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【表現評論】メモリーズオフ2nd コアレビューその1 共通ルート【全作再プレイシリーズ】

●前回の記事

●2ndの印象

今回から2ndに入ります。この2nd、メモリーズオフで一番の人気作じゃないですかね。メモオフは2ndしかやってないとか、2ndまでしかやってないとか、そんな話も結構聞くし、一作あげろと言われると、2ndを挙げる人は多いでしょう。

ところがどっこい、すみません。好きな人が多いとは知っていますが、自分はリアルタイムでプレイした時、めちゃくちゃがっかりした記憶があります。というものね、まず主人公がつまらないんですよね。イナケン。智也のあたおかっぷりが好きだったので、毒にも薬にもならんやつが来たなと。おまけにほたるちゃん、ほわちゃんね、これも毒にも薬にもならんなと。いや、ほたるも結構変わり者なんですが、比較対象が唯笑だからね。でもそういう不満は当時でも聞かなかったので、そう感じていたのはこの世で自分だけかも知れません。俺もあたおかなのかも知れない。さらに言えば、私がメモリーズオフに感じていた魂のようなものも感じられませんでした。当時はそれが何なのか言語化できませんでしたが、結局ヒロインの自己犠牲ということでしょうね。要は唯笑の精神。でもわかりません。大昔の自分の読みが浅くて、見落としているだけかも知れないし。だからこその再プレイです。

とはいえ、主観抜きにすれば、全てがパワーアップした続編なのは間違いありません。グラフィックも、ボリュームも、BGMも、シナリオも、クオリティで前作に劣るところはないと言っても過言ではないでしょう。しかしこのコアレビューシリーズは全部主観です。客観的に分析して評論しようとか、点数をつけようとか、そんなつもりはありません。究極的に人間にとって重要なのは、自分が納得するかどうかだけです。自分はリアルタイム時は、主人公とヒロインが理解できない、魅力を感じないという理由で、2ndに納得できませんでした。今回はどうなるか。ちなみにタイトルBGMは神です。

●ピアノ少女 白河ほたる

2ndの真ヒロイン。最初から主人公と付き合ってます。ちょっとワガママで、甘えたがりで、主人公を振り回すけど、可愛いから許される系の人です。おまけにツインテール。ギャルゲーのヒロインとしては100点。ピアニストを目指しているので、2ndは随所にピアノ曲が出てきます。リストの愛の夢とか。サッカー部の主人公とピアニストを目指すヒロイン。う〜ん。メモオフらしからぬリア充カップルですね。帰宅部の智也と、特に特技もない唯笑さんとはだいぶ違います。後の作品では世界的ピアニストになっているようです。

声優が水樹奈々さんですね。個人的には出世作と認識してます。声わけえ〜。声たけぇ〜。防人とは全然違う。

しかし最初から付き合ってるので、他の人のルートに行くと必ず浮気&振られるという確定10割コンボを喰らう人です。静流なんて姉ですからね。姉に男を寝取られるヒロイン。親友にも寝取られる。可哀想だけど、身を引くのが自己犠牲なのかと言われると、そうは感じない。しかしこの主人公の浮気ってのもね、全然理解できないんですよね。ほたるが可哀想というよりも、単に意味がわからんというか。う〜ん。今回は理解できるのか。ショーゴ君もやらかしてましたけど、あっちはまだ理解できる気がする。でも音緒さんは可哀想。

これは外伝の話なんてコアレビューでは除外対象ですが、主人公に惚れた原因がかなりイミフだった記憶があります。サッカーの練習試合で、主人公の親友が相手のラフプレーに削られて、ぶちキレた主人公を見てときめいたとかじゃなかったっけ。とりあえず外伝なんで見なかったことにします。

●主人公 伊波健

通称イナケン。安アパートに一人暮らししています。一人称が僕というのは、メモリーズオフの主人公ではこの人だけかも。サッカー部に所属してます。部活やってるのも一人だけなので、色んな意味で独自設定の持ち主です。シリーズ随一のリア充男。智也と違って普通の脳みそですが、たまにおかしい発言はある。カキコオロギとかはやらないタイプ。誰もやらんだろ。

●グラフィックのクオリティ

グラフィックは明らかに1stとはクオリティが違いますね。背景がしっかりしてるし、立ち絵のバランスも塗りも別次元に見えます。種類もめちゃくちゃ多くないか。相当力を入れて作ったことがうかがえる。そら売れますよ。

●稲穂信

2ndでも登場。高校中退男です。飼ってる犬をトモヤと名付けています。声が結構変わってるというか、演技が変わってるというか。こんなに声が高い信は他作品にないのでは。

●嘘をつくほたるさん

友達の家に泊まるから〜と親に嘘をついて、主人公の部屋に泊まってます。何というか、笑えない嘘ですね。こういうの。あんまり好きになれない。星天のレビューでも言ったんですが、手段を選ばない人に夢を語ってほしくないですね。主人公とかヒロインは色んな意味で夢を語る側じゃないですか。ほたるさんはウソは必ずバレるんじゃない、バレたからウソって言うんだ、と主張しております。バレないウソは真実だと。まるで悪役のようなセリフ。いやいや、子どもの嘘なんて親にはほとんどバレてますからね。親は見て見ぬ振りしてやるか、嘘を咎めるかの二択です。

●レモン先生 南つばめ

ちょっとエキゾチックなBGMとともに登場するレモンの先生。結構な人気キャラだったと思うんですけど、ほとんど記憶がありません。どんなシナリオだったっけ。勉強なんてしたくなけりゃしなくていいんだよ、みたいなことを言ってたような。父親が終わってるという、シリーズ伝統の物語だった記憶はうっすらとあります。登場から何を仰っているのか意味不明な人です。風を見てるとか。見ろ! この音を! 音は見えねえよ。という有名なセリフを思い出します。またH2か。つばめ先生は自己完結系のポエムを披露するお方ですね。当時はあんまり気にしてなかったけど、露出度高ない? メモリーズオフ基準だとかなり出してる。先生でこの露出はいかんでしょ。でもかわいい。見た目の暴力で攻撃してくるタイプ。ヒロインが先生なのは、このつばめ先生とゆびきりの織姫先生ですね。どっちも人気なので、メモオフの先生枠は固いらしい。二人しかいないけど。双想でそろそろ出てきそうじゃないですか。

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