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自分は自分の周りにいる人の平均

今から4年前、2016年にシンガポール国立大学公共政策の講義を受講した。アジアの政治、経済、テクノロジーも含めた地政学を学ぶプログラム。

豪華な先生達によるナレッジシャワーを英語で浴び続けた僕は、もうこれ以上はなんにも脳みそ入りませんよ状態。

そんな講義の最終日。
ふらふらの僕の頭に突然ガツンと入ってきた言葉があった。

You are the average of the people you spend with.
あなたは、あなたの周りにいる人達の平均である

この言葉を聞いて、すぐに自分の周りにいる人達の顔を思い浮かべていた。

当時の会社の同僚、大学時代の友達、先輩、後輩、自分が普段過ごす人達。

あぁ、なるほど。。妙に納得感を感じた。

自分が過ごす金太郎飴の世界

納得感を持つ一方、自分の住む世界がまるで金太郎飴のようなだと感じた。
同じような教育を受けて、同じような仕事をしている、同じくらいの生活レベルの人達。

もちろん一緒に過ごしてくれる大好きな友達、同僚に全く不満はなかった。
ただ何か違和感を感じた。その違和感は自分に対してだった。

常に自分にとって居心地の良い環境、似たような人種が集まる場所に身を置いていだんだろう。

そしてその後、直感的にこう思った。

もっと自分を変えないと。
自分の周りの平均が自分なんだったら、自分の周りのレベルをあげれば自ずと平均が上がり、平均である自分ももっと良くなるじゃん。

そのためには、自分がレベルが高い人達の中に頑張って身を置けば良いという発想。最初は相手にしてもらえなくても、そこで必死に自分の価値を磨いて認めてもらう。食らいついていく。
そうすると最初は下の方でも、徐々にまたその中で平均に近づいていく。

自分を変えたければ、自分の周りの環境を変えよ

実際その後、少し背伸びしながら、居心地の悪いところに身を置くように意識した。そこで埋もれないように、必死に自分の得意なことに磨きをかけ、自分の価値を高めていった。そうすることで、向上心が高くなっていたし、好奇心も強くなり、実際良いスパイラルに入った気がした。

一方、ネガティブな側面も感じられるようになっていた。
少しでも人に認めてもらうために、仲間に入れてもらうために、自分を必要以上に大きく見せたり、マウントを取り合ったりするインセンティブが働くことがあった。そして自分もそういう人に多く会うようになっていた。

虚勢を張った生きた方をしている人は辛いし、虚しい。見ててさぶい。
自分もそういう生き方に近づいてるんじゃない??そう思うとゾッとした。
これだと、平均上げようとして、逆に下がってんじゃねぇかとも思った。

そもそも平均って何よ?

”平均”を高めるために、いつの間にか、無意識にこんな判断軸を持ってしまったのかもしれない。


肩書きがすごい人(社長とか成功者)、SNSで有名な人とかが上で、
何にも成し遂げれてない無名の自分が下。

つまり相対的な評価として、社会的評価/ステータスを一つの軸として判断していた自分がいたんだと思う。

自分ではわかっていた。
そんなことよりも自分の精神、自分自身を如何に進化させることができるか。高められるか。
それは相手のそれと比べるものでもない。

平均を測るための軸の取り方



それでも、今でも大事にしてるこの”平均”の考え方。

なぜ今もまだこの言葉を意識しているのか。

以前は平均を取るための軸を単純に社会的評価と捉えていたとすれば、
今、僕が意識している軸は尊敬というx軸と多様性というy軸

自分の感覚で尊敬できる人か否か、自分と違う世界/価値観を感じることができるか、という軸を意識するようになった。

当時、僕の周りにいた人達は、いわゆるビジネス意識高い同世代サラリーマンがほとんど。

今、僕の周りにいる人達は、日本人だけでなく外国人が多い、職業もビジネスマンよりも農家、漁師、美容師、トレーナー、一緒にお仕事する人達の年齢も大学生から60歳を超える友達までかなり幅広くなっている。
そして何より自分が好きなことをやっていて自分の人生の軸を持っている。

社会的ステータスや仕事内容、年齢は、金太郎飴どころか、全く被らない。

もちろんこの中に意識高いビジネスマンも多くいる。
その人たちが何ら悪いといってるわけではない。
そういう人しか付き合うことができなかった自分の幅の問題。

最後に

同じような人達だけで過ごすこと自体は何も悪いことではない。
自分がどんな人と過ごしたいか、どうありたいかは自分で決めることである。人がどうこう良い悪い言うことではない。

僕の場合は自分に違和感を感じていた。
だから意識して平均を考えて自分をこっちに変えてきた。
そして今、自分の知らない世界で生きている人、違う価値観を持っている人、自分の道をしっかり歩んでる人、幸せそうな人、そんな人達と過ごす時間が増えたことで、僕の人生は豊かになってると感じている。極めて抽象的かつ主観的な感覚ではあるが。

自分を変えたいと思うなら、
環境を変える、
自分はどうありたいのか、どんな人達と過ごしたいのか、
そんなことを意識して過ごすと、少しづつ自分の軸が見えて来る気がする。

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