【喰う寝る音楽】ライブに行けた【RHYMESTER】
2/16、RHYMESTERのライブに行ってきました。
僕が現在、音楽ライブに行ける状況なのかどうか、などの話は割愛します(気になる方は一つ前の記事を参照)が、「今日のライブに行かなかったら一生後悔する」と思い行くことにし……そして結果、端的に言えば最高でした!元気も出た!
と、言うことで、日本が世界に誇るHIPHOPグループ、RHYMESTERのライブ「King of Stage vol.15」の感想を書いていきます!
■ライブ開始まで
前述しましたが、今回のライブは「行かなければ一生後悔する」と言えるものなんですけど、なぜかというと、RHYMESTERにとって17年ぶりの、日本武道館でのライブだからです。
前回の武道館は2007年3月31日。「伝説のライブ」であり……何より、僕が生まれて初めて行った音楽ライブでした。……「生まれて初めて」がこのライブだったせいで、それ以降のライブのハードルが上がりまくってしまったことはさておき(笑)
それから17年ぶり2回目の武道館。「あの日」の思い出が今でも強く残っている僕にとって、2度目の武道館ライブに行かないことはできなかったですね。
とはいえ前日まで行くかどうかを悩んでいてチケットを買っていなかったので、17時からの当日券を買うことに。
そのため席はステージから遠い2階席。確か前回の武道館も2階席で、「そういや前に座ってたのはあのあたりだったな」としみじみしていました。遠くてMCの表情が見えないなぁ、でも左右のスクリーンにたまに映るからいいか、なんて思ってた記憶があります。
席について開演を待っていたのですが、最近の私はすっかり疲れて表情筋がほとんど動かなくなってしまっていた(かのような気分だった)ので、「ライブに来たはいいものの……ずっと座ってジッとライブを観て、どこかでスーッと涙の一筋でも流すのかもナ……」なんて思っていました。
……オープニングのトラックが流れるまでは(笑)
気づいたらまた、立ち上がって腕を振りあげていましたね。
■ライブ感想
◇セットリスト
intro Op
After 6(アトロクver)
After 6
My Runway feat. Rei
予定は未定で。
マクガフィン / 岡村靖幸さらにライムスター
世界、西原商会の世界! Part 2 逆featuring CRAZY KEN BAND(株式会社西原商会社歌)
肉体関係 part2 逆featuring クレイジーケンバンド
耳ヲ貸スベキ
R.E.S.P.E.C.T
ライムスターイズインザハウス
ザ・グレート・アマチュアリズム
ジャズィ・カンヴァセイション / SOIL&"PIMP"SESSIONS feat. RHYMESTER and Rei
初恋の悪魔 –Dance With The Devil– / SOIL&"PIMP"SESSIONS に RHYMESTERを添えて(Reiも添えて)
なめんなよ1989 feat. hy4_4yh
B-BOYイズム feat. hy4_4yh
ちょうどいい
POP LIFE
The Choice Is Yours
Open The Window feat. JQ from Nulbarich
Forever Young/スチャダラパーからのライムスター
待ってろ今から本気出す
(アンコール)ONCE AGAIN
※こちら、コメカミさんのポストを参考にさせていただきました。ありがとうございました。
あと、上記に加えて、場所は忘れてしまったんですけど、「the R」「キングオブステージ」がありました。後半だったんだけどなぁ……忘れたの悔しいなぁ。
抜粋して感想を書くぞ!
◇intro Op
先に書いておくと……17年ぶりの日本武道館ライブなので、前回のような「これまでの集大成ライブ」のようなセットリストの可能性もあるか?と思っていましたが、結論としてベースは新作オリジナルアルバム「Open the Window」でした。
……そもそもオリジナルアルバムが「ベストアルバム」と言って差し支えないアルバムであり、集大成のようなゲストばかりではありましたが。
RHYMESTERは基本「前と同じことはしない」んですよね。そのあたりはさすがライムス。・
が、ちゃんと「前回のオマージュ」と言えるものもあって、そのひとつが入場シーン。それぞれの色に分かれた衣装を着、目深にフードを被った3人が直立不動でせり上がってくる……17年前と同じように……!
痺れましたねー。ちゃんと期待にも応えてくれる……!
逆に前回の武道館との違い、と言えばセット。前回は遠くからだと左右の小さなスクリーンが舞台の映像を映していて、あとは割と無骨(それでも当時のRHYMESTERとしてはトラス(鉄骨)が少なく豪華だったんだけど)でしたが、今回はほぼ全面LEDで、でっかいセットもあり、演者の表情もくっきり見えて、その面でも感動しましたね~。まぁ、セットはPOP LIFEあたりから十分派手だったけど、やはり前回の武道館との比較、という意味でもぐっときました。
◇After 6
このライブに限ったことじゃないけど、この曲を18時過ぎに歌うのってすごく気持ちいいんだよねw
(RHYMESTERのライブって開始時刻からいつも10分くらい遅れるけど、他のアーティストもみんなそうなんか?わざと焦らしてるんか?w)
◇My Runway feat. Rei
アルバムで一番好きな曲来た!Reiさんかっこよかったわー。PVの時からかっこよかったけど、弾いてる立ち姿が最高でした。ソロの時の表情がめちゃめちゃセクシーでどきどきしましたね。。。
「1,2,3,4,5、pose」で一緒にポーズ取るのが楽しくて家でもよく一人でやってましたが、この日はメンバーと一緒に出来て嬉しかった。
もっと盛り上がってよかったと思うんだけど、このあたりは思うことがあるので後で別にまとめます。
◇マクガフィン / 岡村靖幸さらにライムスター
俺RHYMESTERのライブで、オープニングでビートが止まるのに初めて出会ったよw あの人めちゃめちゃだろw
というか、たぶん大抵のラッパーは「RHYMESTERのライブを邪魔するわけには」と、リハーサル通りちゃんやると思うんだけど、それをぶっ壊すほどのパワーの人が出てきてくれるのは、見てる方も「何か予想以上の凄いことが起きてる!」と思えて楽しいんだよね。もちろんそればっかりでも困るけど(笑)
◇世界、西原商会の世界! Part 2 逆featuring CRAZY KEN BAND~肉体関係 part2 逆featuring クレイジーケンバンド
横山剣さんの声でこの2曲が聞ける幸せよ!これを聞きに来たのよこれを。
会場が緑一色、そのあとピンク一色。バリっとした派手さがあって気持ちよかった!(レーザーのゴージャス感良かったー。客席に4tトラック走ってたりw)
毎回思うけど、そんで言い方が難しいんですけど、「世界、西原商会の世界!」は社歌にするにはもったいないレベルでかっこいいんだよ。もったいないっていうのは語弊があるんだけどさ。
肉体関係は、近くにいたちびっこがきょとんとしていたのがたまんなかったですねwこういう「毒素」も教育には必要です。
あと横山剣さんパート、俺たちオーディエンスが歌わないのが新鮮すぎてなんかむずむずしましたw歌いたい!けど聴きたい!っていう。横山剣さんの声が素敵すぎて、会場がだんだんと静かになっていったのが印象的でした。これも後述するけど、歌手は「人を騒がせる」タイプと「人を黙らせる」タイプに分かれるよね。剣さんは後者でした。
それと知識足りなくてすみませんなんですが、Dさんのバースの「絡み合う二匹の○○○○○」のところって今はアナコンダなの?青大将?阿藤快?すげえ迷うんですけど(笑)事前アナウンスお願いします。
◇耳ヲ貸スベキ~R.E.S.P.E.C.T~ライムスターイズインザハウス~ザ・グレート・アマチュアリズム
僕の右隣の人と左隣の人も割と年配の方でして、僕と同じお一人様参加だったのですが、ライブでここまでずっと静かに座っていたんですね。ですが「耳貸ス」のあと、右隣の人が涙を拭く素振りをしていたのが印象的でした。
武道館で、ちゃんとクラシックを演ってくれるのは嬉しいよね……!何十回聴いても何百回聴いてもかっこいいんだ。全部歌えちゃう。ライブBD出たら、前回と見比べてみようかな。
◇ジャズィ・カンヴァセイション~初恋の悪魔 –Dance With The Devil–
あんなに高いところでラップしてて怖いだろうなぁ、と思って見てましたw
さておき……この「セッション」を聴けるだけですげえ贅沢な気分になれましたねー。Reiさんもかっこいいしセクシーだし。(今気づいたけど前回武道館でも「セクシー」なギタリストが活躍してたなぁw まさか対比を狙った!?w)
◇なめんなよ1989 ~B-BOYイズム
このライブで一番感動しました。特にB-BOYイズム。
僕はかつてとある女性ラッパーが「B-BOY & GIRL イズム」という曲を歌っていて「なんでお前がRHYMESTERと一緒にやっとんねん」とイラっとしてしまったんですけど(いや当時俺も若かったからさw)、でもハイパヨちゃんは、マジで「お前たちなら一緒に演っていい!(何様)」と思える数少ないラッパーでしたので、いつものB-BOYイズム以上に、テンションが上がりました。
直前の通称「うーわ」も、ゲスト込みでやるのも初めて見ました。これも「ハイパヨなら一緒に演っていい!(何様だ)」で、ちゃんとかっこよかった!
しかも、なんだろうなぁ、スゴイ不思議な感覚で、まず身長差から年齢差から、まるで親子で演っているかのように思えました、最初は。でももう少し見てると、ハイパヨちゃんの二人のフレッシュさと勢いが、17年前の武道館でのRHYMESTERを見ているようで、そうなるとなんだか、17年前と今のRHYMESTERが共演しているかのようにさえ見えました。まるで過去から自分たちを連れて来たかのような……。
だからB-BOYイズムは、すごく不思議な、まるで魔法にを見たかのような感覚がありました。
カッコよかったハイパヨちゃんの退場時に妙にヘコヘコしている姿をみた宇多丸師匠が「なんでそんな動きをするの、ってハイパヨに聞いたら『宇多丸師匠から学びました』って言ってたけど、してないよ!」みたいなこと言ってましたけど、一言言いたい。してます。ハイパヨちゃん、すげえ宇多丸師匠っぽいです。
余談ですが、ライブ中ずっと座っていた左隣のおじさん、B-BOYイズムで思わず立ち上がってました。わかる。
◇Open The Window feat. JQ from Nulbarich
「ノリノリで聴いてほしい」みたいなことを宇多丸師匠が言ってたのが意外でした。……いや無理よ(笑)じっくり聴きたいですよ、重厚なリリックとトラックを。だからこそ「Stop the War! No More War!」って拳を突き上げたくなるんだから。
暗い気持ちになる曲では決してないし、「自分はどうだろうか」と振り返らせてくれる、ずしっと、ジーンとさせてくれる大好きな曲です。素晴らしかった。
◇Forever Young/スチャダラパーからのライムスター
スチャダラパーのお2人登場時の掴みが最高でしたよ。もうトラックが始まってるのに足漕ぎマリオカートみたいなのでモタモタダラダラ出て来てて。自由過ぎるでしょw
歌詞も忘れるしさぁw でもその感じが許せちゃうのが、それがプラスに働くのがスチャダラパーであり、この曲なんだよね。
この曲はホンっと、元気出るよねー。こんな風に年を重ねたいって思うもん。いい歳してバカバカしくって、これでいんだ、これがいいんだ、って笑いながら歌ってました。
フックの歌詞がスクリーンに映ってたんだけど、「俺たちはマイケル」のところが全てのスクリーンに一番でかでかと映ってたのが「何言ってんだあなたたちはw」と思って笑っちゃいましたねw
◇待ってろ今から本気出す
……この曲、感想書きづらいな(笑)
いや、「最高!かっこいい!」って感想以外にないのよ。全力右ストレートパンチな曲なので。でかい肉をただ丸焼きにしました、みたいな素材の味の曲なので。
最高でした。宇多丸師匠のバースのレスポンス「聖なる三角形」が難しいんですが、さすがに覚えてきました。
……それと……。
悔しいことにどのタイミングだったか失念してしまったんだけど、たしかここで締めにしたんじゃないかなぁ、あの名曲「キングオブステージ」を、フックだけとは言え、演ったんですよ!
これこそ多分、17年ぶりなのよ!ホンっっっトに、キングオブステージだけは絶対やらないんですから、RHYMESTERは。レア曲中のレア曲でした。
いやもう、ジーンとしたねぇ……。完全にオールドファンへのサービスでした。
◇ONCE AGAIN
アンコール1曲か!もっとやってほしかった!けど2時間休憩なしでぶっ通しだもんね、「もっとやれ」は贅沢というもの。
この曲も感想が難しくて。ド定番・ド鉄板のキングオブクラシックですから。
曲のメッセージ敵にも、「もう一度」で締めるのは、終わり!で締めるというよりオープンエンドに近いような、「また明日」と思える、エンディングでした。
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と、いうことで、ライブ全体の感想を書いてきました。今回もお腹いっぱいです。
17年ぶりの武道館、でも「いつも通り」なRHYMESTER。しかしオールドファンをにやりとさせる演出も多数。サービス満点で、ホントに元気にさせてくれるなぁ。
さて、ライブ中に感じた、「前々からちょっと思っていたけどこのあたり気になってる」という点について、ちょっとだけまとめていきます。
■ファンの高齢化問題
僕の話ですが、初めてライブに行って騒いだ20代の頃と比べて、だいぶオッサンになりました。なもんで、簡単に言うと、レスポンスのパワーが出なくなってきたんですよ(笑)
もちろん年間トップレベルに心が奮い立つ高揚感をライブの度に感じるんですけど、体力がついていかない。飛び跳ねていると足も痛くなる。50代半ばのお三方がステージで大暴れしているというのに情けないんですけど……。本当はもっと、声を出して騒ぎたいんだ!
……というのを、僕だけじゃなく、周りのお客さんも同じなんじゃないかな、って感じていまして。
それこそ前回の武道館は、当時の同世代であるイケイケな20代の若者ばっかりな印象(なんならちょっと怖いくらい)だったんですけど、今回の武道館では例えば家族3人で座って体を揺らしている人もいたり。隣の人も立ち上がったのは最後のONECE AGAINの時で、「あ、この人は座って聴くタイプだったんじゃなくて体力温存してたんだな」と思ったり。
逆に、僕の近くの席で、MC中に「宇多さーーん!!」「Dさーーん!」って叫んでるオジサンがいたんですよ。僕ももっと若ければそれに続いたかもしれないんだけど、というか前回の武道館ではそうやって叫んでいたのを思い出したんですけど、照れ臭いしMC聞きたいしでやらなかったのよね。
そんなこんなで、「俺(たち)、声が出ていないけど、俺たちが楽しんでいることが、演者の皆さんにちゃんと伝わってるかなぁ」という心配があります。
僕も昔なら「うおおおお!」と声をあげていたところを、体力がもたないので、拍手で代替することが多かったんですね。マジで手のひらが痛くなるくらい「演者に届け―!」と力強く拍手したんだけど……届いてるんかなぁ。正直厳しいよなぁ。
それと、別の話ではありますが結果同じ不安点に至る思いがもう一つあって。
特にDさんがそうなんだけど、ラップがかっこよすぎて、聞き入っちゃうんだよね。
何回か前のライブからそう感じていたんだけど、Dさんのバースになると「一文字も聴き漏らすまい」という雰囲気、なんなら緊張感が会場全体から漂うようになってきたんですよね。まさに「名人芸」を目の当たりにする心持ちなんですけど。(逆に宇多丸師匠は「一緒に歌いたい!」と思わせるラップなのが、またスゴいバランスなんだけど。ONECE AGAINが顕著。)
で、「一文字も聴き漏らすまい」と思うと、レスポンスがどうしても鈍るんですよね(笑)「邪魔できねぇ」に似た感覚というか。
この感覚は今回のライブだと、Reiさんのギターや横山剣さんのバースの時も、同じように感じたんだよね。でもこれって、自分が年齢を重ねて「上質な音楽を全力で"受け止めたい"」と思うようになったからかな、だと思うんですよ。なんならちゃんと聴かないと損した気分になるというか。
若い頃は、年配の歌手が「ディナーショー」を開いている映像を見て「あれは楽しいのか」なんて思っていましたが……今ならわかる気がします。
事程左様に、「体力がなくなった」「上質な音楽をしっかり受け止めたい」の二つの理由によって、僕は前よりも大声を上げる場面が減ったんです。
で、もしかしたら、これって僕だけではないのでは、とも思うわけです。もちろん、この二つの要素は悪いことではないし自然なことだし、むしろ音楽ライブとしては成熟した部分なのかもしれない。しかしRHYMESTERのライブとの相性を考えると……。
あ、ちょっと論旨が誤解されやすい方向に進んでしまったのでまとめますけど「俺(たち)がライブを楽しんでいることを、演者の皆さんに伝えられているだろうか」というのが、僕の懸念点です。
「RHYMESTERのマイカフォンNo.4」である俺たちオーディエンスが、ちゃんと仕事できてるかな、って言ったらちょっと考えすぎ、というか「何様?」って感じなんですが、やっぱりファンとしても「あんたたちは最高だ!」と伝えたい気持ちがあるからね。
……うん、やっぱりファンで集まって定期的に。ライブに向けて体力づくりをするしかないね(暴論)
■まとめ
ということで、かなり長くなってしまいましたが、17年ぶりの武道館ライブの感想を書いてきました。
ライブ中、「17年前は気負い過ぎだったね」って宇多丸師匠が言っていまして、まぁだからこそ伝説のライブだったわけですが、その頃と比べて余裕があるというか「武道館でもいつもどおりですが何か」のような印象を受けました。
それでもところどころ、セルフオマージュのような特別感も出してくれていて、今まで以上に忘れられないライブになりました。
行ってよかった。本当に行って良かった。私事だけど、これだけ長い文章が書けるだけ元気が出たのは1か月ぶりです。ありがとうRHYMESTER。たとえ声が出なくなっても、一生ついていきます。
と、言うことで、
今日はここまで!
また今夜!
……Dさん、歌詞間違えなかったなぁ。
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