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「ヤミツキ人生!」収録の裏側!

みなさま、ごきげんよう。
2021年3月27日にBS プレミアムにて放送されました「ヤミツキ人生!」(Part 8)。ご覧いただけましたでしょうか。
4月10日(土)までは、NHKオンデマンドでも配信されておりますので、見逃した方はよければご覧くださいね。

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BSプレミアム <ヤミツキ人生!「part8」> NHKオンデマンドで配信中
U-NEXTやNHKオンデマンドで見逃し配信中!

配信期間は、2021年4月10日(土)まで
https://www.nhk-ondemand.jp/goods/G2021113019SA000/

さて。
人生のなかで、自分を取り上げてくれる番組が放送されるということも、なかなかないもので、今回、取材して頂き、とてもいい記念になりましたし、全体を通していい勉強になりました。

せっかくですので、どんな流れで取材が行われていたのか、気がついたことや、面白かったことなども含め、ごく一部ではありますが、ご紹介したいとおもいます。長文だよ!

それはある日突然やってきた。

12月某日。本当に突然の出来事でした。
NHKの番組制作をしているという制作会社の方から、ニシユキテン宛に1通のメールが届きました。そこには、仏像の顔出し看板の活動を「ヤミツキ人生!」というテレビ番組で取り上げたいということ、そして、番組に興味を持っていただけたら、幾つかの質問に答えてほしいとのことでした。

「はあ、まあ、それはそれは。」

と、質問を読み進めていくと、日常生活の様子や、顔出し看板にやみつくきっかけになった出来事や時期、過去の取材の有無などの質問がいくつか並んでおりました。

番組についての情報は、その時点では、「なにやら何かにやみついている人生を送っている人を取り上げている番組だ」ということしか分からず、しかも、どうやら、あの片岡鶴太郎さんが出演されるといいます。

「え…、なんで私?…」

と思いましたが、あれよあれよと、番組ディレクターの方と打ち合わせを行うことになりました。

打ち合わせ、そして打ち合わせ。

12月の上旬の某日。
担当ディレクターNさんと予定を合わせ、打ち合わせ兼顔合わせ兼現場の様子見ということで、東京からわざわざ岡山まで来てくださるとのこと。

「なんで、こんなにフットワークが軽いの…?」

と、思いつつ、ご本人とご対面。
番組の概要を教えて頂きながら、事前にいただいていた質問の答えを確認し、これまた自然な流れ、かつ巧みな話術で、これまでの活動の経緯を根掘り葉掘り聞いてこられました。

私「えーっと、たしか、この時期はこうでした。おそらく、この時期は、まだしていなかったと思います。」

等、過去に参加したイベントや展覧会情報がぎゅっと詰まった”オリジナルマイ年表”を片手に色々な質問に答えておりましたが、私の活動履歴があまりに広範囲だったため、

「えーっと、ちょっと待ってください、この時期は、こうで。えーっと…」

とディレクターNさんも混乱している瞬間がいくつかありました。この頃から、“着ぐるみ時代””着ぐるみ着れない時代””顔出し看板時代”などのキーワードが出てきました。

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一通り質問にお答えして、打ち合わせも無事に終了。
帰り際、
「すいません、あの過去のイベント一覧表がありましたらいただけないでしょうか。」
と、自分の覚え用で作成していたエクセル年表が、役に立ち、日の目を見たのでありました。

12月下旬のとある日。

番組ディレクターのNさんから連絡。改めて、番組で取り上げられることが決定した旨と、実は、担当が変わることになり、今度新しく、ディレクターのYさんが担当についていただくことが判明しました。

「いや、もう、本当にすいません!ご挨拶がてら、今度は2人で伺いますんで!!」

と、元気よく報告してくださいました。

「いや、本当に身軽だなあ。」

と感じていましたら、12月下旬の某日、それぞれの予定を合わせて、年末に岡山にこられるということに。フットワーク軽すぎです。しかし、この時期もコロナ禍真っ只中。NHKの番組制作での県外出張に際しての新しいルールが加わり、地方への出張の際は、各地域の制作局の申請と許可が必要になったということで、急遽県外への出張をすることは時間的に難しいということになりました。結果、その日は、新旧担当者の方との顔合わせ兼打ち合わせは、ひとまず中止となり、新しい担当ディレクターのYさんとのZOOMでの顔合わせのみとなりました。
ここから、ディレクターYさんとのゆるいやりとりが始まるわけです。

記憶の地引網をひきまくる日々。

2021年。1月上旬。
新しい担当者Yさんが、来岡しました。

これまで、何度か、ラジオやテレビ、ネット、雑誌、新聞などのメディアに取り上げていただいたことがありましたので、取材自体に少しは慣れていたのですが、今回の『ヤミツキ人生!』の取材力は、どこまでいっても、追いかけてくる影の様な存在でして、本当に、何度となく、

この時はどうだったんですか?
え、この時期に、こんなことが?それはいつのことですか?
この時は、着ぐるみでしたか?

など、ありとあらゆる質問が投げかけられました。また同時に、その当時の画像などを探したりと、結婚式などで思い出フォトを探す以上に、記憶の地引網を辿る作業が大変でした。こうして、幼少期、学生時代、社会人と、己の過去と見つめ合う日々が、メールや電話、ZOOM打ち合わせを経て、鶴太郎さんとのロケ収録の日まで、約3ヶ月間、ジワジワと続いていくのでありました。

2月下旬。密着ロケは3日間。

どうしても日常生活編で密着ロケはしないといけないとのことでしたので、しごく地味な毎日の様子が、ほんの一部ですが、番組内で流れたかと思います。

ロケには、カメラマンさん、音声さん、そして、ディレクターのYさんの3名が来られました。
色々なタイプのヤミツキさんがいらっしゃる中でのロケなので、事前準備や収録スケジュールも、どうやらある程度の想定はしつつも、予想だにしなかった出来事なども、番組的には問題ない、むしろ大好物!といった流れで、とても前向きに映像に収めてくださいました。

我が家には、モコちゃん、サブちゃんという愛犬2匹と共に住んでおりますので、時々、
ワンワンワンワン!!!
と、猛攻撃をうけている瞬間もありましたが、愛犬サブローは、徐々に、Yさん、カメラマンさんや音声さんとも仲良くなっておりました。

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普段、制作中は、愛犬サブローは居間やアトリエ部屋の一角で自由に過ごしているのですが、ロケの収録中は、どうしても犬の方に目がいってしまうこともあり、時々、作業部屋に入れないこともありました。
「そろそろ部屋から出ようね。」
と声をかけても、なかなかその場から動かない時もあり、
「ニシユキさんを守っているつもりになっているのかなあ。」
と、サブローの新しい一面を垣間見ることができました。


密着ロケ。怒涛の3日間最終日。

密着ロケも、あ!という間に最終日となりました。
最終日は、顔出し看板の仕上げ作業や、撮影風景の様子、今までの活動を振り返りながらのインタビュー撮影、とかなり盛り沢山な内容のスケジュールでした。

そういえば、ロケも終盤になった頃、顔出し看板の色付き作業が進み、完成が見えてきました。そんな時、ふいにカメラマンさんが、

「あぁ、なんだか、不思議と立体的に見えてくるもんだねえ…。
 こういうことなのかあ。すごいなあ。」

とおっしゃっていたのが印象的でした。

そして、インタビュー撮影も行われたのですが、これがまた、じわりじわりと過去から現在まで活動をかなりじっくり振り返っていく内容でして、
「あぁ、このペースで今日中に収録は終わるのだろうか…Yさん達、大丈夫かい?大丈夫なのかい?帰りの飛行機には間に合うのかい?」
と、何度も心の中で叫んでしまいました。
気がついたら2時間弱インタビューを受けていました。終盤フラフラになりながら答えておりました。
インタビューを受けていると、そのうち、言葉が見つからず、なんだか無意識でカッコつけているような答えをしてみたりと、迷走状態になったりもしました。「自分らしい言葉ってなんだろなあ…。どう言えば伝わるのかなあ…」と思っていたところ、ちょっと休憩タイムがありました。
ふと、ディレクターのYさんが、前回放送の恐竜にやみついていた大島さんの逸話を教えてくださいました。

「そういえば、前回の、大島さんは、どうして恐竜を作っているんですか?という質問に、『大きいから』って答えるんです。大きいからって。なんか、単純にそういうのって、完全に理解はできないんですけど、なんか、いいですよね。はははは。」

ああ、そうか、そんな単純な理由でいいんだな、と、ちょっと大事なことに気がついた瞬間がありました。


13人はきます!

3月上旬の某日。

決して、ヤミツキさんは中身を見ることができない番組台本を片手に、再びディレクターYさん達スタッフの皆さんが来られました。事前に聞いていたスタッフの皆さんの人数は、なんと総勢13名。収録前は、13名という人数にかなりビビっていたのですが、終わってあの日のことを思い出すと、
そんなにいらっしゃったかしら???
というぐらい、当日は、めまぐるしく時が流れていきました。緊張していたのかもしれません。

前日から会場設営と準備のため、7名のスタッフさんが前日に岡山入りして収録準備をされていました。コロナ禍での収録ということで、アクリル板の配置と、出演者の並び位置の確認、収録時はスタジオとなる部屋には最低限のスタッフの人数で望んだりと、色々な配慮がなされていました。

鶴太郎さんがやってきた!

お昼前。
ついに、片岡鶴太郎さんと、NHKアナウンサーの森田美由紀さんがご登場。
早速、自宅ピンポンのシーンから入り、2D仏像顔出し看板が並んでいる倉庫の部屋までご案内しました。顔で笑っていましたが、内心では、

「いいのか、こんな感じでいいのか、な??」

と、常に疑心暗鬼。調子に乗りずぎると良くない自分の悪い癖を意識しつつ、収録に挑みました。

最初に、片岡鶴太郎さんが、試しにはめてみた阿弥陀如来さまの顔出し看板。
真横でその様子を見ていたのですが、顔出し看板をはめた瞬間の鶴太郎さんの眼光がとにかく鋭くて、正直、こんなに力強い阿弥陀如来さまは見たことがないなあ、と恐れ慄いてしまいました。

日常生活編と歴史パート編の映像を見ながらの収録だったわけですが、それまでは、ディレクターYさんとのかけあいでしか関わっていなかったものが、実際に、映像として形になっている様子に、不思議さを通り越して、こんなにありがたいことがあるんだなあ、とホワホワした気持ちにもなりました。

あと、個人的に、立体曼荼羅とは?の説明映像が流れた時は、東寺の講堂内の映像が流れまして、その映像が見れただけでも内心、ウハウハと小躍りしておりました。
そんな中、

あーた、着ぐるみ着てたの!?!わたしもね…

という鶴太郎さんからの、着ぐるみトークが展開しました。突然の「ピーヨコちゃん」ギャグが目の前で爆裂披露されたあの瞬間、スタッフさん達も「あはは!」と笑い、大変忘れ難い瞬間となりました。
部屋に響き渡るピーヨコちゃんちゃん。小学生の頃、家では姉と、学校では、お友達と一緒に、ピーヨコちゃんの真似をしていたあの頃の私に、「あーた、約35年後、鶴太郎さんと共演するんだよ。そのギャグ、目の前で見ることができるんだよ。」と、そっと伝えたいです。

一流芸能人の真髄を感じた1日となりました。


時にどうしてもハチの画像が欲しい愉快なディレクターYさん

12月から3月下旬の放送日まで、担当ディレクターのYさんと、メールや電話、ZOOM会議でのやりとりを経て、密着ロケの日常生活編や歴史パート編映像制作についてのやりとりを重ねておりました。
正直、ロケ収録が終わると一旦質問の波は落ち着くかな、と思っていたのですが、今度は編集作業という段階があるそうで、

「この映像のこのシーンはこういった意味でのことなんですよね?」

といった質問が、2月の下旬ごろから鶴太郎さんロケまでの間、ほぼ毎日、何度も寄せられてきました。

「僕、すぐに電話かけちゃうんですよー。
 あれでもね、周りに止められて控えていたぐらいです!」

と、ドヤ顔で報告されておりました。そうなの?元気すぎます。

どうやら、編集についてお話を聞くと、編集マンの方も、映像の流れや意味を理解し、完全に納得しないと編集作業自体ができないそうです。言われてみれば、編集というお仕事も、全体の流れや意味を理解しないと一つの映像につながらないわなあ…と妙に納得した瞬間があったりもしました。プロのお仕事を垣間見た瞬間でありました。

そういえば、2月に行われた密着ロケ収録の時、淡々と映像に収められている中、ディレクターのYさんが、ふと、
「今回はね、ニシユキさんが主人公ですから!楽しんでください!!そのためにね、僕らは作ってますから!」
と、あはは!と笑いながらおっしゃっていた姿が印象的でした。

そういえば、電話取材やZOOM会議で落ち着いた頃、歴史パート編の収録はどんな感じを想定しているんですか?と聞いたことがありました。詳細は決して教えてくださらないのですが、ぽろっと、「どうしても、初めて仏像顔出し看板がお披露目された”おひバザ8”での様子を再現したいんですよねー。」とのこと。

テントとか立てて、再現しようと思ってます!ははははは!」

そこまでしちゃうんだ…、と同時に、自分でこんな活動をしていて何ですが、ここまで一生懸命に動かれている様子に、こちらが度肝を抜かれた瞬間でした。

また、鶴太郎さんのロケ予定日の数日前のある日のこと。
ディレクターのYさんから、「どうしても、私が初めて着たハチの着ぐるみ姿で出席した友人の結婚お祝い会の写真が欲しい」との連絡がありました。以前、一連の過去画像を調べた時は、そのきっかけとなった友人の結婚お祝い会でのハチ姿そのものの写真が見つからなかったので、その時は、ない旨をお伝えしておきました。鶴太郎さんとのロケ収録では、仮画像として別のハチ姿の画像を挟み込んで対応されていたのですが、やはり、どうしてもハチの着ぐるみ画像がほしいとのことでしたので、友人にも連絡してみたりもしましたが、ちょうど、時代がアナログからデジタル写真への移行期ということもあり、写真が見当たらないとのこと。再度、実家でも念入りに探してみましたが、まさにビンゴ!といった該当画像はなく、仕方なく、別の時に撮影された楽しげな己のハチ姿の画像を送信することになりました。

「あの画像で、大丈夫だっただろうか…」

と、心配しておりましたが、画像送信後、

「大丈夫です!これで、いけると思います!あはははは!」

と、また明るい声で反応があり、まあ、これでよかったことにしようとホッと胸を撫で下ろしました。

無事に放送

そして、3月27日(土)午前11時。BS プレミアムにて「ヤミツキ人生!」(Part 8) が放送されました。
放送終了後、ディレクターYさんから連絡があり、視聴者からの反応やご意見なども含め、あらためて映像を確認し、来週中には最終版としてお届けできるかと思います、とのことでした。番組放送後も、色々と残務業務があるのですね。

NHKオンデマンドの契約はしているわという方に朗報!

NHKオンデマンドでは、放送日翌日から、2週間ぐらいの4月10日まで番組が配信されるとのことです。BSは契約していないけど、オンデマンドは見れるわよ!という方、是非、ご覧になってくださいね。
私も、他のヤミツキさんが気になるーぅ!!

BSプレミアム <ヤミツキ人生!「part8」> NHKオンデマンドで配信中
U-NEXTやNHKオンデマンドで見逃し配信中!

配信期間は、2021年4月10日(土)まで
https://www.nhk-ondemand.jp/goods/G2021113019SA000/

おわりに

さて、長文ではありましたが、BS プレミアムにて放送された「ヤミツキ人生!」の裏側を一部ですがご紹介してまいりました。

この他にも、この時はどうだったの?など、他にも気になることがある方は、ニシユキテン「ほとけさまつり ~ほとけさまになれる至福の2週間 立体曼荼羅勢ぞろい?!~」(2021.4/7~19)内で開催されるトークイベント「ニシユキさんに聞いてみよう!」、4月10日(土)19時より、雑貨と喫茶 ネイロ堂。さんにて開催されます。できる限り、質問にお答えしていきたいと思っておりますので、こちらのイベントにも是非、ご参加くださいね!

トークイベント「ニシユキさんに聞いてみよう!」
2D仏像顔出し看板アーティスト、ニシユキに気になることを聞いてみよう!!
日時:2021年4月10日(土)19:00〜20:00
参加費:1,000円(1ドリンク付)※予約制・席数に限りがあります。

聞き手:さらすば亭サフィ

ニシユキテン
「ほとけさまつり ~ほとけさまになれる至福の2週間 立体曼荼羅勢ぞろい?!~」

日時:2021年4月7日(水)〜4月19日(月) ※火曜日定休
11時から19時(最終日は17時迄)
場所:雑貨と喫茶 ネイロ堂。
〒711-0811 岡山市北区番町2丁目8−18
定休日:展示期間中は火曜日
http://ameblo.jp/hanabi-neiro/
※駐車場はございません。お近くの有料駐車場をご利用下さい。
※喫茶店での展示になりますので1オーダーお願いします。

ほとけさまつり表修正

ほとけさまつり裏修正


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