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素直に人と関わること ~おぼん・こぼんヒストリーからの気付き~

ラジオを聴くのが最近の日課だ。
特に芸人がパーソナリティをつとめるラジオ番組は、ラジオでしか聞けないような日常の話や物事に対する考えを覗き見ることができて好きだ。
ここ数日、ラジオで絶対に話題にあがるテーマがあった。

水曜日のダウンタウン おぼん・こぼんヒストリー/THE FINAL

コンビ芸人の方々が口をそろえて「コンビ仲を見つめ直そうと思った」「漫才の良さを再確認できた」等と話しているのを聞き、録画していたものを見た。

ここ10年以上も不仲だった浅草の師匠おぼん・こぼんの結成時から不仲になったきっかけまでを追うVTR、娘の結婚式での仲直りチャレンジと2週間にわたる内容。

ここまで深い軋轢を生じさせたのは、二人が持つ意地やプライドの高さが要因だろうと思ったと同時に、それを10年以上の時を経てほどいた水曜日のダウンタウンという番組の力、ナイツやマネージャー等の周りの人物の存在は素直にすごいと感じた。

長年の付き合いの人

私は現在23歳。最長の付き合いは親で、年齢と同じ23年。
友人で言えば、小学校1年から仲が良く、社会人になった今も半年~1年に1度は会う親友が数人いる。彼女らは17年目(?)の付き合いということになる。

彼女らもそうだが、学生時代の友達はとても仲の良い子たちでも今は半年~1年に1度会うか会わないか。
また、一人暮らしをはじめているので親とも数か月に1度会う程度。そう考えてみると、何年もの間、同じような距離感でいる「長年の付き合いの人」はいるようでいないのかもしれない。

自分に置き換えて考えてみると余計に、お笑いコンビや夫婦のように何年間もずっと近くで共に過ごしている間柄というのは「貴重」という言葉では表しきれないほど、稀で奇跡のような存在なのだろう。

崩れる瞬間

コンビ解散、夫婦の離婚、もっと身近なところでいえばカップルが別れるなど、これまで特別に距離が近かった二人が離れる理由というのは、どちらかもしくはお互いに過度なストレスがかかり続けているとか、その相手との未来が考えられないとか、そういうところは一致しているような気がする。

おぼん・こぼんさんに目を向けてみると、「この二人じゃないと良い漫才は出来ない」という、未来に関するポジティブな共通認識を持っていながら、互いに多大なストレスを抱えているというレアなバランスでここまで解散せずに続けられたのだろうか。

冷戦

親の夫婦喧嘩はよく見てきた。いつも終わるときはどちらかが折れて謝っていた。カップルの喧嘩も幾度か話を聞いたことはある。これもどちらかが折れて謝るケースが多いのではないだろうか。

どちらも折れずに無視が続く冷戦タイプは、よっぽど二人とも頑固なんだろうなと思ってしまう。おぼんこぼんは多分このタイプか。

ところで、友達と喧嘩をしたことはあるだろうか。
私は仕事や活動などと関係がない、完全プライベートな喧嘩というものはおそらく経験がない。(読んでくれている友達の中で心当たりある人がいたらごめんなさい)
私が友人と喧嘩をしないのは、どこかで「喧嘩をしてまで最善の仲を保ちたい相手じゃない」と思っているからかもしれない。こう言語化すると自分は冷たい奴だなと思う。

そう思うと、喧嘩ができる間柄というのは、自分の意見をぶつけてでも理解してほしい、仲を保ちたいという一線を越えた関係性だと言えるのか。
どうも私は喧嘩をするのが苦手だ。嫌なことがあっても自分が我慢して関係性を続けるか、そっと離れるのが常な気がする。

自分にも相手にも素直に

ツイッター等でこの番組の視聴者の感想を見てみると、皆が口をそろえて「素直になるって大事」という内容を呟いている。多くの人の感想と同じように、私も漏れなく「素直にならなきゃ」と思った視聴者の一人である。

先に述べた「喧嘩をしてまで最善の仲を保ちたい相手じゃない」から喧嘩をせずにある一定の距離をおくという私の生き方は、省エネでありながら実は自分の立場を守る頑固な考えかもしれない。

おぼんこぼんの二人のやり取りは確かに、見ていて「素直になれよ~」と思うところばかりであった。しかし、この二人からは人間らしさがぷんぷんと漂っていた。良い歳をした大人がこんなに意地を張って、と思うところもたくさんあったが、それだけ自分の感情には素直であった。

私のnote記事はどれも自分の脳内整理を兼ねて書いており最後の方で導き出した結論を述べている。というか、いつも書き出すときは無計画で、1500字を超えたあたりで気付きが降りてくる気がする。

今回は、自分の感情に素直に、そして周りにも素直にいることが一番人間らしく居られる鍵だという気付きを得られた。

こう書けば当たり前だし、二択で「自分に素直であるべきだ yes/no」「他人に素直であるべきだ yes/no」と聞かれればどちらも迷わずYesを選ぶような問題だが、この当たり前なことに気が付くことができたのは、自分に素直でありながら相方に素直になれなかったおぼんこぼんの二人のドキュメンタリーのようなバラエティ番組を見たからである。

長年の付き合い~これから~

冒頭の方で、私には長年ずっと同じ距離感で親しくしている間柄の人はいるようでいないかもしれないと書いた。

そのときに近くにいる人たちと、楽しくその時を過ごすのが当たり前になっているのはは学生時代までだったのか、と思うことが最近よくある。職場の人としか顔を合わせない日々で、昔の友達はどうしているだろうかと考えることが増えた。
学校などというコミュニティの中で自動的に近くに人が振り分けられて、ふとしたきっかけで仲良くなった人がいつも近くにいる環境はもうない。これからは、これまでの人間関係を自力で継続させるフェーズに入ったのだと気づいた。

今後の人生を人間らしく生きるために、今ある人付き合いや新しい人との出会いをこれまで以上に大切にしよう。そして、自分にも他人にも素直に生きていかなきゃ。

以上

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