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「弾いていただきたいギター その③MARTINのD-28(1968年or1969年)converted to pre war D-28

 アコギ庵の目的の一つに、出来るだけたくさんの方に自分のギターを弾いてもらおうということがあります。MARTINのヴィンテージやSOMOGYI、GREVEN、FIELDSなどそう簡単には弾けないであろうというギターがいくつかあります。それ以外にもジャパンヴィンテージやGUILD、TAYLORなどもあります。まずは写真でお楽しみいただき、興味を持たれたギターは是非弾きに来てください。 (少し予定が先になりましたが、オープンする前にお知らせします。)

コンバージョンについて
 以前アコギ回顧録の中で、コンバージョンのことについて書きました。(番外編の③)
https://note.com/nishino30320/n/n9931b2fe0c36
 このギターの経歴?についてはほとんどこの中で書いてしまいましたので、今回はスキャロップドブレイシングのサウンドについて簡単にまとめておこうと思います。

 Martinのギターサウンドの中で一番評価されているのは、戦前のスキャロップドプレイシングの時代のものであるのは間違いないでしょう。良い材料が潤沢にあった時代です。クォーターソウン(柾目の良いところだけを切り出して使う。1本の木の4分の1程度しか使わない。)と言われる言葉が当たり前であったという話です。その材の良さに経年変化が加わり、素晴らしいサウンドを生み出しているのだと思います。D–28に限らずこの時代のMartinは、アコースティックギターの最高峰のサウンドと言われています。言葉で表現するのは難しいですが、あえて言えば繊細なリバーブ感という感じでしょうか。スキャロップならではの響きです。

 これらのギターは、ヴィンテージギター価格の高騰で最近では見ることすら珍しくなってきました。ましてや弾くことなど、とても現実的には考えられなくなってきています。今回ご紹介するこのギターはヴィンテージギターではありますが、部分的に新品とそれほど変わらないと言ってもよいかもしれません。トップは新品で、それ以外は(バインディング等の細かい部分を除いて)ヴィンテージです。サウンドは新品でもヴィンテージでもありません。ヴィンテージのような枯れて抜けが良いサウンドではありませんが、新品のような湿った感じもありません。1番の特徴は、スキャロップドプレイシング特有の響きが本当によく出ていることです。これは是非体感していただきたいと思います。

トーティスのバインディング。なかなか良い感じです。
ペグはグローバーのゴールド
このヘッドの形からするとネックはD-35かなと思いますが、確信はありません。

 Martin D-28については、語りつくされていると言ってもよいぐらい情報が溢れています。自分的にはスペック事態にあまり興味がないので、サウンドを中心に据えて思うD-28観があります。これについてはまた別の機会に(近いうちに)書くつもりです。

 拙い文章をお読みいただき、誠に有難うございます。皆様の感想、ご意見をお聞かせください。 またアコギに関する相談等がございましたら、どんなことでもOKです。遠慮なくお尋ねください。
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