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詩集『フタを開ける』 全作品

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2010年に刊行した詩集『フタを開ける』(書肆山田)の全作品を収めています。
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2024年1月の記事一覧

作品「つかの間のこと」

つかの間のこと        森の風雨に耐えかねて 一枚の看板が すっかり茶色く錆び付…

西尾勝彦
5か月前
5

作品「木辻町再訪」

木辻町再訪        古い町並みが残る ならまち 西のはずれ 木辻町 六年前の夏 暑さ…

西尾勝彦
5か月前
6

作品「ひぐらしのうた」

ひぐらしのうた       ひぐらし 鳴いて 山響き ひぐらし 鳴いて 空開く ひぐらし …

西尾勝彦
5か月前
5

作品「青い夢」

青い夢           古いビルの 青く埃っぽい螺旋階段 そこを駆け上がっている夢…

西尾勝彦
5か月前
4

作品「待つ」

待つ             自分を 待つことが できるようになった 以前なら 未熟な自…

西尾勝彦
5か月前
10

作品「ロケット」

ロケット         発想を ぽーんと 飛ばしてみるといい と教えてくれた人がいた …

西尾勝彦
5か月前
2

作品「人」

人                 大学には何も期待せずに入った。文学部だったので本を読んでいれば、それでいいと思っていた。人付き合いは、最小限にしていた。淋しかったが、それでも独りの方がよかった。他人のことは、よく分からなかったし、興味も持てなかった。何より、自分のことが、分からなかった。  ゆいいつ、アルバイト先で他大学の学生と友人になった。お互いのアパートを行き来し、一晩中、出口のない話をしていた。ある日、僕は、安ワインをしこたま飲んで、次の朝、友人のアパー

作品「コロッケ(老詩人の話 其の二)」

コロッケ(老詩人の話 其の二)          駅前の活気ある商店街から横へ ほそい…

西尾勝彦
5か月前
9

作品「大きな鯨」

大きな鯨          二年ほど前に使っていた 黄緑色の小さなノートが本棚から出て…

西尾勝彦
5か月前
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『フタを開ける』 あとがき

あとがき  春日大社の南、高円山(たかまどやま)の中腹に暮らし始めて四年目を迎えました。奈…

西尾勝彦
5か月前
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