ブルーマウンテンについて語ろう

どうも、西尾珈琲です。

今回は日本人ならお馴染みの高級コーヒー、ブルーマウンテンについて語っていこうと思います。


高級ブランドコーヒー「ブルーマウンテン」

ブルーマウンテンの成り立ちは有名なので皆さんご存じだとは思いますが、要は商社のイメージ戦略によって作り上げられた高級ブランドですね。

品質管理の徹底などは行われているでしょうが、偽物の流通もそうですし、値段が高すぎる故に基本はブレンドでの提供だったりで、名前ばかりが先行してイマイチ味のイメージが思い浮かばないコーヒーの代表格だったりします。

メッキの剥がれた今のブルマン

じゃあ、今のブルーマウンテンはどうなの?という話ですが、相変わらず取引価格は高いです。

1kgで10000円超えなんて豆もあります。

はい、立派な高級豆です。

問題は、今それだけの価格で売れるだけの話題性がブルマンにあるのかという話です。

スペシャルティコーヒーの台頭、そして世界的に高級豆の代表格として君臨し始めたゲイシャの存在。

その中にブルマンの話題があるかという話ですが、そもそも先述の戦略によって日本国内でしか知名度がないのがブルーマウンテンという豆です。

当然、話題に上がるはずもなく……。

そしてゲイシャは今までのコーヒーになかった風味を持っていました。

華やかで繊細、紅茶のような風味と柑橘系の酸味。そこにチョコレートや蜂蜜のような甘味(個人的にはマロン系の甘み)。

ゲイシャかどうか、飲めば一発で分かります。

人によって好みの差こそあれ、高級で美味しいコーヒーといえばゲイシャという認識が広まり、ブルマンはその存在感を薄めていったわけです。

ブルマンを本当に活かせていたのか?

そして今、スペシャルティコーヒーの普及によってコーヒー豆の原産国、品種や精製方法、標高などの情報にも気を遣うようになり、改めて思うことがあります。

ブルーマウンテンのポテンシャルを侮っていないか?と……。

ジャマイカのブルーマウンテン、品種もブルーマウンテンと表記されていることがありますが、これは現地で独自変化したティピカの亜種にあたります。

栽培の難しさから流通量も減り、ティピカ単一のものが極めて少ない今、ティピカ単一を楽しめるブルーマウンテンは結構すごい存在だったりします。

ティピカはさわやかな酸味と甘未を持ち合わせており、香りも素晴らしい品種です。

ただし、これらの特性を十分に活かすためには、焙煎も気を付けなければならないわけです。

ものによるでしょうが、ティピカの特徴的な風味を生かすなら浅煎り~中浅煎りをおすすめします。

そしてスペシャルティのほとんどがそうであるように、このように焙煎されたブルマンはそれ単体で提供されるべきでしょう。

そうして初めてジャマイカで育てられたティピカ単一の高級コーヒーを楽しめるというものです。

とはいえ……

コーヒー屋にとって、結局の問題はブルマンが高すぎるって部分なんですよ。

確かにポテンシャルは高いけど、その価格で仕入れるかといわれると……。

例えば1kg1万円ならもうちょっと出してパナマのゲイシャなりゲシャビレッジのゴールドラベル仕入れるなりするでしょうし、1kg6000円でもCOEの豆と比べてどうなの?って話になりますし……。

値段が高すぎる問題はあれど、ちゃんと焙煎・管理されたブルマンは美味しいので、機会があればぜひ飲んでみてください!





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