『予約がなかなか取れない人気美容師さんのコミュニケーション』Voicy2021年5月17日
初めての美容院に昨日行ったんですね。あまりどういう美容師さんなのか詳しく分からないまま行ったら、女優さんとか、あと大使館の大使の奥様なんかを切ってらっしゃるっていう話で。
すごいなと思ったのは、その方が五十歳で仕事を辞めてフランスに住もうと思って、フランスに行ったらしいんですけれども、その時にその日本に駐在されてる大使の奥様が貴方じゃないと困るということで、なんと月に1回髪を切るためにフランスから日本に戻ってくるという、そういう生活をしばらくしていたっていうね。
この人じゃないと困るって、替えがきかない、他の人じゃ駄目っていうそんな美容師さんにね、なかなかお会いできることがないんじゃないかなと思いますね。
すごい方なんだなーって思いながらね、好奇心をもって、私はその方の話し方とかコミュニケーションをずっと観察してましたね。
まずね、言葉遣いがすごく丁寧なんですね。それは堅いっていうことではなくね、美しい言葉を使われるんですね。それはやっぱり心地よかったです。
それから、言葉が美しいのに合わせて、動きも美しいんですね。ハサミを手にするとか、使ったハサミを助手の方にお渡しになるとか、そういったときの、その一つ一つの動作も丁寧で確実で美しい。だから安心感があったんですね。
それから何が一番印象的だったかって、その方が美容師をやめようと思ったことは一度もない、っていう話をしてくれたんですね。私がそういう質問したからなんですけどね。髪を切るのがすごく好きなんだって、
「ハサミ一つでこうやって目の前に形を作れるんですよ。楽しいし、すごいことでしょ」
って、すごく嬉しそうにおっしゃった。自分がやっている仕事をそれだけの愛情をもって取り組まれてる方ってキラキラしてますよね。
終わってみて気がついたんですけど、私緊張しなかったと思って。
初めて行くお店で、初めて髪を切ってもらう。やっぱり髪切ってもらうってかなりの至近距離じゃないですか。だからやっぱりどうしても最初って緊張感がこれまではあったんですね。だけど終わってみて気がついたんですけど全然私緊張してなかった。
だから疲れなかったどころか、その方のすごく素敵なお話とヘアカットでとっても元気になって帰ってきたんですね。すごいことだなって思いました。でそれがなぜかなって言うと、色々理由はあると思うんですけどその一番がやっぱりその美容師さんが、何よりも自分がやってることを楽しんでいらっしゃったことにあるんじゃないかなって思ったんですね。
先日はpodcastとYouTubeでお届けしているデリシャス人生案内という番組があるんですけれども、その中で初めて飲食業に転職をして、コーヒー屋さんだそうですけれども、それでカウンター越しにお客さんとどんな距離感で話をしていいかわからない、っていうそういうご相談をいただいたんです。
デリシャス人生案内って人生相談の番組なんですね。コミュニケーションを快活にするための社交術って、いろんな技はあると思うんです。
だけどその相談してくださった方に、私から出てきた言葉は何だったかっていうと、会話を楽しみませんかだったんです。お客さんと会話をする時にサービスする側の方が緊張してたら絶対に場は緊張するし、お客さんにも緊張ってうつっちゃうんですよね。
だからサービスをする方がコーヒーを作ったりお出しする事、そしてお客様に飲んで頂けること、そんなお客様とお話できることをすごく楽しんでいたら、自然と会話っていうのは楽しくなるんじゃないかなって思います。それがね、今回の美容師さんとの体験で改めてそうだなーって感じました。
皆さんのリモートワークの方も多いかもしれませんけれども、会社に出かけてあるいはお客様との打ち合わせでお話をされる機会があるかもしれません。オンラインでもそういう機会があると思います。その時に初対面だと緊張しちゃうと思うんですが、楽しむ。自分がまず楽しむ。そうすると相手の方も自然にリラックスして楽しんでくれるんじゃないかなって思います。
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