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いってらっしゃい、我が髪よ【ヘアドネーション】

先日、髪を切ってきました。
それをヘアドネーション団体、ジャーダックさんへ送りました。

事の発端は、5年くらい前。

私は当時もロングヘアでした。
というか、ここ何十年もロングヘアにしていました。
正直に言うと、切るのが面倒くさいんですw
まあ私、全く飾り気のないオバチャンなのですが。
育児に明け暮れている頃から、とにかく美容室にも縁遠くて。
髪を後ろで結わえているうちに、それはどんどん伸びるシステムでして。

そんなある日、ふとヘアドネーションのニュースを見かけたのです。
思わず私はほくそ笑みました。


「これは使える」と。


ロングヘアで生きていると、割と聞かれるのです。
「どうして伸ばしてるの?」と。
基本的には「切るのが面倒だから」とか「くせ毛でショートヘアだと爆発する」とか言うのですが。
そこに「ヘアドネーション」という、それっぽい理由が追加されるのです。
これは言いやすい。とても言いやすい。

そんなヨコシマ極まりない理由で、私が髪を伸ばす理由は「ヘアドネーション」となりました。

言うからには、有言実行するわけで。
そろそろ切ろうかなあと思う時に、ヘアドネーションできる美容室を選んでお願いしたのです。
それが、かれこれ3年ほど前。
カットした髪の長さは35cmでした。


特に意気込みもなく、流れで寄付したヘアドネーションでしたが。
なんとなく、それは良い理由になりました。
そしてヘアドネーションは目標になりました。


次は40cm超えたい。


そしてまた、ダラダラと髪を伸ばす日々になりました。
けど今度は「そのうち寄付するのだから」と、今までよりも気をつけてケアをするようになりました。
定期的なトリートメント、ダメージケア、シャンプーも見直したりして。
おかげさまで、すくすくと髪の毛は伸びまして。

気がつけば、結わえているのに肩口から髪の毛が落ちてくるようになりました。
この長さになってくると、ポニーテールにしようがどうしようが髪が邪魔になります。
お団子にしておけばいいのですが、なんせお団子自体が重たいのです。

てことで、今回のヘアドネーションになりました。
今回は42cmで、念願の記録更新です。
これだけの長さがあればボブウィッグにはなるそうです。
うーん、セミロングにはまだまだ遠いか。

頑張ってウィッグになれよー

そんな訳で、私自身もお久しぶりのショートボブになりました。
いやあ、頭が軽い軽い。
810gの髪の毛は、こうして無事にジャーダックさんへと送られたのでした。

「ヘアドネーション不要論」があるのは知っています。
私もその話には頷けるのです。
髪の毛があるイコール普通という概念、それ自体は疑問なのです。
髪の毛が無くたって素敵な人もたくさんいるのに。

だからこそ、「どちらでも選べる」世界を望むのです。
今日はウィッグで、明日はスキンヘッドで。
どちらもオシャレと言われる世界が来たらいいのに。

そんな日のために、選択肢のひとつとして私の髪の毛がお役に立てたら嬉しいとは思います。
大丈夫、寄付したとは言っても全く気負っていませんから。
そこに伸びた髪の毛があるから、送るのです。

さて、次はきっとまた3年後。
しばらくは短くなった髪の毛の癖と、日々戦おうと思います。
また3年後に、ヘアドネーションできることを願いつつ。

髪の毛が無事に届いた証

ヘアドネーションという罪。「いいこと」がもたらす社会の歪みについて|ランドリーボックス 

無意識の差別をなくすことはできるのか?ヘアドネーションがいらない社会を目指して|ランドリーボックス 

タイトルは不穏ですが、ヘアドネーションを考える人には特にオススメです。
その真意をぜひ読んで欲しい。

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