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「フリマサイトの闇 最終回」

 「終活ギター アコギ庵」「アコギ弾き比べサロン アコギ庵」です。
 アコギ一筋54年。アコギの終活をやろうというオッサンが、《何かアコギ好きのためにできることはないか?》というところからスタートしました。アコギ好きのための”Support and Assist”を目標に、何かしらお役にたてることがあればいいなと思っています。
 そうそう簡単に弾くことができないと思われるギターも、何本か用意しています。初心者の方用、中級者用のギターもあります。とにかく来て弾いていただいて、そこから何かが始まることを期待しております。アコギ好きの皆様とお話しすることを楽しみに、お待ちしております。

「フリマサイトの闇 最終回」
 ラクマのカスタマーサポートが取引中止を決めたものの、今までの経過からこの出品者が大人しく引き下がるとは考えられませんでした。ただ、ラクマの公式ガイドに基づいて決定したことなので、ラクマがそれをくつがえすようなことはないだろうとは思っていました。
 もう一つの懸念は、匿名配送だったので相手の住所も名前もわからないということでした。出品者がすんなりと教えてくれることは考えにくく、とりあえずカスタマーサポートに聞いてみることにしました。

その際、出品者に送ったコメント
「本日楽ラクマのカスタマーサポートより、あらたにメールが届きました。【利用規約第12条1項に基づき、双方のご負担や取引メッセージの状況を確認のうえ、該当取引は中止と判断いたしました】という内容です。(同じ内容のメールがそちらにも届いていると思います。)
返送について「※【元払い】【着払い】どちらで返送されるかお話し合いでお決めください。」とのことです。送料はラクマで負担しますとのことですので、元払いで発送するつもりです。
 つきましては、お届け先を教えていただく必要がございますが、商品を送っていただいた際に匿名配送でしたので、同じ匿名配送でお返しできるかラクマに確認いたします。回答があり次第連絡させていただきます。」

これに対する出品者のコメント
「キャンセルは認めていない。現在ラクマに対して異議申請中。当方に一切の落ち度は無く一方的な取引中止はあまりにも不公正であることが理由。どうしても強制キャンセルするならば購入者への単なる注意だけでは納得できず購入者へのペナルティとして一定のキャンセル料を当方に支払うべきだと伝えています。」

やっぱり・・・。予想どおりの答えが返ってきました。

ラクマのカスタマーサポートへの問い合わせに対する回答は、

「返送時の匿名配送はラクマでは対応が難しくなっております。
ラクマパックは商品出品時に《かんたんラクマパック》を設定することでご利用いただけます。
https://faq.fril.jp/guide/first/frilpack/
そのため、商品の返送にはご利用いただけません。
かんたんラクマパックの匿名配送を使用された取引の場合でも、返送を行う際はお相手の返送先をお伺いいただきご対応くださいますようお願いいたします。
ご希望に沿う回答とならず申し訳ございませんが、何卒ご容赦のほどお願い申し上げます。
お忙しいところお手数をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。」

続いて
「この度はご不安な状況が続いており、私どもとしましても大変心苦しく感じております。
該当の取引について、再度ラクマからも出品者へ返品に向けてお話し合いを進めていただくよう、ご連絡いたします。
出品者より投稿がございましたら、引き続き取引メッセージよりお話し合いを進めていただけますようお願いいたします。
なお、本件は今後もラクマカスタマーサポートにて取引メッセージを確認し、問題の解決に向けてサポートを進めさせていただきます。
ご心労をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。」

という回答でした。これを受けて、出品者に以下のようなコメントを送りました。

「ラクマより返送についての回答が来ましたのでおしらせします。
「ラクマパックは商品出品時にしか利用できません。商品の返送にはご利用いただけません。」とのことでした。
そちらでされている「異議申請」の状況がわかりませんので、取り急ぎそのことだけお知らせいたします。」

翌日届いたコメントがこれ
「以下宛先まで現状復帰の上返送してください。
住所 XXXX
氏名 XXXX
電話番号 XXXX」

だけです。異議申請をした結果がどうであったのか?一切説明がありません。おそらく出品者に都合の悪い内容だったのでしょうが、一言の説明もないというのは社会人としてどうなのかと思います。

 これで返品するめどは立ちましたが、まだ終わった訳ではありません。返送された商品を見て何か言ってくるかもしれないし、受け取ってすぐに連絡をしてくるかどうかもわかりません。

 ギターを返送する前に念入りに点検、細部にわたって写真を撮りました。梱包に関しては絶対の自信がありますが、それでも過去最高に厳重にしっかりとやりました。そして発送。
 発送後に出品者に送ったコメントです。
「先ほど、ヤマト運輸の営業所に発送を依頼してきました。「明日の発送で、お届けは明後日になります。」とのことです。送っていただいた時より厳重に梱包したつもりです。
送り状番号は XXXX-XXXX-XXXX です。
電話もしくはネットから、お届け時間の指定も可能だそうです。」
「弦はこちらに届いた日に、一度チューニングして音を確認しただけで(実質1時間ほど)、すぐに緩めました。以降一度も触っていません。ケースから出したのは、届いた時、確認用写真を撮った時、今回発送前に写真を撮るために出した3回だけです。本体は発送前に楽器用のセーム皮で拭いておきました。目で見ても変わらないと思いますが、こちらに届いた時よりきれいになっていると思います。」
「商品が届き、確認していただきましたらメッセージをお願いします。確認用に出品したものを削除し、ラクマに返送した際の送料を請求します。送り状には記載しますが読みにくいかもしれませんので、当方の住所、氏名、電話番号をお知らせしておきます。
自分の住所 XXXX
氏名 XXXX
電話番号 XXXX
よろしくお願いいたします。」

 翌日には配達済みとの連絡をヤマト運輸からもらっていましたが、出品者からコメントが来たのは3日後でした。
コメントは
「受け取り済みです」
の一言だけ。いやー、最後まで相手を舐めたコメントでしたね。社会人としてどうなの?!という感じです。すぐにラクマに報告し、確認用にアップしていた写真等も削除しました。

出品者に送った最後のコメント
「ご連絡ありがとうございます。
確認用に出した商品も削除いたしました。ラクマにも報告済みです。」
この後、元払いで払った配送料の領収書の写真をラクマに送付。配送料がラクマから振り込まれ、全てが終わったのは商品購入後らちょうど一か月後でした。

 形の上ではこちらの主張が全て通り、配送料を含めお金の負担はありませんでした。が、精神的に相当な負担があったこと、体力的にも(眠れない等)負担があったこと、時間を無駄にしたこと等、負の部分がものすごく大きかったことは間違いありません。フリマサイトでの取引全てが良くないとは言いませんが、購入する側はリスクが非常に大きいということを覚悟しておく必要があります。今回のあらましを書いてから、複数の知人から何かしらそのような事例があったという話を聞きました。自分が思っていたより、はるかに多くのトラブルがあるようです。フリマサイトで取引をしている方、これからしようとしている方、特に高額な商品の購入は慎重にすることが大切です。

 私自身過去にフリマサイトでの取引では相当数のキャンセル(返品)の経験がありましたが、今まですべてすんなりと受け入れてもらっていました。反論や言い訳等も一度もありませんでした。今回のようなケースは初めてでしたが、相手が『確信犯』であると感じた瞬間から「徹底的に戦ったる!」と思っていました。予想をはるかに超える”しんどい思い”をしましたが「望んだ結果になってホッとした。」というのが本音です。

 「商品を売って対価を得る。」という行為は、素人であろうがプロであろうが同じです。購入する側からすれば、相手がショップであろうが素人であろうが対価を払って商品を購入するという意味で何ら変わりはありません。購入した商品が対価に見合う(あるいはそれ以上の価値があると思える)商品であれば、何も問題がないはずです。

 ラクマで高額商品を出品する際、直前の画面にこのようなメッセージが出てきます。(一部です)
【高額な商品を出品される場合は、取引開始後のトラブルを防ぐために、出品される商品に以下の情報が記載されているかご確認ください。 ・なるべく詳しい商品の状態 ※気にならなそうな細かいキズ汚れでも、新品と異なる点を細かく説明しておくことで、購入者が安心して購入できます】

 それを踏まえて、今回の出品者からのコメントのあれこれです。
「ブリッジの補修痕とエンドピン付近のクラック以外の症状につきましては当方知識がなく分かりません。」
→ 知識がなくとも、目で見てわかることは説明しないとダメでしょう。

「ピックガードや2フレットの件は不具合として認識しておらず普通に弾いていましたので説明のしようがありません。」
→ 自分が気にしていないことは説明しなくてもよいという理屈

「ブリッジやクラックの不具合に関する重要説明を読まずまたノークレームの文言も無視、また商品状態に関する問い合わせ無し、更に値下げ交渉お気軽にのコメントもスルーし即決購入、これでキャンセルなんてあり得ません。ここは個人売買のフリマですよ、当方知識が無いと記述しているのですから事前確認してから購入するのが常識です。」
→ 説明文は「外観は小傷が散見されますが比較的綺麗な状態で美品の部類に入ると思います。」というものでした。これで何を質問しろと言うのでしょうか?
出品者が言っている【ブリッジやクラックの不具合に関する重要説明】は「ブリッジに再接着の補修痕がありますが浮きや割れ等の不具合はありません。またエンドピン付近に3cm程の浅いクラックがありますが光を当てても透過しないため木部への影響は無いと思います。」
これだけでした。

他にも
「従ってキャンセルしたいのであればまずそちらの非を認め謝罪してください。当方は分かる不具合はきちんと説明し分からないことは分からないと正直に説明して出品しており非はありません。本当に迷惑しています。」
「こういった自分本位のクレーマー気質の者は個人売買のフリマで購入すべきでは無く、ショップで直接見て購入すべきである。」

 ほんの一部ですが、常にこのような感じでした。

最後に、
フリマサイトでの取引は、受け取り評価をした時点ですべてが終わります。アフターサービスも一切の保証もありません。これは、購入者側からすればものすごいリスクです。それが高額な商品となればなおさらです。
 そのリスクを承知で購入し、それでも買って良かったと思えなければフリマサイトで取引する意味がありません。購入者の立場になって考えれば、当たり前の話です。
そのような観点からすれば、この出品者がいかに購入者を舐めているか、がよくわかるコメントです。(詐欺や確信犯であれば、このようなコメントは当然のことなのかもしれませんが。)

 この取引以後、フリマサイトを見る気が無くなりました。良心的な出品者もおられるでしょうが、その確率は限りなくゼロに近いように思えてなりません。
 長いシリーズになってしまい、おまけに面白い話でもなかったと思います。すみません、この話はこれで終わりにいたします。

 拙い文章をお読みいただき、誠に有難うございます。皆様の感想、ご意見をお聞かせください。 またアコギに関する相談等がございましたら、どんなことでもOKです。遠慮なくお尋ねください。
 アコギ庵は「ギターを弾いてもらって、ゆっくりアコギの話をする。」そんな場所です。勝手ながら、完全予約制で運営させていただいております。
お手数ですが、まずはメール、もしくはメッセージでご連絡をお願いいたします。
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