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今季の全選手総括・来季の展望

こんにちは、ニシザワです。
早いもので今シーズンも終了しました。今年は新型ウイルスの影響もあり、試合日程や交代ルール、観戦方式など様々な面でイレギュラーなシーズンとなりましたね。来季の様式はまだ未定な部分もありますが、少しずつ元の形に戻れるといいですね。
さて今回は全選手の1年間を簡単に総括して、来季の展望を考察してみようと思います。

(*選手は敬称略です。2種登録は省略します。)


○2020シーズン所属選手

<GK>

#1 大谷幸輝
契約満了。昨シーズン全試合出場から今シーズンは出場0。アルベルト監督がGKに足元の技術を求めたので序列が下がることになった。ただセービング技術は高いので獲得に動くクラブはあると思われる。ぜひ新天地でもがんばってほしい。

#21 阿部航斗
筑波大から加入。今季の出場は無かったが、大学までの実績はあるので期待。来季のGKの顔ぶれ次第ではレンタルで出すのもあり。

#22 小島亨介(レンタル/大分)
足元が上手く、セービングも抜群、今季の守護神。怪我明けでもすぐにスタメンに復帰したりとアルベルト監督の評価はずば抜けていた。レンタル元の大分は今季GKのレギュラー争いが熾烈だった。そのため本人も東京五輪のために出場機会を求めているので、もう1年レンタルしたいところ。

#41 藤田和輝
今季一番のサプライズ、一気にA契約へと漕ぎ着けた。序盤こそ頼りなかったが、徐々に落ち着きを見せ2ndGKへと成長。ただ現状でもポカはあるので来季1stGKとして42試合任せるのかは少し微妙なところ。

<DF>

#2 新井直人
DFラインをどこでも高いレベルでこなす鉄人。持ち前のサッカーIQもあり、どのシステムを使うにしても不可欠な存在。それだけに負傷離脱が痛かった。来季はC大阪に完全移籍が決まった。正直ロティーナを退任させてクルピを呼ぶという正気の沙汰とは思えないフロントが作るチームなので不安だが。

#3 マウロ(レンタル/テネリフェ)
スペイン1部の経験者がなぜかアルビに来た。前を向いての対人守備や空中戦は圧倒的な強さを見せた。一方で左足の精度や、裏のスペースのカバーは弱さを見せることも。SNSの投稿的に来季はアルビにいないだろう。

#5 舞行龍ジェームズ
DFリーダーとして最終ラインを統率、抜群の安定感を見せた。来季も残ると思うが、マウロがいなくなると負担が激増するので相棒の確保が必須になる。

#7 荻原拓也(レンタル/浦和)
夏に浦和からレンタル加入。左サイドバックの起爆剤になると期待されたが結果はイマイチ。ドリブルは良いが、そこからのシュートやクロスの精度が低い。京都が獲得する噂があるが、来季アルビにいても主力にはならなそうなので実現するのではないか。

#28 早川史哉
シーズンが進むにつれてどんどん出場機会を増やした。主にSBでだったがCBのときもあり、個人的にはボランチも良いと思う。史哉にはワンクラブマンで勲を超えるレジェンドになってほしい。

#31 堀米悠斗
本職は左SBだが、トップ下、サイドハーフ、ボランチと中盤での新境地を開拓。前めのポジションで使われたことでキャリアハイの3ゴールを記録。来季のポジションは補強次第だが、アルビには絶対必要。残ってくれキャプテン。

#50 田上大地(レンタル/柏)
CBが本職のはずがアルベルト監督の発明によりシャドーストライカー型の偽SBとして進化。高精度の直接FKも決め、シーズンを通じて驚かされた。来季は柏次第だが、柏としてはCBとして貸したら特殊なSBになって戻ってきたのでどうするのだろうか。アルビに残ってくれたら嬉しい。

<MF>

#6 秋山裕紀
シーズン途中に沼津へレンタルで出したが、怪我人続出ですぐに戻される。だが、そこまで出場機会は無かった。ボランチだと守備強度が気になるので、4-2-3-1のトップ下、4-1-2-3のインサイドハーフが適所だろうか。ただしそのポジションは激戦区になるので来季へ期待。残留濃厚。

#8 シルビーニョ
今シーズンのもう1人のキャプテン。多国籍になった外国人たちのまとめ役となったのでピッチ外の功績は大きい。出場機会は限られたが明らかに昨シーズンより献身性が増した。SNSの投稿を見るに来季は残らないと思うが、シーズン終盤の苦しい時期に途中投入で流れを変えようと奮闘する姿は他選手にも見習ってほしい。

#10 本間至恩
若きエースは今季も躍動。左SHはもちろん、トップ下でのプレーも。シーズン半ばからは至恩シフトを敷くチームが多かったが、それでもぶち抜く圧巻のドリブル、明らかにJ2レベルではない。来季はとても読みづらい。個人的にはドイツ2部やポルトガル1部の中堅が理想だが、スイス、オーストリアなどセカンド欧州と呼ばれるリーグの可能性もある。仮にJ1のチームへ移籍するなら監督とフロントが良くある程度出場できそうなクラブへ行ってほしい、鹿島や大分あたり。ただ本音としてはもう一年いて昇格を置き土産に海外へ行ってほしいところ。

#13 中島元彦(レンタル/C大阪)
夏のレンタル加入で、絶対的な主力となった。両足とも精度の高いキック、ボランチより前どこでもできるユーティリティ性、個人で打開できるドリブル、中島がいるかいないかで攻撃のクオリティは左右された。新井の移籍の代わりに中島くれたら嬉しい。

#16 ゴンサロ・ゴンザレス
何も情報がないので完全移籍だと思ったが、もしレンタルだったらごめんなさい。開幕戦で中盤のフィルターとして強力なインパクトを残したが、シーズンを通しての出場は思ったより少ない。中盤の底からゲームを作る力はそこまで高いわけではないのでそこが課題。来季残せるなら福田が前半戦いない以上重要な戦力になる。

#17 福田晃斗
夏に湘南から完全移籍で加入。はっきりいってレベルが違う。中盤に絶大な安定感をもたらし、それでいてキーパスも出せる。負傷離脱が本当に痛かった。来季は福田のいない前半戦でどれだけ上位にいれるかが重要になる。

#20 島田譲(レンタル/長崎)
ボランチからゲームメイクする司令塔。セットプレーのキッカーとしても優秀で、アシストも多かった。長崎にレンタル中の加藤大とそのまま完全移籍でのトレードがお互いにとっていい気がするのでぜひ。

#24 ロメロ・フランク
3年ぶりにアルビへ復帰。持ちまえの運動量で中盤の多くのポジションをこなした。比較的若い選手が多いチームで闘志を出すベテランの存在は大きい。おそらく来季も残ると思われる。

#27 大本祐槻
MF登録だが当初は右SBでの出場だった。スピードを活かした縦へのドリブルで右サイドにアクセントをつけたが、裏ケアの甘さや田上の台頭により出場機会を失い、その後は一列前での途中投入が増えた。まだ移籍初年度だが代理人が代理人なので即移籍の可能性もなくはない。

#29 森俊介
契約満了。結局アルビで多くの時間出場することは叶わなかったが、ムードメーカーとしての印象や本人のキャラクターもあり人気はあった。怪我人続出でも出番が無かったので、根本的な基本技術等の問題があると予想しているが、こればっかりはプロじゃないので何ともいえない。

#33 高木善朗
中盤をどこでもこなし、ドリブルやミドルシュートもある万能型MF。個人的には第22節甲府戦(9月26日、△1-1)にトップ下で先発した試合のポジショニング判断が抜群だった。チーム事情もあるが、やはり前の方が輝く。来年も残留濃厚かなと。

<FW>

#11 渡邉新太
前半戦から欠かせないエースストライカーであり、得点ペースも悪くなかった。今季はオフザボールも良くなり、裏抜けのタイミングも良くなっていた。9月に負傷離脱してしまったのが痛い。来季は獲得に動くクラブはあると思うが、移籍するかは微妙なところ。というかFWの層が薄いので残ってくれないとまずいかもしれない。

#14 田中達也
最終節大宮戦で先発出場。得点こそなかったが、2度チャンスを作り出しまだやれることを証明。雰囲気的におそらく契約満了だが、本人はまだ現役をやる気がするので新天地での活躍に期待。

#39 矢村健
FW陣の相次ぐ離脱により後半戦から出場機会を増やす。実際にプロ初ゴールも決めまずまずの結果に。ボックス内でトラップが浮いたり、シュート精度がまだ低かったりとチャンスを決めきれないシーンもあったが、今後の成長、来季の爆発に期待したい。まず間違いなく残留だと思われる。

#49 鄭大世(レンタル/清水)
夏のレンタル加入ながら9得点をマークし、チーム得点王になった。ポゼッションサッカーを志した今季のアルビにおいていい意味での異分子。フィジカルを駆使した理不尽なゴールも決め、良くも悪くもエゴを出し、それが結果に繋がる。ロメロのところでも書いたがこういう闘志のあるベテランの存在は本当に大きい。奥さんのSNS投稿でざわついたが、来季の清水はロティーナ監督を招聘しチームを刷新しようとしているので、このまま完全移籍の可能性はある。


○レンタル組

・岡本將成(鹿児島)
主に左CBとしてプレー。最終ラインからのビルドアップは申し分ないが、右サイドからのクロスに対して左から入ってくる相手への対応が苦手そうに感じた。ただアルビに戻ればマイケルがいるので右CBになるだろう。戦力にはなるがマウロの穴を埋められるかは正直微妙。それでもCBの層が薄いので要帰還。あるいは昨シーズン少しあったように右SBに起用し、左肩上がりの3バック可変もおもしろいと思う。

・渡邊泰基(金沢)
昨シーズンはそれなりに出場していたが今季はレンタルへ。左SBは本職が堀米のみなので、来季のチャンスは十分にある。ただしアルベルト監督は、SBに対して可変式3バックや、インナーラップなどオーソドックスな動き以外の要求も多いので適応できなければ厳しくなる。

・柳育崇(栃木)
後半アディショナルタイムのパワープレー要因からCBのレギュラーへと成長。聞いた話によると、今田上がやっている右SBのシステムをキャンプ中に柳にやらせていたらしい。アルビに戻った場合レギュラーが確約はされなそうなので、そのまま栃木へ移籍の可能性もありそう。

・長谷川巧(金沢)
2年間のレンタルになっていたので、印象は薄れてきている。試合を見る限りはオーソドックスなSBとしてプレーしている。右SBは史哉、大本、残るなら田上といるのでポジションがあるかは微妙。ただ大本は最近だと右SH、史哉は左やCBもできるのでチーム事情次第では可能性はある。

・加藤大(長崎)
島田と同い年、同じポジション、同じ利き足とトレードの意味あるか?と思ったが実際はだいぶ違った。島田の方が中盤の底でバランスを保つタイプで、大の方がサイドや二列目で攻撃に絡んでいくタイプ。これがお互いのレンタル先でハマったのでそのまま完全移籍トレードをしてほしい。


○加入内定組

DF 遠藤凌
MF 三戸舜介
MF 小見祥太

この3人に関してはYouTubeに動画が少しある程度で、色々書けるほど情報がないので実際に来季プレーを見るまでのお楽しみ。


○来季の展望・補強ポイント

現時点でチームを離れることが決まっているのは、大谷、新井、森俊の3人です。ほぼ確実にいなくなりそうな選手もいますが、公式リリースが出るまでは予想の範囲を出ませんね。J2での戦いが4年目となる来季、昇格枠2枠に食い込むための補強ポイントを考察してみます。

①CB
おそらくマウロが抜けるのでその穴埋めが必須。將成がレンタルバック、新加入の遠藤といるが即マウロの代役にはならなそう。最悪史哉をCBに回すこともできるが、SBとしてアルベルト監督の要求に応えられる能力があるのでもったいない。中央のラインがしっかりしているのは強いチームの条件なので必ず確保しなければならない。2人がいい意味で期待を裏切ってくれても嬉しい。

②左SB
至恩と中島がいなくなるなら堀米が一列上がる可能性があるので、即戦力の左SBがほしい。田上がいなくなれば右SBは史哉になると思うので、オーバーラップとインナーラップを使い分けられる選手が必要。

③左SH
至恩が移籍し、堀米を左SBとして使った場合はここが必要。高卒ルーキーがいきなりポジションを奪ったらおもしろいが、ある程度計算できる補強をしてほしいところ。

④CF(オフザボールタイプ)
鄭大世が残る残らないに関わらず、動き出しで勝負するタイプのFWが一枚ほしい。今のJリーグでいえば鹿島の上田綺世、欧州トップクラスでいえばマンCのガブリエル・ジェズス。ポゼッションを貫く以上、このタイプは必須。ただし引かれた場合は鄭大世タイプもほしいので、残らないなら結局どっちのタイプも必要になる。

今シーズン新しいスタイルに取り組み下地を作ったので、選手が大幅に変わるとまたイチから戦術浸透をする必要があります。そのため理想としては、極力選手を残しピンポイントの補強を成功させることですが、新井の件を見るにそううまくはいかないでしょう。今のフロントの補強リストはどうなっているかわかりませんが、移籍市場は常に最悪を想定して動いてほしいものです。


○終わりに

さて秋頃から始めたnoteも今シーズンこれで最後になります。最初は半分啓蒙活動、半分自己満足で書いていましたが思っていたよりも多くの反応をもらえて嬉しかったです。
今後は私の就職活動もあるので、よっぽどおもしろい題材がない限りしばらくnoteはお休みしようと思います。次の更新は来シーズンの夏頃になるかと思いますが、読んでくださる方は気長に待ってくれればと思います。

今シーズンもお疲れ様でした!




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