ばす陣馬さん。
瞬時に2人とも仕留めるとか、陣馬さんカッコよすぎる…
そして伊吹が羽交い絞めにした犯人に近づき、しれっと鉄パイプを蹴り飛ばして無力化する志摩のサポート力の高さですね。

最終的には2人がかりで犯人をそれぞれ取り押さえ、無事に逮捕。
なのですが…コンビニ強盗は1組だけではありませんでした。
同じエリアで、同時多発コンビニ強盗が発生していたのです。



◎疑われる留学生


そんなコンビニの、別な系列店で働いているマイはベトナム人の女性。
そんな彼女も同時刻に強盗に襲われ、脅迫されてバックヤードのお金まで渡してしまいます。
悪いことは重なるもので、マイを襲った強盗犯は逃走してしまい、マイにまで疑いの目が向けられます。
ちなみに伊吹はそんなマイにキュルンなご様子w
けど、当のマイは別に好きな人がいる模様です。

そんな緊迫した中でも、4機捜はいつもどおり。
偶然出会った2機捜の隊長とのやり取りも秀逸でした。
張り込みをしていたにも関わらず1人だけ取り逃した話をした瞬間

伊吹「はぁ?張り込みしてて取り逃がすって、2機捜ポンコツなの?」

ちょ伊吹、隊長に向かってなんてことをwww
そこをフォローするのはもちろんバディの役目ですね。

志摩「(すかさず伊吹を殴ってから)すいません、うちの野犬が躾がなっておらず」

一切の迷いも容赦もないところが、志摩さん流石ですwww

調査はマイの周囲へと伸びていきます。
マイの通う日本語学校の事務員、水森さんは「留学生はみんな金に困っている、生徒の8割は留学生という名の出稼ぎだ」と話します。
ジャパニーズドリームを夢見て若者が日本にやってきます。
日本で月に20万稼げば、半年でその費用はチャラになるのです。
もはや就労目的とも言える留学生、それが常態化していました。

けど、現実はそう甘くない。
外国人の賃金は日本人に比べるととても低く、しかも留学生という名目なので就労できる時間にも限りがあります。
しかし、それを守っていては借金が返済できない。
マイさんもコンビニだけでなく飲食業、そして運送業と3つのバイトを掛け持ちしていました。
そんなことをしていたら、身体を壊してしまいますよね…。

そんな背景から、「金に困っている」と判断されたマイさんの嫌疑はなかなか晴れません。
それなのに伊吹の悩みは「マイさんの惚れた相手は誰か」問題のみですw
しかも、その相手候補に同じアパートに住む男性が浮上したけど、全く納得がいかない伊吹。
4機捜の面々を相手に熱弁をふるいますが「またお前のふんわり推理か」と志摩に一蹴されますw
真面目にその推理を聞く九重くんに向かって、志摩は

志摩「こいつの話を真面目に聞くな」
志摩「もうすっごい、すっっっごい、殴りたい衝動を抑えるの大変だよ!」

と悲鳴と拳をあげますw
そこにすかさず陣馬さんが

陣馬「もう殴っていいんじゃないか」

と返すの大好きです。

志摩「いいですかね」

って志摩さんは殴る気まんまんですよ?w




◎伊吹の師匠、登場


伊吹はそんな合間に「唯一自分を信じてくれた人」である、ガマさんと居酒屋へ。
ガマさんは引退した刑事で、退職後、市営の外国人支援センターで働いていますり
今はベトナム人のバディがおり、その生活を見守りながら暮らしているようです。
そんなガマさんと何気ない会話をしているうちに、伊吹のバディの話になっていきます。
伊吹は素直に志摩のことを話しますが…

ガマさん「自分を信じられないとなると、そいつの軸足はどこだ。大丈夫なのか、そいつは」

核心を突いてくるガマさん。
そして、一瞬言葉に詰まる伊吹。
その脳裏には先日の「死にたがり」な志摩が浮かびます…

それを飲み込んで

伊吹「根はイイ奴なんで、大丈夫です」

と応える伊吹。信じたいものね、伊吹は。

ガマさん「お前は人を信じすぎる」

そう諭されながらも、伊吹は笑って返します。

伊吹「そんな俺を信じてくれたのはガマさんでしょ。俺の師匠は、後にも先にもガマさんだけ」




◎今日のうどん


本日は伊吹特製、ベトナムの「フォー」でした。
冷静な志摩さんに「うどんは小麦、フォーは米」と言われても、陣馬さんに「ペラッペラだなあ」と言われても、伊吹的にはうどんカテゴリなので正解です。
志摩は「うまっ」と勢いよく頬張ってましたが、陣馬さんは薬草(パクチー)含めてイマイチだったのか、いきなり醤油みたいなもののドバドバかけるという荒業に出たりw
さすがの伊吹もそれには悲鳴をあげていました。可愛いw



◎見えてきたもの


ようやく見つけた手がかりは、自動翻訳できないベトナム語の書き込みでした。
伊吹の提案で、恩師ガマさんにバディを介して翻訳してもらうと、そこには

「理不尽には理不尽で返せ、俺達には奪う権利がある」

という言葉が浮かび上がります。
そしてガマさんはもうひとつ指摘します。

ガマさん「俺のバディが言うには、このベトナム語は少しおかしい。書いたのは、おそらく日本人だ」



そんな中、疑いの目は徐々に水森に向けられていきます。
水森は自分の起こした人材サービスの会社が倒産して負債を抱え、とある管理団体の職員になります。
そのため簡単なベトナム語なら話せるというのです。
しかも、その管理団体は業務停止命令を受けて潰れてしまったのです。
その理由は…留学生受け入れの際に行っていた「違法なキックバック」、その額は留学生1人につき30万。
まさに留学生は「金のなる木」そのものだったのです。

そんな中、マイはコンビニをクビになってしまいます。
店長は明らかに濁していましたが、その理由は強盗の疑いでした。
そんな中、マイは思い出します。
一方的とはいえ好意を抱いていた水森に「バックヤードにお金がある」という話を伝えていたことを…。

マイはクビになったことで取り乱し、そのまま伊吹に電話します。
ベトナム語で叫ぶマイの声を聞きながら、伊吹は呟きます。

伊吹「みんな嫌いだ、って…分かんないけどそう言ってるんだよ」

バーに呼び出された伊吹と志摩。
なし崩しにお酒を飲む流れになります。
しかし…目の前に出されたベトナムウイスキーの水割りに、志摩はフラッシュバックを起こします。

電球。

GLEAN GLIANと書かれた酒。

片方脱げたサンダル、横たわる足。

呼吸もままならない志摩は、辛うじて伊吹に「話を聞き出せ」と告げ、その場を立ち去ります。
そしてバーの外で壁を蹴り、そのままうずくまるのでした…。



マイは訴えます。
私達は働きに来た、日本は私達いらない、いるのは働くロボットだと。

マイ「日本嫌い、なりたくなかった…」



悲痛な叫びを聞きながら、伊吹は志摩の元に戻ります。
そこでベタベタ干渉せずに話せるのはバディだなあと思ってみたり。

伊吹「国の罪は俺達の罪なのか」

珍しく塞ぎ込む伊吹に、志摩はひとりごとかのように語ります。

志摩「見なくていいものを見てしまったら、世界がずれる。その世界に気づいて、逃げるか、目をつぶるか」

それは志摩自身のことか?と問う伊吹。
けど志摩はそれをそっと遠ざけます。

黙ってしまう志摩、そして突然そんな志摩の匂いを嗅ぎにいく伊吹!
ああもう、真面目さどこよー!!www

伊吹「警察の犬め!」
志摩「ポリまるくんに失礼だ!」←え?w

伊吹「俺、足速いもん!」
志摩「知ってる」

伊吹「水森、殴っていい?」
志摩「殴るな、逮捕しろ」

とにかく志摩に懐く伊吹、可愛すぎるんですけど…!!!




◎そこに夢はあるのか



継続捜査は終わってしまったものの、志摩の機転でなんとか水森とコンタクトを取ることに成功します。
単騎で乗り込む志摩は、水森にマイの逮捕疑惑を告げます。
明らかに動揺する水森に、志摩は更にカマをかけました。

志摩「あの書き込み…単語ひとつ、余計でしたよ」

水森は叫びます。
この国に起きていることこそが理不尽だ、と。
それを聞きながらも、志摩は一喝します。

志摩「うるせえ!俺は今、何十万人の話をしてない。マイさん、一人の、人間の話をしているんだ」

志摩「たった一回の、人生の話だよ」

自首させることはできなかったものの、これで水森の犯行だということは明らかになりました。



メロンパン号で待っている伊吹は空にサングラスかざしていました。
あの色付きサングラス、曇り空が青く見えるんですね…。

任意同行させられなかった志摩に文句を言う伊吹、そこで志摩は言い放ちます。

志摩「自首しなかったら、逮捕するまで!」



水森はまた書き込みを行います。
深夜3:00に、またコンビニ強盗を煽るような発言を。
あわててコンビニに向かう404でしたが、九重くんはここでとあることに気づきます。
前回の集合はは3:33。
ベトナムでは9は幸運の数字、3が3個あるということは故に幸運を示唆する。
けど、単独での3表記では不吉な数字になる…これは暗に「みんなは来るな」と言っている!

九重「水森は、強盗を集める気は、なかとですよ!」

いきなりの方言!なにそれ可愛い!!
「やったばい…!!」とつぶやく九重くんまでの流れが可愛すぎますって…w

それを聞いた404。

伊吹「なまってたね」
志摩「なまってた」

こういうところは意気投合ですねw



水森はやはりコンビニを襲撃しました。
しかし、襲撃を終えると全力で逃走し、そして渾身の力で水森は叫ぶのです。

水森「外国人はこの国に来るな!来ちゃいけない!!」

水森「ここはあなたを人間扱いしない!」

水森「ジャパニーズドリームは全部嘘だ!来るなー!!!」

心の底からの叫び。
水森の精一杯の贖罪だったのでしょうか…。



◎そして、動き出すもの



水森逮捕によって、芋づる式に出てきた例の管理団体4社は営業停止に。
合わせて、裏契約の話も明るみに出ることになりました。

桔梗「バックにいたのは永田町方面だって」
陣馬「こうでもしないと潰せないか…」

4機捜のツートップの、静かな会話劇。

陣馬「4機捜作ったのは好き勝手やるためだったんじゃねえか、って」
桔梗「はあ?なにそれ、しょーもな」
陣馬「気をつけろよ、女の隊長を面白く思っていない人やつは未だに多い」

桔梗「なにを恐れてんだろうね、ただここにいて働いているだけなのに」

桔梗隊長の言葉は重く、そしてどこか切なさを感じました。



そんな中、マイにもんじゃ振る舞う伊吹。
食べ物?と言われてしまうのが分かりすぎるw
そして「特定技能1号」という在留資格の取得に向け、頑張っていると話すマイ。
この在留資格があると、管理団体などを経由しなくても働くことができるのです!

(これは、そもそもの在留目的を変えることになるんです。
たぶんマイが取得しているのは「留学ビザ」と呼ばれるもので、あくまでも在留の目的は勉強がメイン。
勉強が本分となるため、これが週28時間以内のアルバイトなどの足枷になっています。

それが「特定技能ビザ」になると、在留の目的そのものが労働に変わります。
フルタイムで仕事が可能になり、かつ日本人と同等の報酬が約束されるのです。
もちろん取得には日本語を含めた試験もありますし、在留期間は5年限定、仕事の内容も単純労働に限る、などの要件があります。

余談ですが、この資格を取得する際には「過去1年間のアルバイト経歴」がチェックされてしまうそうです。
マイの場合…明らかに週28時間の枠を超えて働いている、いわば「素行不良の外国人」なのです。
このまま申請しても、在留資格審査の段階で「不許可」となる可能性がとても高いです…野木脚本、闇が深過ぎる…)

マイ「今度はたぶん…大丈夫!」

明るく手を振るマイの背中を見ながら、伊吹は言います。

伊吹「これから会う人、みんないい人だといいなあ」
志摩「そう上手くいくかよ」
伊吹「…水森は、少しは楽になったのかな」
志摩「罪を叫んで裁かれることで気づいてしまって、ズレた世界を伊達メガネで誤魔化して、誤魔化しきれなくなったんたろうなあ、きっと」
伊吹「むじーなー」

志摩「…伊吹、なんで伊達メガネかけてんの?」
伊吹「カッコいいから!あ、これサングラスね!!」

いつものラスト。けど、どこか引っかかるラスト。
終わりかと思った瞬間、伊吹は通りすがりの人が話す言葉を聞いてしまいます。

「志摩か…よく戻れたな、相棒殺しが」



そんな中、「驚異になり得ない」と言われていたナイトクローラーチャンネルが10万再生、登録者数1.3万人、フォロワーも5000人を超え、まさかのTV曲からオファーまで来るほどに成長していました。
そんな特派員RECの元に、DMが届きます。

「成川岳と言います」

「助けてください」

「あなたの力が必要です」



どこかを見据える伊吹。
そして、扉の向こうへ消える志摩。

そのコントラストは、明らかに波乱を予感させるものでした…。

マイに「悪い人と付き合わないほうがいい」と言っていた水森。
それは、自分自身のことを指していたのでしょうか。
そして、あの叫びは「悪い人」のものだったのでしょうか。

今回、本当に考えてしまうことが多かったです。
留学生問題は差別問題とも言えることなのに、それを知らぬまま享受しているかも知れない私達。
伊吹のこと、志摩のこと、本当にたくさんありすぎてまとめきれません。

長くなりすぎたので、思うところについてはまた後日。

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