見出し画像

アコギ回顧録Vol.11 ついに始まった自分のアコースティックギターの歴史。 「ヤマハ FG-350」と「S・ヤイリYD-304」

 ギターを道具(弾くもの、使うもの)として捉え、プレイヤーの視点から見た良いギターとはどのようなものか?その答えを追い求めて50年余り。所有したギター本数も3桁に届くぐらい?!
 その答えと言えるかどうかわかりませんが、過去~現在を振り返って自分なりの考え方をまとめてみようと思いました。アコギ好きの方、興味のある方にとって、少しでも楽しんでいただけること、お役に立つことができれば幸いです。


「ヤマハ FG-350」
 そんなこんなで楽しい高校生活も1年が過ぎ、高校2年生の春を迎えました。(1971年)世はまさにフォークブームの真っ最中で、この年の新入部員は30数名いたと思います。(新入生全体の8%ぐらいです。もう少しで1クラスできそうなぐらいの人数でした。)部長の自分としてはプレッシャーを感じつつも、かわいい後輩たちが楽しく部活ができるように頑張りました。
 日本中がフォークブームだったこともありすでにギターのうまい後輩も何人かいましたし、自分よりいいギターを持っている後輩もいました。ちょこちょこ弾かせてもらったりしているうちに、「やっぱり質屋で買ったギターではあかん。ええギターがほしい!」そう思い始め、夏休みに頑張ってアルバイトをして資金を作りました。この時のバイトは運送屋、トラックでビールを運ぶのがメインでした。真夏の一年で一番暑い時期に汗だくになって稼いだまさに汗と涙の結晶とも言うべきお金でした。そしてそのバイト代を握りしめ、楽器屋さんに向かったのでありました。

 当時国産ギターの主流はヤマハかヤマキぐらいで、店員さんに勧められるままあまり考えずに買ったような気がします。(ほとんど記憶がありません。)でも音の違いははっきりわかりました。
 この初めて自分の稼いだお金で買ったギターがヤマハのFG-350というモデルで、当時これより上級はFG-500(当時50,000円だったと記憶しています。1971年のことです。)ぐらいしかなかったのではないかと・・・。

画像1

 YAMAHA FG-350です。(自分のものではありません。ネットで探して見つけた写真です。)

 ギターと一緒に買ったヤマハのハードケース、これも初めてだったので嬉しかったなー。
これが当時のヤマハのハードケースです。

YAMAHA  ロケットケース


「S・ヤイリYD-304」
 FG-350を弾くこと約1年。楽器屋さんに出入りする回数も増え、店員さんとも仲良くなっていきました。ますますギターにのめり込んで行き、「もっとええギターがほしい。」そういう思いがどんどん膨らんでいきました。高校3年生の夏、一年前と同じ運送屋でアルバイトしてお金を稼ぎ、新しいギターを購入することにしました。

 この頃から少しずつ国産ギターにも高級機種が出始めてきました。それでも国産ギターで一番高額なものでもまだ100,000円ぐらいだったと思います。当時まだあまり有名ではありませんでしたが、仲の良い店員さんが「このギターはええよ。ネックには永久保証がついてるねん。」と言って勧めてくれたのがS・ヤイリのYD-304というモデルでした。スペックはトップスプルース単板、サイド/バックハカランダ合板(メイプル挟んだピース)、シャラーゴールドペグ(これだけで1万円以上していました。はっきりとは覚えていませんが、12,000円~18,000円ぐらいだったと思います。)という感じです。音も今まで持っていたヤマハのFG-350よりも良かったし、ネックの永久保証というのも大きな魅力でした。他にあまり競合するギターもなくこのYD-304を購入しました。当時の定価が80,000円。高卒の初任給が40,000円ぐらいの時ですから、高校生が買うギターとしてはかなりのものでした。当然夏休みのバイト代だけでは足りず、FG-350を知り合いに売って購入資金に充てました。1972年の夏のお話です。

S.Yairi YD-304

画像3

画像4

この写真も自分のものではありませんが(ネットで見つけました。)、1971年製とのこと。自分が持っていたものと同じ年代です。

 拙い文章をお読みいただき、誠に有難うございます。皆様の感想、ご意見をお聞かせください。
 またアコギに関する相談等がございましたら、どんなことでもOKです。遠慮なく聞いてみてください。
宛先 e-mail:mail@acogian.com または twitter(@acogibucho)にお願いします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?