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【喰う寝るゲーム】あの頃の俺に送りたい【十三騎兵防衛圏】

 今回は……できるだけ、ちゃんとレビューを書いてみよう、と、思って書いた!……ちゃんと書いてみようと思っただけで、ちゃんと書けているかどうかは、また別問題である。
 それでは……2019年発売の名作「十三騎兵防衛圏」のレビュー、いってみよう!

■十三騎兵防衛圏とは!

 「十三騎兵防衛圏」は、選ばれた少年少女13名(+α)が「騎兵」と呼ばれるロボットに乗って、侵略してくる怪獣「ダイモス」と戦うSFアドベンチャーゲーム。
 ゲームのシステムは、登場人物達の群像劇を楽しむストーリーパート「追想編」と、平面上に配置されたロボットに指示を出して拠点を防衛する、リアルタイムストラテジーゲーム(タワーディフェンス型)のパート「崩壊編」を並行して進めていくスタイル。
 SFロボットモノなのですが、CGをゴリゴリ使うビジュアルではなく水彩画のような柔らかい印象の絵柄が特徴的ですね!

◇開発元の話

 発売元はATRAS。これまでに「ペルソナ」シリーズや「キャサリン」などを世に出していて、ストーリーに魅力があるゲームが多い印象です。
 開発元はヴァニラウェアという会社で、何本かゲームを開発していますが、今作が初のヒット作、なのかな。
 プロデューサーは神谷譲二(かみたにじょうじ)さん。本作の発売日は2019年ですが、主要登場人物の一部が、神谷さんの2013年の年賀状に書かれていた模様。足掛け6年!

 で、感想ですが……面白かったです!
 面白かったのですが……私自身との出会い方が、もったいなかった気がしました。
 出会えるタイミングが違ったら……具体的には、10代後半、20代前半で出会えていたら、一生の名作になっていただろうな……。そんなことを思いながら、プレイしていました。
 それでは、どんなところがよかったか、少しだけ、語らせてください!

■SF要素がこれでもかとてんこもり!

 この十三騎兵防衛圏、料理に例えるなら、「メインディッシュしか出てこないフルコース」!凄いですよ、SF要素が全部入ってます。全部ですよ、全部!(笑)

  • ロボット

  • 怪獣

  • アンドロイド

  • タイムマシン

  • 他!他!他!

 「他」にはネタバレになるので言えない要素が4つくらいあります。……もっとあるか?とにかく、この要素一つでも十分作品が出来上がるはずですが、とにかく大盛り。
 プロデューサーの神谷さんもおっしゃってましたね。

神谷「もとは昔のドラマの『NIGHT HEAD』(※)のような超能力モノがやりたかったんですが、地味すぎて売れないだろうと(笑)。それとは別に“SF要素を全部乗せ”したいという考えもありました。」
※1992年のテレビドラマ。豊川悦司と武田真治扮する、超能力を持つ兄弟の数奇な運命を描き、カルトな人気を博した。

https://www.famitsu.com/news/201912/11188418.html

 ちなみに僕が一番好きなのはロボット召喚モーション!これかっこいいんだ……。
 ロボットに搭乗する登場人物が13人いるのですが、それぞれモーションが違うんですよ。しかも登場モーションは結構レア。頻繁に出てくるわけではない。わかってますね~(笑)

 それと、13人と言えば。
 このストーリーの重要な要素がもう一つあって……この作品、群像劇なんです。

 先ほどお伝えした通りゲームモードに「追想編」がありまして。こちらは13名の主人公の中から一人を選んで、その人の視点をアドベンチャー形式で進めていく、というもの。複数のチャプターで構成されており、チャプターが終わるごとに別の主人公のお話を並行で進めることもできます。ストーリーはキャラクター同士の対話で進み、基本的に大きなシナリオ分岐はナシ。純粋に物語を楽しむモードです。
 また、それぞれの物語の中で別の主人公と出会い、全体の物語が進むごとに13人が親密になっていく、という作りになっています。
 最初は別の主人公が出てきても「誰だコイツ」と思いながらプレイしていますが、徐々に「おお、君か!」と少し嬉しくなるのが、群像劇の面白さですね。

 ……が……あくまで一個人の意見ですが……。群像劇の面白さ、という意味では、もう少しうまい作り方もあったのかも..…なんて思っています。
 せっかく多くの主人公がクロスオーバーするのに、主人公同士が同じシチュエーションで出会い、互いの視点で見方が変わる、という場面がなかった(少なかった?)んですよ。
 例えば主人公AとBが対面して、Aの視点からだけどAに感情移入するけど、後々Bの視点に立ってみたら、全然違う場面に感じた!……というのがなかったんですね。これが群像劇の醍醐味でもあるので、ちょっと寂しいポイント。

 とはいえ、これだけ登場人物がいて、しかもSF要素もたっぷりなのに、ストーリーをちゃんとまとめたのはスゴイ。物語はしっかり面白いです。
 
複数の主人公のお話を進めることで、謎が少しずつ少しずつ解けていくのは引き込まれました。

■「考察」をこれ一本で

 ストーリーの面白さを引き立てる、上手いゲームの仕組みがありまして。

 ゲームモード2つ目に「究明編」というのがあります。ゲームモード、というか、これは別にゲームではないんですね。
 ノベルゲームやアドベンチャーゲームでは、よく作中に出て来た用語を解説する「TIPS」というのがあるのですが、「究明編」とはその超強化版!出てくる用語、キャラクターの特徴、起こった出来事などが詳細に確認できます。
 
ゲームを進行するごとに更新されていくので、13人分の、どの物語で何があったかが整理できたので、「あれ、この子いまどういう状況だったっけ?」って時にだいぶ重宝しました。
 あまりに情報が詳細にあるので、印象として「自分のゲーム進行度に合わせた考察サイト」という印象が強かったですね。

 アニメですけど、例えばエヴァや攻殻機動隊を視聴している時、用語が難しくて何の話をしていたのかが気になって、考察サイトを見てふむふむ面白い、と楽しんでいました。
 「究明編」のおかげで、この考察がゲーム内でできるんですね!ふむふむ面白い、までゲーム内で出来ると。SF系のお話は考察をしている時が一番面白いまである、と思っている身としては、大変ありがたいモードでした。
 僕はストーリーを忘れるので(笑)だいぶ助けてもらいました。そこまで織り込み済みだろうね。

■"ゲーム"な要素について

 ゲームモードは全部で3つ。「追想編」「究明編」と、もうひとつ「崩壊編」があります。ストーリーだけでなく、こちらもかなり骨太。
 平面マップの中央に主人公たちが搭乗するロボットが6体配置され、外側から迫る敵から拠点を防衛する、いわゆるリアルタイムストラテジーゲーム(タワーディフェンス)です。

 これが……またやることが多いんだ!(笑)
 ロボットの武器のレベルアップ、新装備の開発、拠点の成長から搭乗者のレベルアップまで、要素がめちゃくちゃあるんですよ!
 攻撃武器にも対地・対空、防御装備もバリア、敵のアンチバリア、フレアなどなど……。これは、ハマれば絶対面白いハズだ!と思いました。

 ハマれば面白いハズ……。
 ……そうなんですよね、実は僕はハマりきれなかったんだよなぁ。。。なんでだろうなぁ。。。
 要素が多すぎて、頭に入りきらなかった、というのはあります。で、なんで入らなかったのかと言うと……ロボットの派手なアクションや武器を使う時のアニメーションが控えめだったからかなぁ、と思います。
 せっかくロボットが色んな武器を使って暴れまわるので、まぁゲームのコスト的な無茶は承知で、やっぱりロボットの派手なアクションは見たかったなぁ。
 マップを俯瞰した視点からのロボットの動きは多少みられたのですが……ストラテジーゲームの仕組み的にも、どうしても迫力に欠けてしまっていたのが残念無念。。。

■まとめ

 面白かった!
 面白かったけど……出会うタイミングが悪かった!もっと若い時に出会っていれば!

 このゲームはどう考えても、僕のハートをわしづかみする魅力ばっかりなのですが……ちょっとそれには至らなかったのがもったいなかった……!
 あとプレイスタイルも、テレワークのお昼休みに、ストーリーを2つ3つ進めるって感じで、ゆっくりじっくり、進めていたんですね。良いお昼休みになったのは間違いないのですが、以前の自分だったら、仕事が終わってすぐにPS4を起動して、寝不足になるまでかじりついていたんじゃないかな(実はゲームを始めてから体調を壊してしまったので、かじりつけなかった、というのもある)。

 アニメ、映画、ゲームでいろんな名作SFを浴びて来たころとはまた違った、中年おっさん感性で「ほー。十三騎兵防衛圏、おもしろいな」と思ったのでした。

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と、いうことで、
今日はここまで。

……いやぁ、やっぱりレビューって難しいなぁ!
次回はもっと面白く書きたいね。

それでは、寝ます!
また今度!

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