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【表現評論】シンスメモリーズの感想1 共通〜優梨子ルート【ゲーム】

メモリーズオフシリーズとシンスメモリーズのネタバレが含まれます。

今更やるメモリーズオフシリーズ最新作シンスメモリーズ。買ってからずっと寝かせておいたゲームです。過去作についてはこの記事を参照。

メモリーズオフ信者による、前情報ほぼゼロのリアルタイム感想です。

■1日目 第3章/06まで

●テキストを中国語にできる
なんか知らんけどこのシリーズは中国もマーケットになってるっぽい。日本での知名度は低い(ゲーマーでもなかなか知らない)と思いますが、中国で売れてるからシリーズが続くんですかね。真相は社員のみぞ知る。

●BGMはいつも通り
タイトルBGMを聞くだけであのメモオフの世界に戻れる。これはいつも通りでしたね。それだけで数千円払った価値あるよねっていう。BGMは1兆点。勝ち確。

●立ち絵のクオリティが低い?
BGM最高! か〜ら〜の〜って感じで、最初に思ったのがこれ。君なんか写真と違くない? ちはや。君、頭と体バランスおかしない? 縦に伸ばした絵でしょこれ。特に斜め向いた絵はかなりの違和感がある。イノサンフィーユもゆびきりも立ち絵のクオリティが高かったので余計に違和感を感じますわ。確かに立ち絵のクオリティが低い作品はかつてのKIDのゲームには存在しましたよ。毎回ハイクオリティってわけじゃないけどさ。でもそれは別のシリーズの話であって、メモリーズオフに関してはここまで違和感を覚える作品はなかったですね。背景の絵も一枚絵もクオリティが高いのに、なぜ立ち絵だけこうなったのか。誰か説明して。いや、でも想い出に変わる君も怪しかったか? ジャケ絵と違ってすげーギラギラしてるし。アイマス(家庭用ではない方)のキャラか。

●久々の大学設定
たまーに舞台を大学に設定するシリーズ。個人的な好みはともかく、想い出に変わる君、♯5と、大学設定は微妙な人気の作品が多い。この作品の運命はどうなるのか。

●声優ちょっと棒読み?
それもひとりやふたりではない。メインヒロインほぼ全員だ。なーんでこうなったんですかね。少なくともめちゃくちゃ上手いとは思えない。こっちの耳が老化してるのか。でも下手ってほどでもないし。普通のクオリティというべきか。プロとして最低限のクオリティは保たれているというべきか。棒読みっぽい声質なのか。サブキャラはみんなうまいです。はい。

●シナリオは♯5のオマージュ
っぽいけど初日ではそこまでわからず。兄より優れた弟は存在しねえ!
的なストーリー。死んでしまった優秀な兄の鷹也君にコンプレックスを抱く主人公の隼也君。誰かの死を引きずるのはシリーズのコアですね。元々タイトルを「トラウマ」にしようとしてたくらいだし。

●システム周りは神
この辺は昔から他の追随を許さない出来ですね。動きもきびきびしてるし、ロードも爆速だし。100点

●メインヒロインに外国人
ゆびきりのリサに続き二人目の外国人キャラ。黄春玉さん。中国人。やはりマーケットは中国なのか。中国人のキャラが出てくるのは家庭用ギャルゲーだとサクラ大戦の紅蘭、あとはミッシングパーツの涼雪(誰が知ってるのか)くらいか。なかなかレアですね。アニメだと結構いそうだけども。格ゲーもめっちゃいる。

●ヒロインに婚約者?
なんか正ヒロイン(自分は話の主軸にいるヒロインをこう呼んでいる)に婚約者いるんだけど。このパターンは過去に無かった。お見合いさせられそうになってるキャラはいたけど。絶対婚約者かわいそうなパターンじゃん。

●顔同じすぎない?
流石に同じすぎるでしょ。3人くらい全く同じに見える。優梨子と春玉なんてマ〜ジで同じでは。え? 俺が老化してんの? なんでもファミコンって言っちゃう感じ? でもさ〜別にイノサンフィーユでは感じなかったんだよね。昔は〜とか言ってる時点で老害入ってるけど。

●シリーズ恒例の信くん
信はいつもの信。凛は可愛いけど見た目は嫁の要素しかない。40歳くらいと言ってるので年齢はきっちり現代に合わせてきているらしい。自分が初代やった時は信と同じ年(やや下)くらいで、信も自分も歳を取っているのを見ると、何となく感慨深いものがある。

●鈍感ってレベルじゃねーぞ
ここまで鈍感な主人公はいなかった。

●シナリオの真相推理
旧宅に利権が絡んでたんですかね。兄貴はそれを調べようとして死んだ説。

■2日目 優梨子ルート 第7章/04まで

●主人公が相当男前
過去一でイケメンです。

●精神的課題を抱えている人たち
主人公もヒロインもみんな精神的な課題を抱えている伝統。

黄春玉にめっちゃ力入ってる
色んな意味で。こういうのでいいんだよこういうので。リサもそうだけど、自分はカタコトのキャラに惹かれるのかもしれない。正直出てきた時はサブもサブキャラだと思ってました。やっぱりマーケットは中国なんだよなぁという開発の意図が伝わる。絡みが多いし。立ち絵も変じゃないし。棒読みっぽいのもそういうキャラだし。BGMも中華っぽくて耳に残るし。

●まさかの二択
唐突にちはやルートと春玉ルートの二択を迫られる。春玉ルートを選択。この流れでちはやに魅力を感じるやつおるか〜? というものの結構迷った。ヒカリとホムラの呼び方くらいは迷った。いや、あっちはホムラ一択だけど。メモリーズオフは最後に正ヒロインが逆転満塁ホームランかましてくることがある。

●声に慣れてくる
自分が棒読みボイスに慣れてきたのか、声優の方がこなれてきたのかはわからない。立ち絵には慣れないです。ちはやの目、ツリ目すぎない?

●妹がいる
1日目はなんとも思わなかったけど、妹がいるってシリーズでは初めてじゃないですかね。実の妹じゃないやつはあったけど。家族がこれだけ出てくる作品自体、初めてか。

●一枚絵と立ち絵が違いすぎる
マジで写真と違くない? どっちがいいとか以前に違いすぎませんか。美術担当どうなってんですか。なんでこうなったのか説明して。と思ったら優梨子はあまり変わらない絵もある。クオリティも方向性も統一されていないのが本質なのか。それとも自分の目がおかしいのか。謎は残る。一枚絵もなんか絵によって違うよなぁ。塗っている人が違うのか。

●らぶちとは
らぶちとは何なのか。万能用語すぎる。

●優梨子めちゃくちゃ歌うめぇ〜
文章でそう言ってるんですけど、普通というか、普通に上手い歌というか。♯5でも麻尋が演技上手い設定でしたけど、普通というか。特筆するような何かがあるようには見えないというね。この辺は表現の限界ですね。小説みたいに文章だけなら問題ないですけど、実際歌入れちゃうと、ハードルが高くなってしまう。キャラクターの頭脳は作者の頭脳を超えられないという話に近いですね。天才のキャラクターがIQ200だったり。テスト100点だったり。天才ってそういうもんじゃないでしょ。

●初代の主人公三上智也の名前が出てくる
カキコオロギという時代を先取りした概念。

●優梨子と春玉のルート選択
結局全員やるからあまり意味はないですけど、まず優梨子から

●大山優梨子というメンヘラちゃんと理解ある彼君(主人公)
現実にいそうな名前のキャラ。部屋は汚部屋。人の名前は覚えられない。私は歌が全て。過去に主人公の兄に助けられたということで、主人公の兄の幻影を主人公に押し付ける、情緒が不安定なメンヘラ。しかも年上。年上のメンヘラ。歌に全振りアイドル。ここまでメンタル不安定な人、過去にいたかな。言ってることがコロコロ変わるのでヘラ度は相当高いです。ノエルが可愛く見えるレベル。アイドルも過去にはいなかったかな。モデルは二人いたか。役者もいたか。モデルの片方も大概ワガママだったな。やっぱ芸能人ってワガママだわ(フィクション)。ワガママな方が可愛いと思うのは、男の脳が持ってるバグ。いわゆる理解のある彼君は、バグが極限まで行ってしまった人かもしれない。理解ある彼君に幸あれ。

●主人公が急におバカになる
事務所通さずに歌わせて問題になるとか、主人公間抜けすぎない。デカいフェスの運営やらされてんのに、このコンプライアンスの適当さよ。大学生ならこんなもんか~? 優梨子シナリオに入ってから急激に頭が悪くなってる気がするんですけど、ギャルゲーの伝統ですかね。ルートによってライター違うのが普通ですし。

●理解ある彼君、ヒロインの金と権力で敵を殴る?
人間失敗は付き物なのでフェスでやらかしたのはいいとしても、でっち上げとはいえ、恋愛スキャンダルをちはやの親の力で殴るのは違くねーか。政治家のお父様におねが〜い。それやるの悪役だろ。追加で春玉の親の札束で殴るというね。金と権力で解決。こんなストーリーでいいんですかね。主人公、理解ある彼君役だけで、何もしとらんやん。そういう人脈があるのもお前の力だ、というフォローがなされていたけど、それならせめて自分も頭下げて頼みに行った方が良いのでは。他のヒロイン任せではい解決〜って、流石に? 現実ならいいよ? 物語がそれでいいんかと。なんですかね。この手段を選ばない感じ。手段を選ばない人達に夢を語ってほしくない。自分は納得できないですねこのシナリオ。優梨子さんも歌が好きなら歌ってみたでもやってろと。大人の事情を絡ませすぎたせいで、親の力で殴るしか無くなったという設計ミス。

●流行を取り入れると失敗
このシリーズは流行を取り入れようとすると失敗する傾向がありますね。りりすはハルヒっぽいのやろうぜで空回り。こっちはアイドル流行ってるからやろうぜで空回り。アイドル要素いるぅ〜? 

●昔はよかったなぁ! という亡霊
優梨子さん鷹也君鷹也君うるせーんですわ。ぁじで。可愛ければ全て許されるを地で行っている。これはあれですか。いつまでも昔のメモオフは~って言ってるユーザー(俺)への皮肉ですか。いつまでもメモオフメモオフ(鷹也君鷹也君)うるせーんだよお前らと。もうタイトルはシンスメモリーズ(隼也君)なんだよと。会社もKIDじゃなくてMAGESなんだよと。信も放浪者じゃなくてアラフォー子持ちなんだよと。だとしたらこちらも反省しなければならないのか。だが断る。だって続編として作ってるんだし。

■3日目 優梨子ルート 最後まで

●BGMは非常にメモリーズオフっぽい
イノサンフィーユは正直あんまり印象に残らなかったけど、今作は完全にメモリーズオフ感がある。大復活

●シナリオに無理がある
水元堂に預けられてたことを忘れてましたなんてあるか〜? 無理がありませんかね。百歩譲って忘れてたとしても、親父も妹も全員忘れてたのか。20歳で小学生の頃の記憶って薄れるもんですか。シナリオとしては優梨子が鷹也と思っていたのは勘違いで、昔から隼也に懐いていたのが真相だったけども、うーん……。勘違い自体も無理があるし、そこを逆転させたら兄を乗り越えるという流れが台無しでは。結局年齢も年上ではないという。効果を成さないミスリードが多いシナリオ。年上でよかったと思う。早朝から走ってるのに背景真っ昼間なんですが。手抜きでは。おまけに早朝から走ってんのになんで人だかりができるわけ。おかしいでしょ。全体的に細部まで作り込まれてない感じが凄い。開発期間が短いんですかね

●金持ち多すぎ問題
ヒロインほぼ全員金持ちという謎。

●雑な視点移動
ちょくちょく視点移動が入るんだけど、これどうなんでしょうね
。♯5のリバースカットは素晴らしいものだったけど、細かく入れるのは微妙では。ノベルゲームとか小説の醍醐味は相手の考えが確定しないところにあるわけで、後からネタバレされるならともかく、途中で確定したらおもんないと思うんですが。

●那由多と優梨子の違い
変わり者のアーティスト感を出そうとしているんですけど、なんか失敗してる感じが否めない。那由多との違いはなんだろう。那由多は全体的に変わってるけど、優梨子は局所的に変わってるので、養殖感がある。

優梨子シナリオ終了
とりあえずグッドエンドよりノーマルエンドの方が良かったですね。はい。マネージャーとアイドル(でも無くなったけど)が恋愛するんじゃねえというね。隼也君、全体的に仕事適当すぎない? 社会人っぽくしたのは失敗だったかもしれないですね。社会人にすると失敗を大目に見られないというか。あと昔出会った時、お互い初恋でしたって、そんなわけあるかい。お前らお互いを忘れてたでしょ。ルルーシュのセリフの方がまだ信憑性がありますわ。多分初恋だった。グッドエンドの一枚絵もなんか変ですね。鼻の位置おかしくないっすか。ということで残念ながら優梨子のシナリオはかなり評価低いです。納得いかない点が多すぎる。優梨子自体は嫌いじゃないですけど。ヘラってるけど普通に可愛い。可愛けりゃ許される系のアレ。ただシナリオは理解し難いです。同じく理解し難いのが、T-waveのりりすのシナリオですが、どっちも歌が絡んでますね。歌は危険。

●ひとり終わった感想
色々言いたいことはありますが、やっぱりこの世界観に浸れる感覚は唯一無二ですねBGMも好みだし。優梨子は微妙でしたが、自分の作品評価はメインルートがほぼ全てなので、まだこの作品の評価は固まりません。現段階の評価をあえて言うと、真ん中くらいでです。これだけ言ってて真ん中なのかよ、という感じですが、ヒストリアの記事で言った通り、2ndとT-waveは理解できない作品なので、まだ真ん中です。過去作も今と同じ解像度で見れば、ツッコミどころだらけなのかもしれないな、と思ったり。ゆびきり以降は今と同じ解像度で見れているとは思いますが、T-wave以前はだいぶ前なので、今と解像度が違うのは間違いないですね。ヒストリアを先にやっておくべきだったかな。

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